あ、そうだった! この曲は彼が歌ってたんだ!!
曲が流れはじめたとき、うれしい感激で体に電気が走ったような気分がした。
聴きながら、泣けてきた。
もう何度も何度も聴いたことのある歌。
そのオリジナルは、フランキー・ヴァリによって歌われていたのだ。
大好きな小泉今日子さんだって、初期のコンサートでアンコール曲として歌ったりもした!
似たようなメロディの繰り返しなのに、なぜ、こんなに心を捉えるのだろうか。
シンプルなのが、いいのか。
それにしても、間奏で入ってくるオーケストラは、ものの見事に感情をワクワクと浮き立たせる。
なんだか、この曲「君の瞳に恋してる」が、この映画で流れることを知らなかったのが、すごくラッキーだった。
驚きと、より大きな感動を得られたのだから。
ヴァリが所属していたグループのことが、よくわかる映画。
加入して、やっと売れはじめて、いろいろあって、解散して、ソロ活動もあって。
メンバー同士の関係も、さらさらと(淡々と?)見せていく。
合間に歌われる歌が素敵なのだ。
舞台のキャストが、ほとんどそのままに出演しているから、歌の上手さが半端ではない。
やっぱり「シェリー」は、すごい曲。
これはヒットするわ、と納得しちゃう。エンドロールでも流れるので、なお印象深い。
メンバーのひとりが、ときどきカメラのほうを向いて「語り」を始めるのも、おもしろい。語り手は交代していく。
もしかしたら、舞台と同じ手法なのかもしれないが…。
エンディングにかけては、もう素晴らしい!
アイデアの素晴らしさ。
幸福感、横溢しまくり、包み込まれるような。
いろいろあったけど、何もかも、誰もかも、すべてOKさ! みたいな?
楽しい気持ちで見終われる。
音楽がいい映画は、いいねえ。
「君の瞳に恋してる」は、グループとしてではなく、ヴァリのソロ発表曲らしい。
しかも、娘さんの「あの出来事」よりも、ずっと以前に世に出た歌ということで、えっ、事実と映画は違う…?