ひとりの男との恋愛を中心にした話になっていたのが意外。映画は、真面目で普通だったな…。
ダイアナはチャーミングで大衆の人気があって、しかも36歳という若さで亡くなっている。
これは、マリリン・モンローさんと、まったく同じなのだ。
そして、エルトン・ジョンが歌った「キャンドル・イン・ザ・ウインド」(1973年)は、もともと、マリリンに捧げられた曲だったが、1997年にリメイクされてダイアナを追悼する曲ともなった。
そんな縁もあって、マリリン・ファンならダイアナが嫌いな人は、ほぼ、いないと勝手に思っている。
しかも、私が好きなナオミ・ワッツさんがダイアナを演じるとあっては、観るのが当然。
例によって事前知識なしで観はじめたら、皇室の話ではなくて、すでに夫と別居してからの話で、医者の男と恋愛に落ちてました。
映画の最後に、この医者は今も同じ病院で働いている、とか字幕が出たので、おお!実話なんだ!と思ったが、考えてみれば、ダイアナのことで、わざとウソを作っちゃいけないよね。
ナオミさんは、いかにもダイアナらしく演じている。顔はもちろん違うが、それっぽい女優さんを起用したという意味では、いいとこ突いてるのかなあとも考える。
だけど、もうちょっと、役の上で、押し出してくるような盛り上がりが出せなかったかと。脚本のまま演じたら、しょうがないか。
彼氏である医者がイスラム教の家族で、そこはやはり結婚への大きな障害になってしまう。
ちなみにマリリンはアーサー・ミラーと結婚するのに、ユダヤ教に改宗したけれど、それとこれとは、いろいろ違うかな。
ダイアナは、地雷撤去やエイズ撲滅などの運動を行なった。
彼女だからこそ、大きなニュースとなり世界に知れ渡る。自分の力を知るがゆえの活動でもあっただろうと思う。私は大いに賛成。
ひとりの女性としての恋愛とともに、公人としての姿も求められたダイアナを、ちゃんと描いているのはいい。
いいんだけど、でもやはり、メリハリも少ないし、真面目すぎて面白みに欠ける印象。
面白みを求めるのは違うでしょ、と言われれば、ごもっともですが。