ドイツ軍の飛行機は不足していたのか?
観ていて思った。
大編隊で来れば、一発でダンケルクの海岸の兵隊壊滅では?
爆撃機1機しか来なかったり、戦闘機2、3機しか来なかったりするのを見て、なぜ?と思うのが先だった。
それとも、ドイツ軍の攻撃指示が出ていなかったのか? もうちょっと後で、とか考えて。
だとしたら、たまに攻撃に来ていた機体は何? 遊び?
イギリス軍機スピットファイアにしても、3機だけ? いつも、そういう編隊を組むのかなあ、と考えていた。
イギリス空軍が、ドイツの航空戦力を食い止めていたのかもしれず、そこは映画では「映っていない」のかも?とは、あとから考えた。
でも、そうだとしたら、それを分からせてくれないのは少し不親切ではないかと思う。
もしかしたら、映画撮影に戦闘機や爆撃機を多数用意できなくて、ああいう脚本になったのか?とも、いぶかった。
ダンケルクで待つ兵士にしても、何十万人といたらしいが、見たところ、何百人かだと思った。
海岸に何十万人もいられるものか?とも思うが、この映画では、とにかく少なすぎではなかろうか。
CGを極力使わない監督のようだが、だから人数が少ないのか?
すごいのは、映像と音楽。
オープニングは、観ているほうも、いきなり戦場に放り込まれるような緊張感。弾丸の音に驚き、どこからそれが飛んでくるのかという恐怖。
当たるか当たらないか、生きるか死ぬか、なかば運頼みに思えてくる…。
海岸に出ても、指示はない。みんなが並んでいるから、並んでいれば助けが来るのかもしれないな、と自然に考えるだけなのかもしれない。
いったん指揮系統が崩壊したり、窮地に立ったりしたら、個人個人で生き残る努力をするしかないのだろう。
船に乗り込んで、やれ助かった、と思うまもなく、撃沈されたり。そこも運がからんでくる。
空中戦で後ろにつかれたとき、爆撃機は、ただ逃げていただけに見えたが、それじゃあ撃たれてしまうのでは、と思ったんだけど。案の定。
おかしくない? しょうがないの?
音楽は、終始、鳴っている感じで緊迫感を盛り上げる。
ハンス・ジマーあたりが書きそうなスコアだなと考えていたら、その通りだった。
この音楽の力は大きい。
救助に当たった民間船の人々。心意気に感動する。人の命を助けるため、危険のなかを向かっていくわけだから。
礼金をもらえるわけでもないのでしょう? でも、これが人間の素晴らしいところ。
なんにしても、戦争は始めないことですよね。