映像の美しさ。動物、とくにトラの動き。驚きの物語。
映画芸術を堪能させていただきました!
IMAX3Dで観たのも大正解。3D効果には時々、感嘆した。やはり、画面の大きいIMAXは、いい!
観賞可能な環境ならば、ぜひ、おすすめします。
トラと人ひとりが一緒に漂流するなんて無茶だろう、映画も2時間もたないのでは? と思っていたが、とんでもない。
船に乗るまでの話も少しあったのだけれど、遭難からラストまで、飽きさせない手腕は素晴らしい。
トラの映像は、かなりの部分がCGだと思うが、すごいものだ。
トラの動きを見るだけでも楽しかった!
ボートにトラと人間。どうサバイバルするのかという興味にも、ちゃんと応えてくれた。
手引書があって、日本語も書いてありましたね? 日本の船だから、だよね。
魚に食らいつくところは、あ、刺身だなあと。(笑)
毒のないものを、ちゃんと食べてほしいね。
トラ、かっこいい!
腹が減って弱っていても、水のなかからボートに上がれなくても、動物の王者たる凛々しさを失わない。
この「命」を、よくCGでつくってくれたよ!
このあとは、これから観る方は読まないほうが。読んでもいいけど、そういうことがあるんだな、と知ってしまって期待しちゃうと、つまらないので。
それに、下手にネタばれしていそうな感想文やツイートは目にしないほうがいいです。
物語としても、平坦ではなかった。
最後のほうで、あっと思わせることが待っていたのだ。
そうか。
なぜ、一緒にいたのがトラだったのか。なぜ、あのタイミングでトラが飛び出してきたのか。それが分かった。
トラと別れるときの彼の涙の意味は…。
余韻が残る。
トラの名前は「リチャード・パーカー」。
公式サイトには、エドガー・アラン・ポーの小説のなかで、漂流サバイバルの食料(いけにえ)になった人間がリチャード・パーカーだとあり、実際にも同じような事件が起きたという。
え!? このトラ…
パイが生き延びて、新しい生活を手に入れられたのも、きっと、この「トラ」、リチャード・パーカーのおかげだろう。