ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

DARKEST HOUR
監督 ジョー・ライト
出演 ゲイリー・オールドマン  リリー・ジェームズ  ベン・メンデルソーン  スティーヴン・ディレイン  ロナルド・ピックアップ  クリスティン・スコット・トーマス  サミュエル・ウエスト
脚本 アンソニー・マッカーテン
撮影 ブリュノ・デルボネル
編集 ヴァレリオ・ボネッリ
音楽 ダリオ・マリアネッリ
2017年 アメリカ・イギリス作品 125分
好き度☆☆☆★


よく化けた!
声まで、英国版の熊倉一雄さんかと思ったよ…。

私の婚約者(だった?)リリー・ジェームズさんが、秘書役で名演しているので(?)見逃がすわけにはいかない。
彼女が、戦線のことを気にしていた理由がわかったときには、泣いた。泣かせようとしない演技に、なお泣いた。
チャーチルまたはゲイリー・オールドマンとバチバチの一対一の対決を、見事に魅せた。
決して、婚約者の欲目ではないぞ。

チャーチルは、ヒトラーが他国を侵略しはじめたとき、ほかに首相に成り手がいないときに、ようやく首相になれたらしい。この映画を観ると。
イタリアのムッソリーニの仲介で、ヒトラーと話し合って戦争を止めようと主張する閣僚たちに対して、断固降伏せず戦うことを押し通そうとするチャーチル。

私には、どちらが正しいのか、わからない。
尊厳が踏みにじられるような降伏なら嫌だが、どうなるのかはわからない話だ。相手がヒトラーだから、こうなりそうだ、と予想するしかないが…。

チャーチルが地下鉄で話を聞いた市民たちは、みんな、降伏は嫌だ!と言った。感動してしまうのは別として、作り話ではないかと思うし。
ここで、お国のために、で高揚してしまう自分が怖くもある。

戦うというのなら、まず、お前が最前線に立てや、と言いたい気持ちもある。
まあ、こんなようなときに、こんなようなことをしていた人であるらしい、と知ったことは収穫。

政治の世界などで、演説、弁舌、釈明…がうまい人に、必要以上に乗せられ(ごまかされ)ないように注意したいものだ。




〔2018年4月8日(日) イオンシネマ 板橋〕


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