トリック劇場版 ラストステージ

監督 堤幸彦
出演 仲間由紀恵  阿部寛  水原希子  東山紀之  野際陽子  生瀬勝久  北村一輝  中村育二  池田鉄洋  吉田鋼太郎  石丸謙二郎
脚本 蒔田光治
撮影 斑目重友
編集 藤原知之
音楽 辻陽
2013年作品 112分
好き度☆☆☆


「上田、これが最後って、どういうことだ」
「なんだ、誰かと思えば、705番目の弟子の山田じゃないか。いったい、どうしたんだ」
「今回の映画、ラストステージってことは、訳したら、『最後の舞台』じゃないですか。ということは、上田さんとの縁も、これっきり、終わりということですね…」
「いくら寂しいといっても、俺に泣き落としを仕掛けてもダメだぞ。これは、堤なにがしという監督が決めたんだからな。それに、ユー、俺が言った『705番目の弟子』の意味に気づいていだろ? つまり、705というのは…」
「腐れ縁も、これっきりかあ。あー、せいせいするなー」
「おい、話を聞かんか!」

「でも、またジャングルみたいなところに行くんですよね。最後くらいハワイとか世界一周とかに連れてけ!」
「俺に言うんじゃない。俺だってスポンサーの出してくれる金で海外に出かけるんだからな。しかし、行った先で、ユーのお母さんに会いそうな気がしてならないのだが」
ムッシュムラムラでですか?」
「ムッシュム・ラー村だ」
「いったい、海外で習字を教える需要があるんでしょうかね」
「ユーを心配して来ているんじゃないのか、口には出さないけど」

「今回、『じゅじゅちゅし』がいるそうですが、これが偽者かどうかを調べるんですね?」
「『じゅじゅちゅし』じゃない、『じゅじゅちゅし』だ」
「…同じじゃないですか!」
「ああ、これが、なんと、水原希子さんが扮しているのだ。俺なんか最後まで外国の方かと思っていたぞ」
「さすが、エキセントラックな女優さんですね」
「エキセントリックだろ!」

「しかし、東山紀之さんがフツーの商社員なので、びっくりしました」
「ユーには、歌って踊るイメージが強いんだろう。だがな、俳優というものは進化するのだ。私だって学者としての進化は隠しようもな…」
「最大の見せ場は、やっぱり、どこをとっても、何から何まで、すっかり私ですね。上田さんだって泣いてましたよね?」
「いや、あれはお化けのような格好が笑えるほど泣けてだな、」
「ごまかさなくてもいいです。今回は最後にちょっと感動的にしてみましたので、ぜひ皆様、私の美貌とともに、ご堪能ください!」
「…終わりにならないかもしれないがな」




〔2014年1月13日(月) MOVIX さいたま〕


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