ウエスト・サイド・ストーリー

WEST SIDE STORY
監督 スティーヴン・スピルバーグ
出演 アンセル・エルゴート  レイチェル・ゼグラー  アリアナ・デボーズ  デヴィッド・アルヴァレス  マイク・フェイスト  リタ・モレノ
脚本 トニー・クシュナー
撮影 ヤヌス・カミンスキー
編集 セーラ・ブロシャー  マイケル・カーン
音楽 レナード・バーンスタイン
2021年 アメリカ作品 149分
好き度☆☆☆★


歌そのものは前作と同じだが、アレンジは変わり、歌われる場(シチュエーション)が違うものも。「クール」なんて、まるで新しくて、こっちもいい。リタ・モレノさんの存在は、オマージュ的にもメッセージとしても効いているよね。

…とツイッたものだった。
名作ミュージカルをリメイクする意味ってなんだろう。
昔の映画を見ない人のために、ほら、こんなにすごい映画があるんですよ、と知ってもらうためか。(若い人たちに、観て知ってもらえるのは、いいこと。それは確かだ。)
監督が好きで、勝手に作りたかったのか。
これ、スピルバーグがリメイクしたら話題性あるぞ!と、周囲から勧めたのか。

オリジナルを知っている当方としては、ここはこうするのね、こう変えたんだ! などと、くらべながら観てしまうのは仕方がないこと。
であっても、楽しめて観られるのは、素材がいいからでしょう。曲、ダンス、ストーリー…。
観たときのインパクトは、もちろんオリジナルのときに浴びたせいで、今回は、ない。

今回は吹き替えがなさそうで本人がちゃんと歌っているらしいことは素晴らしいけれど、吹き替えが悪いとは思わない私には、重要な問題ではない。
オリジナルができた1961年当時、ハリウッドには、まだスター・システムが残り、主演はナタリー・ウッド、リチャード・ベイマーとなって、本人が歌えなくても、スターで観客を呼ぶほうを優先する。スターが見たい観客には、うれしいはず。

音響は当然のこと、スケール感、物語の内容の充実は、リメイクのほうが良いかもしれない。
スピルバーグが監督した意味…これだけの大物映画をもう一度つくること、その任に耐え得る人材、そういうことだろうか。
たとえば、バズ・ラーマンがつくったら、すごくユニークなものになっちゃう気はするし、スピで妥当なのかな。




〔2022年2月23日(水) イオンシネマ 大井〕


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