Returner リターナー

監督・VFX 山崎貴
出演 金城武  鈴木杏  岸谷五朗  樹木希林  岡元夕紀子  川合千春  村田充  高橋昌也
脚本 山崎貴  平田研也
2002年 フジテレビジョン・東宝・アミューズピクチャーズ・ROBOT・白組・イマジカ 製作 118分
評価☆☆☆

日本製のVFX(ビジュアル・エフェクト=視覚効果)アクション映画。
監督は「ジュブナイル」(未見なので内容はよく知らないが、これも視覚効果満載だったらしい)に続く2作目の山崎貴。自ら脚本を書き映画も作る。

コロムビア・トライスター(ソニー・ピクチャーズ)の配給で海外公開が決定しているが、どんな評価を受けるだろうか。娯楽作品として、楽しんで観ることのできる作品にはなっていると思う。
鈴木杏は1999年の「ヒマラヤ杉に降る雪」で、すでにアメリカ映画デビューもしているわけだ。

飽きずに観られたが、後で考えてみると、いろいろと過去の映画と似たところがある
まず宇宙人は「E.T.」に似ているし、自分の星に帰りたがっていたりする。「メン・イン・ブラック」シリーズを思わせるシーンもあった。
侵略された未来や、未来から現在へタイムスリップしてくるのは「ターミネーター」。
スローモーションの弾避けは、もろに「マトリックス」。
その他にも、何かに似てるよなあ、と思う場面はあるが、真似のようでも、話はちゃんとしていて、ただ真似しているだけではないから、興醒めはしない。

金城武はかっこいいし、杏ちゃんは頑張ってるし、岸谷五朗はいっちゃった感じのワルを楽しげに演ってるし、樹木希林は独特のペース。この主演4人のほかは、どうでもいいかもしれない。

ラストは単純には終わらず、ちょっと感動狙い。伏線も効いてくる。
が、杏ちゃんに関しては、時間を旅した結果、どう歴史が変わるか、の矛盾みたいなもの、つまりタイム・パラドックス、これがおかしいと思う。
だいたい、宇宙人を○○た時点で歴史は○○ったのだから、杏ちゃんが○○に○○意味はないのだ。杏ちゃんの通信を聞くと、未来が○○っていないようにも思えてしまう。

まあ、娯楽映画だから、深く考えなくてもいいのだが。

宇宙船が、地球製の飛行機に化けている「擬態飛行機」のアイデアは面白い。
それが変態(?)する特撮シーンは、予告編でも使われていた。

エンドクレジットに、レニー・クラヴィッツが曲を提供している。
〔2002年9月7日(土) ワーナー・マイカル・シネマズ 板橋〕



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