小泉今日子さんの、3月〜5月に行なわれたファースト・コンサートに続くセカンド・コンサートは、夏から冬にかけての大型ツアーとなった。 

その前に…
1983年10月に、バーニングプロ友の会から「'82 KYON KYON グラフティ '83」という冊子が出ている。



なんとなく、記憶にはあるのだが、中身がどんなものだったか…? 今も持っている方、いるんだろうなあ…。
笑っていない、アイドルっぽくない、こういう顔を表紙にするとは珍しいですね〜。…寝起き? 違うか。


さて、セカンド・コンサートだが、7月21日の大阪から始まり、12月27日の鹿児島県志布志町まで、23都市25日公演。


コンサートチケットの表の写真

たどたどしかったファースト・コンサートに比べると、髪を切るイメージチェンジなどで本音の自分を出してきたことや、ライヴ慣れもあるのだろう、トークでは客席とのやりとりにも余裕が出てきていて楽しい。


チケット裏?

1983年10月15日(土)習志野文化ホールでのコンサート(15:08〜16:58)の曲目リスト
1.Happy Birthday
2.Candy Kiss
3.ココナッツ・ドリーム
4.天使の誘惑
5.恋のバカンス
6.オールディーズ・ダンス・ヒット・メドレー
ロック・アンド・ロール・ミュージック〜サンライズ(ペパーミント?)・ツイスト〜サーフィンU.S.A.〜太陽の彼方〜ロコ・モーション〜スイムで行こう!〜クール・ライダー
7.半分少女
8.艶姿ナミダ娘
9.素敵なラブリーボーイ
10.ひとり街角
11.春風の誘惑
12.ライズ
13.テル・ヒム
14.グッバイ・トゥー・ユー
15.フラッシュダンス…What a Feeling
16.まっ赤な女の子
17.真夜中のレッスン
18.ときめきたいの
19.シー・ユー・アゲイン

アンコール
1.君の瞳に恋してる
2.半分少女


チケット表?の文章

以下、記録と記憶をたぐって、レポートしてみましょう。
どんなのか知りたい曲は、YouTubeなどで調べると、ああ、こういう歌をうたってたのか!とわかって楽しいでしょう。

文章、長いよ。
衣装とかセットを覚えていないのは惜しい。30年以上前だし!
このときは、大学の後輩といっしょに盛り上がった。

演奏が始まる前から、早くも親衛隊の掛け声や、観客が口々に声援を。

「Happy Birthday」
別メロディのコーラスと演奏が入ってからスタート。
7月に発売されたアルバム「Breezing」からのナンバー。
ぴったり声をかけて、曲に付いていく親衛隊。彼らは、いま、どうしているんだろうなあ。

「Candy Kiss」
つづいて、同じくアルバム「Breezing」から。
ゆっくり、しっかりと歌っている感じ。観客の手拍子も、ずっと続く。楽しくて、いいよね〜。

「ココナッツ・ドリーム」
6月発売のシングル「半分少女」のB面の曲。これをもってきたか!
夏っぽい歌だから、夏ツアーには合ってるよ。
親衛隊のリーダー(?)は、笛を吹きまくり。

MC(おしゃべり)
(MCで、「…」と書いてあるところなどは、基本的には、その部分は略。ということです。しゃべったこと全部は書けません。)
千葉の人は明るいですねー!
(観客が話しかけるので、なんだよ!人がしゃべってんのに! なんて応えて楽しいよ。)
きょうはめいっぱい歌って踊って楽しいコンサートにしたいので、みんなも歌ったり踊ったりしてもらいたい…。
今度は懐かしい曲を…。

「天使の誘惑」
1968年、黛ジュンさんが歌った曲。日本レコード大賞受賞曲。
楽しくて明るいのが、ぴったり。盛り上がる!

「恋のバカンス」
つづいて、1963年のザ・ピーナッツの歌でヒットした曲。
手拍子と親衛隊の応援は相変わらず。

MC
こういう懐かしい曲、大好きで。…
「パリン子学園No.1」という番組をやってて。後半が歌と踊りのコーナー。私はあの番組の華でした! …とにかく目だってたと思うんですけど、パンツ丸出しにしちゃったりとか、といってもアンダースコートですよ、「わざと」間違ったり、「わざと」忘れたりとか。(笑)
学校行ってるみたいで楽しかった。
…ここで、あの頃を思い出して、歌って踊ってみたいと思います。

「オールディーズ・ダンス・ヒット・メドレー」
ロック・アンド・ロール・ミュージック〜サンライズ(ペパーミント?)・ツイスト〜サーフィンU.S.A.〜太陽の彼方〜ロコ・モーション〜スイムで行こう!〜クール・ライダー
ノリノリ! 実際に「パリン子学園No.1」で歌ってた曲もあるんじゃないかな〜。
外国の曲も、すべて日本語の訳詞にして歌います。
「ロック・アンド・ロール・ミュージック」は、チャック・ベリーの1957年の曲。
「サンライズ・ツイスト」は曲名が「サンライズ〜」とメモしてあるが、「ペパーミント・ツイスト」という曲で、ジョーイ・ディー&スターライターズ、1961年。
「サーフィンU.S.A.」はザ・ビーチ・ボーイズ、1963年。(原曲はチャック・ベリーの「スウィート・リトル・シックスティーン」。)
「太陽の彼方(に)」は、たぶん、藤本好一が歌詞をつけて1964年にカバー。
「ロコ・モーション」は、リトル・エヴァの1962年の曲。
「スイムで行こう!」はエルヴィス・プレスリーの1965年の曲。
「クール・ライダー」はルイス・セイント・ルイスが音楽を手がけた映画「グリース2」で、ミシェル・ファイファーが歌ったけど、オリジナルは、それかな?

このあと、長めの演奏とコーラスが入るので、キョンキョン着替えタイムだったかも?

コーラスはミルキーショック、演奏はバースデー、とキョンちゃんが紹介。ファースト・コンサートと同じメンバーです。

「半分少女」
おなじみシングル曲で、手拍子、声援がいちだんとパワーアップ!

MC
どうもありがとう。
「半分少女」、一時はベスト10入りしてました…今度11月1日に「艶姿ナミダ娘」という新曲が出るんですけど…
私が歌ってるのを生で見た人はいないと思います…気に入った方はロビーのほうで予約を受け付けてます。(笑) アルバム「Whisper」も受け付けてますので!…
まず「艶姿ナミダ娘」聴いてください。

「艶姿ナミダ娘」
発売前に生で聴けるのは、うれしい!
発売2週間も前だよ! 盛り上がり〜!

MC
これまでに「艶姿ナミダ娘」聴いたことがある方? …手を挙げない人は恥ずかしいんでしょうかねえ(笑)…
これだけ宣伝したんだから、(ちゃっかりしてる〜という客席の声に応えて)…そう、ちゃっかりしてんだよ。(笑)
…あさって放送の「あんみつ姫」…わたしが変装するところが最高ですからね…。
今度はみんながよく知っている曲を…。

「素敵なラブリーボーイ」
「ひとり街角」
「春風の誘惑」

とつづく。「ひとり街角」の♪ゆれるゆれるゆれる〜の部分とか、「春風の誘惑」の♪春です〜の部分を、マイクを客席に向けて、観客に歌ってもらうキョンちゃん。
盛り上がろう!

MC
去年の3月にデビューしたんだっけ、そうですね(笑)、1年半たっちゃいまして…時間が早く感じられて…私もすごく変わったと思うし…
17なんですよね、デビューしたころより変わりましたでしょ? 足なんかも細くはないんですけど(観客から「細いよ」)、まあ、細いんですけどね!
デビューしたころなんて、よせばいいのに膨張色なんか着て…仕事場に行っても自分の居場所がない…
(受け答えは)「はい、はい。え、わからない」これでいいんだと思ってた、すごく楽な仕事だなって。時間は長いんだけど…
自分自身なさけなくなってきて、友達みんなが自分らしく生きているのを見て…
まず髪の毛を切って、そうすれば地が出しやすくなるかなと…

「キョンキョンワールド」ってラジオ番組、言いたい放題言ってます…
こうやって生意気に仕事していくと思うんですが、本当の自分を好きになってくれるのは嬉しい…
自分が損するだけかもしれないけど、本当の自分じゃない自分を好きになられると、つらいし情けないから…
嘘はつきたくない、がけっぷちに立たされているようで不安だから…
嘘をつかない正直な人間でいたいなと思います。

(このへんのトークは、言われるまま行動するようなアイドルとは一線を画する、彼女自身の率直な宣言のようで、いま考えても素晴らしいですね。)

「ライズ」
ザ・ニッカーボッカーズ、1965年の曲。ビートルズっぽいバンドだったそう。Lies The KnickerbockersでYouTubeで見つかるから聴いてみると、まさにビートルズのコピー風じゃないの!
ノリのいいポップス。
キョーコちゃ〜ん!と女の子たちの声も。

ここで、演奏とコーラスのみに。舞台裏でキョンキョン着替えか?

「テル・ヒム」
エキサイターズ、1963年の曲。Tell Him The ExcitersのキーワードでYouTubeに見つかるので聴いてみると、いいですよ。とってもポップ。
キョンキョン、歌ってる途中で笑いそうになる。なんか観客席がおもしろかったか? ノリ良し!

(追記:uさんからのコメントで、「ライズ」「テル・ヒム」の選曲は、1982年のリンダ・ロンシュタットさんのアルバム「ゲット・クローサー」から来ているのではないかと教えていただきました。そう思います! ありがとうございました!)

「グッバイ・トゥー・ユー」
パティ・スマイス(スキャンダル)、1982年の曲。めっちゃ、かっこいい。
Patty Smyth Goodbye To YouでYouTubeに見つかります! 必見!

MC
こうやって歌って踊ると汗をかいて…昔は汗をかくのは嫌いだったんですけど…
自分が選んだ道なのに、どうしてこんなことしなくちゃいけないんだろうって思ってた…
いまは、ただ歌うんじゃなくて、もっと上手に歌いたいし、踊りたい…

(ここから映画「フラッシュダンス」の内容を説明)
けっこう私は負けず嫌いですから、(この映画のヒロイン)アレックスには負けたくない…

「フラッシュダンス…What a Feeling」
みんな知ってるだろう、大ヒット曲ですね。
盛り上がります!
キョンちゃん、レオタードで歌った、という話があるけど、そうだったっけ、覚えてないよ。

MC
(MCというより、ピアノにのせた語り。テープ音声を流しての着替え中だったかな?)
どうして私は歌うんだろう…デビュー前の生活がとても懐かしく感じます…でも…ファンの人たちがおくってくれた心のこもった手紙やプレゼント…明日も、いいえ、これからずっと、私はライトの前に立って歌います。後ろは見ません。前を見て、私を優しく迎えてくれるあなたのために歌います。そして、いっしょに光の中で素敵な思い出をいくつも作るために。

「まっ赤な女の子」
来たぞー! 大盛り上がり! 手拍子、掛け声!

「真夜中のレッスン」
つづいて「春風の誘惑」のB面の曲。私も大好きだけど、ライヴでやってくれるというのは、ファン全般にも人気があったんじゃないかな。

MC
どうもありがとう!
もうそろそろ終わりに近づいてきました。
いまひとつ、元気を盛り上げていただきたいと思います。元気よくやってくれるかな? (観客「いいともー!」)

「ときめきたいの」
アルバム「Breezing」から。
歌詞はライヴにぴったんこ!
掛け声をかけやすくできている曲。

MC
どうもありがとう。約束どおり、みんな元気いっぱいにやってくれましたね。
…いままでどおり、わがままで生意気で自分勝手で、そういう感じでやっていくと思うけれども、腹が立って嫌いになった方は、もうしょうがないんですけどね、そうじゃない方は、またこっちに来たときに、またどんどん会いにきてほしいなと思います。それまでみんなも元気でいてほしいな、私も元気でがんばります。
それじゃ、最後に「シー・ユー・アゲイン」という曲を歌いますので、もし知ってたら一緒に歌ってほしいなと思います。

「シー・ユー・アゲイン」
アルバム「マイ・ファンタジー」から。ファースト・コンサートでも最後にもってきた曲。
間奏で、ほんとにありがとう…と語りを入れる。

最後は、どうもありがとう、と何回も言いながら去るキョンちゃん。

アンコール
「君の瞳に恋してる」
これもファースト・コンサートから続けて歌っている。1967年、フランキー・ヴァリの歌で、1982年ボーイズ・タウン・ギャングでヒット。
間奏で、みんなあぶないから下がって! と今日子ちゃん。
観客が前に出てきてるんだよね〜。
コーラスをひとりずつ名前紹介。

MC
みんな、ちょっと静かにして。まず席に戻ってください。できれば席に戻ってほしいんですけど…
ね、戻るんだよね、…さっさと戻ってください、ね、戻りましたね、わりと素直でしたね。
これだけ盛り上がってくれたので、もう1曲やりたいと思うんですけども…ほら、戻らないで途中で座ってないで!
…じゃあ、どうしようかな、「半分少女」を歌いたいと思います。
さっきみたいになっちゃうと危ないからね、できるだけ気持ちを抑えて歌ってほしいと思います。

「半分少女」
手拍子、最高潮!

どうもありがとう、バイバイ!
ありがとう〜!

私も、キョーコちゃ〜ん!と叫びましたよ!


参考:小泉今日子 歌の全曲集(第11版)




小泉今日子ディスコグラフィに戻る

トップページに戻る