ジョーカー

JOKER
監督 トッド・フィリップス
出演 ホアキン・フェニックス  ザジー・ビーツ  フランセス・コンロイ  ブレット・カレン  ロバート・デ・ニーロ
脚本 トッド・フィリップス  スコット・シルヴァー
撮影 ローレンス・シャー
編集 ジェフ・グロス
音楽 ヒルドゥル・グーナドッティル
2019年 アメリカ作品 122分
好き度☆☆☆


まあ、すごいんじゃない。

ジョーカーが、いかにして「悪役」になったか。
ジョーカー・イズ・ボーンの物語。

脳に欠陥があって、いきなり笑いだし、笑いが止まらないのだ。って設定は、狂気っぽく見える仕掛けとしては、ナイス。

まずは、親が子どもを愛さなきゃいけない、という基本があるよね。
いくら、いじめられても、きちんと生きる人はいる。
私なんて、小さいころ、原因は忘れたが、ガキ数人(同い年だろうけど)に何かで絡まれても、気にしていなかった。イジメとも言えなかったかもしれないが、平気そのものだった。女の子が、ガキめらに、やめなさいよ!と言ってたけど、え、なんでそんなこと言ってるの? と思うほどだった。

虐待を受けて育った子は、将来、自分も虐待を行なう、と言われるが、そうかもしれないという気はする。
愛こそが大事。基本。

たぶん、自分から拳銃を所持したんだし、殺人については、彼を擁護はできない。
とはいえ、暴力を振るった相手は、やりすぎで、まさか殺されるとは思わなかっただろうが、自業自得の感はずいぶん強い。
どっちも、どっちか。

こういうのは戦争に似ていないか。
ひどいことすると、もっとひどい報復がある。

デ・ニーロ。よく、あんな役やったものだ。
あの最後、わたしなら絶対に演技でもやりたくない。
あのショッキング具合が、この映画のかなりの印象度を占めると思うが、この手の印象度が私は嫌いなんだよ。
見せなくていいだろ、と思っちゃう。
もう、おじいちゃんの歳になるとですね、楽しい映画のほうが何十倍もいいなと思うわけです。

バットマンの父親、俗物で、いやな奴で、殺されてもあんまり同情を呼ばないふうになってましたね。いいのか、それで?

ジョーカーという悪人ありき、から、では、彼はどんな過去を? とさかのぼって考えた映画だから、こんなふうになるのは想像できるわけだが、まー、演技にもチカラはいりまくって、いまの社会を反映したようでもあり、なんだか、すごい感じになってしまいました。

好きじゃないけどね。
重すぎたんで、ラストシーンは、ドタバタで、ちょっと、おちゃらかしたのかもしれないな、なんてことは思いましたよ。




〔2019年10月6日(日) イオンシネマ 大井〕


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