1985年7月5日、7枚目のアルバム「Flapper」発売。

アルクの「英辞郎 on the WEB」によると、〔1920年代の〕フラッパーとは、髪をショートカットにして、短いスカートをはき、ジャズ音楽を愛好し、伝統的な価値観を嫌って奔放に生きた若い女性を指す言葉、ということになっている。
キョンキョンのこのアルバムも、発売された夏の季節に雰囲気が似合いつつ、そんなフラッパーなムードをまとったものだ。
前作「Today's Girl」と同じく、作曲家はすべて違う。編曲も鷺巣詩郎が2曲担当した以外は、すべて違っている。
松本隆が4曲も書いてくれたのが、おおっ!と思う。松本隆といったら、松田聖子さんの曲の詞を書く人、というイメージが私にはあるので。



オリコンチャート最高位2位、年間46位(ウィキペディアによる)。

アルバム「Flapper+3」の解説によると、このころ小泉さんはファミコンに熱中していたそうですが…。
本作については、「このアルバムも好きだったなあ。その後も周りからよく誉められました」とのこと。
作詞家デビューが、10曲目に入っている「Someday」。実際は、作曲の井上ヨシマサ、ディレクターの田村充義と3人で、こもって作ったという。

私自身は、2曲目の「ウインク・キラー」が断然好き!
サンプル試聴は、こことかこことかここ

1.Flapper
作詞:康 珍化、作曲:MAYUMI、編曲:鷺巣 詩郎
クラリオンガールとしてデビューした堀川まゆみさんが作曲。
フラッパームードを存分に意識した前奏から、おしゃれっぽいミディアムテンポ。たゆたうような、ゆっくり横揺れしそうなジャジー。
♪送りおおかみが着るタキシード

2.ウインク・キラー
作詞:松本 隆、作曲:和泉 宏隆、編曲:新川 博
当時のTHE SQUARE(ザ・スクェア)のキーボーディスト和泉宏隆の曲「OMENS OF LOVE」に歌詞をつけたもの。
小泉さん版と、もうひとつ、野村宏伸のシングルも出たそうである。
はじめのほう、音程がめちゃくちゃ低い! やっとのことで出せるような音程の低さをがんばってやりすごすと、そこからは、どんどん上がる。
上がってからは楽々。歌う用の曲じゃない。もともと楽器用だもの。よく歌ったよ、キョンキョン。
とにかく、かっこいい! 何度も聴きたくなる、気分が高揚する、乗る! 曲としては本当に傑作だと思う。
ライブで歌うのは、多少音程をくずしながらでないと無理っぽいけど、ノリで突っ走れば乗り切れるし、サイコーだったよ!
…初音ミクさん、巡音ルカさんなども歌っています…。動画サイトで探してみて。
♪秘密のドライブに誘うわ 月を追いかけて

3.Telephone
作詞:康 珍化、作曲:都倉 俊一、編曲:中村 哲
もしもしです、という男の声。何が、もしもしですう、だ。甘ったれた情けない感じで、ひっぱたきたくなる。
ドラムのバシバシダンダガリズムが乗る。
最後はキョンキョンも、もしもしとか、セリフが。彼女は言ってもいいよ。
♪お願いよ テキパキはっきり

4.素直じゃなくって御免
作詞:松本 隆、作曲:林 哲司、編曲:椎名 和夫
ごめん! とセリフでつないで曲に入る。
甘やかしたらダメよ男の人って。
心地よい曲調。
「御免」が漢字なのが、ちょっと、やだ。天下御免とか、御免こうむりやす、とか、はいよ、御免なすって、っぽい。
♪素直じゃなくって御免 可愛くなくって御免

5.純愛
作詞:松本 隆、作曲:大沢 誉志幸、編曲:船山 基紀
前奏から激しくドラマチック。
かっこいい。そして純愛、だもの。ひたすらドラマチック。
いまどき、こういうのをシングルで出したら、どんな反応があるのか、見てみたい。
かっこいいよなあ。
♪お前一人だけが 女じゃないさって

6.マッスル・ピーチ
作詞:佐伯 健三、作曲:矢野 顕子、編曲:佐久間 正英
パール兄弟の佐伯健三が作詞。いまは「サエキけんぞう」という表記ですよね。矢野顕子さん作曲というのが改めてすごい、テクノポップ。
波の音、準備体操のいちにいさんし、が前奏、間奏にも。
変わってる。けどポップ。乗れる。
サマービーチのマッスルピーチ。
♪Boys! きたえあげてよ 海がすぐそこで呼んでいるから

7.常夏娘
作詞:緑 一二三、作曲:幸 耕平、編曲:矢野 立美
シングルヒットのアルバムバージョン。泳ぎたくなるね!
♪常夏のお嬢さん 気分はいかが

8.片想い
作詞:麻生 圭子、作曲・編曲:山川 恵津子
スローになって、片思いがもうすぐ終わる、か。
しっとり。終わるにしても、どのように終わるのか考えてしまう。
♪片想い もうすぐ終わるヨ

9.Free
作詞:松本 隆、作曲・編曲:馬飼野 康二
トランペットが印象的。間奏がしゃれとる。が、単調?
♪陽だまり色の港には 異国の船と薄荷(ハッカ)ティー

10.Someday
作詞:美夏夜、作曲:井上 ヨシマサ、編曲:鷺巣 詩郎
ピアノで静かに始まり、ダンダン盛り上がって。ただ、なんか壮大なんだけど、ピンとこない。
♪二人の間 吹き抜ける冷たい風が

11.二人
作詞・作曲・編曲:飯島 真理
ピアノだけで、じっくり。
好きですと打ち明けて始まった恋じゃない。
感動する。
♪冷たい雨にうたれ 愛しいひとを待ってた



参考:ウィキペディア 小泉今日子 

(c) Victor Entertainment, Inc. all rights reserved.




小泉今日子ディスコグラフィに戻る

トップページに戻る