ワン・デイ 23年のラブストーリー

ONE DAY
監督 ロネ・シェルフィグ
出演 アン・ハサウェイ  ジム・スタージェス  レイフ・スポール  ロモーラ・ガライ  パトリシア・クラークソン  ケン・ストット  トム・マイソン  ジョディ・ウィテカー
原作・脚本 デヴィッド・ニコルズ
撮影 ブノワ・ドゥローム
音楽 レイチェル・ポートマン
2011年 アメリカ作品 107分
好き度☆☆☆☆


プールでは思うように泳いで進んでいけても、人生はそうは行かない。

生きていくことは切ない。

どうして、あんなふうに、なっちゃったんだろう。
どうして、あそこで、あんなことをしたんだろう。
どうして、思うようにならないんだろう。
どうして。
そういうのが人生だから。

うまくいくことなど少なくて、なんとか日々を乗り切ってゆく。

この映画のように、恋人なのか友人なのか、あやふやなまま、めったに会わずに何年も続く関係。
あり、だと思う。
なぜ、そうなのかって、そうなっているのだから、そうなのだ。

毎年、同じ日の1日を切り取って、ふたりの姿を見せる構成。
それ以外の日々は想像するしかなく、それは例えば、絵画や写真にあるカップルを見て、その背景にあるもの、ふたりの歴史を想うことに似ているかもしれない。
自由度が高い。

観ていて、どうして、そうなっちゃうんだろうなあ、と感じることもあるけれど、人間って、そんなものでしょう。臆病で弱くて悲しい。理屈ですべてが片づくものでもない。

無常感と、それでも少しの希望を見せて先に進もうとする(進まざるをえない)エンディング。




〔2012年7月8日(日) 新宿バルト9〕


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