「総統、たいへんです! 大事件です!」
「も〜吉田君、前回も、前々回も、前々々回も同じことを言っとるじゃないかね。いったい、どうしたんじゃ」
「ほんとに大変なんですよ。ボーさんが、ボーさんが。…坊さんじゃないですよ」
「それも前にやったネタじゃから分かっとるわい」
「なんと! きのう、4日の有楽町での『鷹の爪7(なな)』初日舞台あいさつ付き上映に来てくれたんですよ!」
「な、なんじゃと〜! 平日だから来るのは無理だって聞いておったが」
「ええ、仕事が早く終わって、ふらふらとゾンビのように歩いてきて有楽町駅から電車に乗って帰ろうとしていたらしいんですが、ふと、ぼくたちの映画のことを思い出しました」
「なにっ! それじゃ、ほとんど忘れておったんじゃないかねえ〜」
「開始は夜8時、でも、もう7時だから、チケットはないだろうなと考えたそうです。ジョブーブのおごりで無料ですし、こりゃあ、いくら何でも満席になってるだろうと」
「それでも、映画館に向かってくれたのか〜!」
「空席状況の電光掲示板には、三角の印が!」
「空席あり、ただし少ない、ということじゃね」
「そこでボーさんは一転、目を血走らせて受付にダッシュしたそうです。50メートルを2秒4」
「それ、世界記録どころか、人間じゃないじゃろ」
「とにかく、おめでたく、チケットゲーーット!」
「めでたく、じゃ」
「以上です」
「よ、吉田君、肝心の舞台あいさつとか映画の中身のことは、どうなっとるんじゃね!」
「ここまでスペースを使いすぎたので、予算がなくなりました」
「もう、何やっとるんじゃ〜。ん、ちょっと待ちなさい、このスペースって限定されてるわけじゃないじゃろう。しかも有料ではないぞ」
「まあ、いいじゃないですか。あとはボーさんがちゃちゃっとまとめてくれるそうです」
「う〜、じゃ、ボーさん、お願いします」
鷹の爪、第7弾!「鷹の爪7〜女王陛下のジョブーブ〜」!
リクルートジョブズの求人情報誌『タウンワーク』とコラボした、すべての働くひとたちへ贈るロード(労働)ムービー!
ジョブーブのおごりで観賞料金無料!
舞台あいさつには、主題歌を歌うSOTTE BOSSEのナカムラヒロシさん、Canaさん、挿入歌を歌うriecoさん、それにFROGMAN&吉田くんwith
ジョブーブ!
う〜ん、本田翼さん、木の実ナナさんも来てほしかった。
ちなみに、SOTTE BOSSE(ソット ボッセ)というのは、「ひそひそばなし」「ささやくように」という
意味のイタリア語「sotto voce(ソット ボーチェ)」を元にした造語らしい。
舞台あいさつでは、それぞれ、映画に起用された経緯(いきさつ)とか、映画の見どころとか、アルバイト体験とかのお話が。
吉田君の中の人がアルバイトの人だというので、かぶりものを取って、紹介された。仕事がテーマの映画だから、うまい展開を考えたよね。
ジョブーブのほうは大きくて動きにくいようで、ゆっくりゆっくり歩いてた。ジョブーブがじゃまでriecoさんが客席から見えないから少し下がって、なんて場面も。
木の実ナナさんは社長の役、本田翼さんは7役(受付嬢、社長秘書、花屋、カレー屋のバイト、熱血記者、ハンドドライヤーの効果音、ナレーション)、尾美としのりさんは悪徳社長、おたまじゃくしくん(FROGMANの長男)はジョブーブ。
東京アニメアワードフェスティバルのオープニング特別招待作品。全国8館で4月10日まで無料上映! 本編約45分だから、1800円とるには高いからねえ〜。800円くらいならいい…どころか、無料だからね!
けっこう笑えます!
あらすじすぎるあらすじ:この世界とは別の世界で暮らす生きもの“ジョブーブ”は、“はたらく”という行為に興味を持ち、人間の世界で働くことを決意。鷹の爪団と出会う。