プロメテウス

PROMETHEUS
監督 リドリー・スコット
出演 ノオミ・ラパス  シャーリーズ・セロン  マイケル・ファスベンダー  ローガン・マーシャル=グリーン  ガイ・ピアース  イドリス・エルバ  ショーン・ハリス  レイフ・スポール  イーモン・エリオット  ベネディクト・ウォン  ケイト・ディッキー
脚本 ジョン・スペイツ  デイモン・リンデロフ
撮影 ダリウス・ウォルスキー
編集 ピエトロ・スカリア
音楽 マルク・ストライテンフェルト
2012年 アメリカ作品 124分
好き度☆☆☆


「エイリアン」のセルフ・オマージュが、いっぱい!

タイトルの出し方からして、おお、これは「エイリアン」と同じじゃないか! と気づき、宇宙船、冷凍睡眠、アンドロイド、下着で奮闘するヒロイン…。
似ているところを見つけると、うれしくなる。

ネタばれあり。
「人類の起源」について、結局、DNAが一致した、としか説明されていないけれど、それで充分なのか…。
進化論は無視なんですね。
ポスターやチラシなどにも出てくる巨大な顔の石像、嫌いです。この映画における人類の起源問題を説明している一つのモノだとは思うが。単に生理的に嫌い、と表明しておく。(だから何だというものでもない。笑)

探索に行ったプロメテウス号は、予想外の事態に遭遇する。
それが、「エイリアン・ビギンズ」とでもいえそうなストーリー。

ノオミ・ラパスさんがヒロインに起用されたのは、やはり「ドラゴン・タトゥーの女」でのタフなところを見込まれたのだろうか。私は、彼女のバージョンは見ていないが。
残念ながら、彼女だと、もうひとつ華がないのだが、それを補うべくしてか、シャーリーズ・セロンさんが加わっている。
…ところが、シャーリーズも、クールビューティーさは発揮するものの、あんまり活躍する機会がない役柄で、ちょっと惜しい。
彼女の運命だって、おいおい! と苦笑しながらツッコミたいようなことに!

オープニングのエピソードなど、あとから「ウィキペディア」を読んで、はじめて分かった部分が、いくつかある。
つまり、理解が難しいところがあるし(はいはい、私が馬鹿なんです)、「なんで、そうなるの? なに、それ?」と思う場面も少なからずあった(はいはい、大馬鹿です)。

ギリシャ神話のプロメテウスは、神ゼウスに逆らって怒りを買った。
つまり、「あれ」が、あんなことをしようとするのは、人類が傲慢だからなのだろう。…と、これも想像するしかないのだが、人類への警鐘とも言えようか。

ちょっと意外に感じたのは、カミカゼ特攻隊みたいな行動に出ること。
外国の人でも、いざとなったら、そういうことをするのか。
ここも、なぜ即座に決断したのか、とか、乗員が脱出する方法はないのか、とか、ほかに方法はないのか、とか、疑問はある。あまりに安直ではないかと。

でも、リドリー・スコット監督らしい、大画面で見映えのする作品で、力強いビジュアルをもってグイグイ押してくるので、中身に疑問符は覚えつつ、一気に見せられてしまう
中身がどうでも(しつこい)、大画面では、もう一回観てもいいほど。

最後のオチで、ふむふむ、そうなるんですね! とニンマリ。

この星がなんなのかということも会話で推測しているにとどまっているし、なんで、やられたあとの結果が人によって違うのか、死んだり凶暴になったり具合悪くなったり…段階を踏んでるのか?

…など、とにかく、理由とか説明が全体に薄弱なので、いろんな、あれがどうしてああなった?のかは気にしないほうがいい。でなければ、自分で考えてみよう。(笑)




〔2012年8月18日(土) ワーナー・マイカル・シネマズ 板橋〕


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