1993/11/07 6回 京都 2日目 曇(良)
10R サラ系4歳 菊花賞(G1) 牡・牝(定量) 芝3000



馬名
斤量 騎手 Time 着差 通過 上り
体重 厩舎
1 4 7 ハヤ 牡4 57.0k 岡部 3:4.7 --- 02-03-03-01 34.5 1 480k 浜田光
2 7 15 ステージチャンプ 牡4 57.0k 南井 3:5.6 5 15-14-07-05 35.3 9 448k 矢野進
3 5 9 ウイニングチケット 牡4 57.0k 柴田政 3:5.7 1/2 06-06-07-05 35.3 2 470k 伊藤雄
4 6 11 キングファラオ 牡4 57.0k 上村 3:5.9 1.1/2 10-11-07-07 35.5 11 450k 清水出
5 8 17 タマモハイウェイ 牡4 57.0k 土肥 3:6.1 1.1/2 04-04-05-07 35.8 13 468k 吉永忍
6 1 1 シュアリーウィン 牡4 57.0k 的場 3:6.3 1.1/4 02-02-01-02 36.2 12 490k 森秀行
7 4 8 ロイスアンドロイス 牡4 57.0k 横山典 3:6.5 1.1/4 10-11-13-14 35.6 4 482k 松山康
8 2 4 ラガーチャンピオン 牡4 57.0k 藤田 3:6.6 3/4 10-09-05-02 36.4 5 484k 山内研
9 5 10 ユウキダイオー 牡4 57.0k 田島裕 3:6.6 ハナ 07-09-12-14 35.7 14 490k 福島勝
10 3 5 ロイヤルフェロー 牡4 57.0k 村本 3:6.7 1/2 17-16-13-11 35.9 6 488k 柴田政
11 7 14 リワードプランダー 牡4 57.0k 小島貞 3:7.3 3.1/2 10-11-10-10 36.7 15 472k 鶴留明
12 3 6 マイヨジョンヌ 牡4 57.0k 松永幹 3:7.4 クビ 16-16-15-11 36.5 7 458k 畠山重
13 7 13 マイネルリマーク 牡4 57.0k 蛯名正 3:7.6 1.1/4 07-06-03-02 37.4 16 468k 高橋裕
14 8 16 サンブリッジシチー 牡4 57.0k 田原 3:7.8 1.1/4 07-08-10-11 37.2 10 490k 大沢真
15 2 3 ツジユートピアン 牡4 57.0k 河内 3:7.9 1/2 01-01-02-07 37.7 17 500k 伊藤修
16 1 2 トップローモンド 牡4 57.0k 安田隆 3:8.4 3 14-15-15-16 37.2 18 476k 谷八郎
17 8 18 ナリタタイシン 牡4 57.0k 3:14.1 大差 18-18-17-17 41.6 3 432k 大久保
18 6 12 ネーハイシーザー 牡4 57.0k 塩村 3:44.6 大差 04-04-18-18 61.9 8 494k 布施正
ラップ 13.4-11.4-11.3-12.6-12.9-12.6-13.3-12.7-12.7-12.8-12.4-12.0-11.5-11.5-11.6
  13.4-24.8-36.1-48.7-61.6-74.2-87.5-100.2-112.9-125.7-138.1-150.1-161.6-173.1-184.7 (36.1-34.6)



再現実況
実況;杉本清
解説:大坪元雄


杉本「スタートまで3分を切りました。3000mのスタート地点に18頭が集合したところであります。
   それでは石巻アナウンサー1回目のリポートを」


石巻「はい、あの薄曇りの空にね、やや強い風。いかにもその菊花賞、いよいよ近づいてきたんだなあという
   雰囲気盛り上がってきますよねえ。あの馬場状態ですがね、仮柵が外されて、ちょうどあの5m分なんですがね、
   内側、そうですね、馬にして3、4頭分位は有利になるかなというところだと思うんですがねえ」


杉本「そうですか。大坪さんねえ、そろそろまとめて頂きましょうかねえ」


大坪「え〜、とにかく春から3強と言われ続け、1冠皐月賞を勝ったナリタタイシン。直前になって、やはり肺出血という
   アクシデントといいますかね、体調の崩れから即本番になりましたね。距離が3000mだけに、私はこれは一つの
   ハンデになると思います。その意味では3強の一角が多少崩れたと。
   その点、ビワハヤヒデ、またダービー馬ウイニングチケットの両馬はね、実にこの秋順調に来ましたね。
   ローテーションの間隔、ゆっくりとした叩き。私はビワハヤヒデの仕上げ方を買ってみたんですがね」


杉本「大坪さんはビワハヤヒデ本命ですもんねえ」


大坪「ただし、ウイニングチケットのあの京都新聞杯での豪脚はね、あれは本当にこのメンバー中でも随一。
   あの脚を使われては、ごぼう抜きもあるんじゃないかと思います」

杉本「この2頭に次ぐ馬としてどれを見ていますか?」

大坪「私は6枠の2頭、絶好調ネーハイシーザーの先行並びに抜け出し。それからキングファラオという馬が、ちょっと
   大負けの今日期待してみたんですが。気性の悪さはあるんですが、なかなかあの、春の阪神でゴール向いて外へ
   行ったあの末足をね、少しこの長い距離で買ってみたいですね。
   それからやはりセントライト記念の勝ち馬ラガーチャンピオン、このホリスキー産駒、この辺が伏兵ですね」


杉本「という大坪さんの見解ですが、スタート地点石巻さん。どうですか、ウイニングチケットとかビワハヤヒデの落ち着き」


石巻「そのウイニングチケットですがね、非常に落ち着いてますよねえ。
   ビワハヤヒデはどうでしょう、いつもよりちょっとこう気持ちを前に出しているかなあといtうような、そんな感じですね。
   それからラガーチャンピオンもかなり気合が乗ってきましたね」

杉本「え〜どうですかね石巻さん、そこで目に付く馬っていうのは」


石巻「そうですねえ、馬そのものはどうでしょう。ネーハイシーザーとかロイヤルフェローあたりは非常に
   いいなあと思うんですがねえ。
   ツジユートピアンがね、これ馬体は非常に良いのになんで走らないのかなあという感じがするんですけどねえ」


杉本「え〜、柴田騎手の表情とかどうですか? 岡部さんの表情とか」


石巻「えーっと、柴田騎手がですねえ、今後ろを向いてしまいましたけど、んー、はいはいゴーグルしてますけどね、
   落ち着いてますよ」

杉本「スターターが行きましたね。
   さあ、これからスターターがスタート台に上がりまして、そしてG1のファンファーレであります」


杉本「石巻さん、この大歓声は聞こえてますか?」

石巻「あーさすがにねえ、かなり大きな歓声こちらにも届いてますがね、
ゲート入りは比較的順調ですが、
   今ビワハヤヒデなんですが、ちょっとゲート入りを嫌ってますね、これ珍しいですよね」

杉本「そうですね、あの〜ビワハヤヒデがね、1回ブルンブルンと首を振りましてね、岡部騎手がお尻の方をポンポンと
   叩いて、これからゲート。
   いよいよ、大坪さん、戦いの時来たるということで、馬の方もねえ、かなり興奮してるようですねえ」

大坪「この鼻面の白い馬がねえ、だんだんとピンク色に変わっていくんですよねえ」


杉本「さあビワハヤヒデ入った。ウイニングチケット入った。スムーズですねこの辺り、石巻さん」


石巻「はい、それから後は、偶数番号の馬となりますが、7番、9番ですからね。あの、ビワとウイニング続けて入りましたよね」

杉本「どうですか、ゲートの中でみんな落ち着いてますか?


石巻「おとなしいですね、あとはナリタタイシンだけになりました」

杉本「皐月賞馬ナリタタイシンが入りますと、スタート体制が整います。17頭はすでにゲートインを終わりました。
   3000mのスタート地点、いやがうえにも興奮が高まってまいります」


杉本「さあスタート。
   まずまずのスタートを切りました18頭。
   下がったのは、ナリタタイシン。下がったのは、ナリタタイシン。
   注目の先行争い、先行争いでありますが、何が行くんでしょうか、おおっと、外の方からオレンジの帽子、
   リワードプランダーと、それからサンブリッジシチーですねえ。この辺りの先行争いになりました。
 
   ネーハイシーザーは3番手。1番のシュアリーウィン。マイネルリマーク。
   それから外からずーっとタマモハイウェイ、引っかかっています。
   あ、7番、ビワハヤヒデはうまく外に出しました。7番のビワハヤヒデはうまく外に出しました、岡部騎手。
   ツジユートピアンがいて、さあウイニングチケットはどこにいるのか。
6番のマイヨジョンヌ。
   この辺りに、あ、ウイニングチケットは後ろの方、黄色い帽子。
   赤い帽子がロイヤルフェローで、黄色い帽子ウイニングチケットは内に入っていくのか。
   それとも最初からもう外に出すのか。この辺りが注目するところでありますが、9番ウイニングチケット。

   これがウイニングチケット。内15番がステージチャンプ。外がラガーチャンピオン。
   ビワハヤヒデの方は、ビワハヤヒデの方は、えーっと、あーもう3番手です。ビワハヤヒデの方が掛かって
   いるんでしょうか。18頭はほとんど一団です。ビワハヤヒデの方が3番手であります。
   ウイニングチケットの方はちょうど中団といった所であります。
   第一コーナーです。おおっとマイヨジョンヌが前が窮屈になって赤い帽子が下がった。ツジユートピアン辺りがいます。

   第二コーナーへ向かいます。これが9番ウイニングチケットです。
   もう一度先頭から整理しておきましょうか。先頭は思い切って行った田原成貴、いや河内騎手。
   3番のツジユートピアンです。ツジユートピアンが先頭、シュアリーウィンが2番手
   3番手ようやく落ち着いたビワハヤヒデ。7番ビワハヤヒデ。まだちょっと掛かり気味かなというところ。
   その後ろネーハイシーザー。そして、タマモハイウェイ17番。

   その後ろでありますが、おおっとここに9番のウイニングチケットがいました
   ウイニングチケットとビワハヤヒデはそれほど離れていません。
   おおっと16番が行ったサンブリッジシチー。激しくめまぐるしく順位が入れ替わっている。
   10番がユウキダイオー。外、黒い帽子がラガーチャンピオン。
   8番、8番がロイスアンドロイス。11番キングファラオであります。その外にステージチャンプ。
   それから2番のトップローモンド。その外を行っているオレンジの帽子でありますが、リワードプランダーか。
   それからロイヤルフェローがいた。もう一頭後ろマイヨジョンヌは後ろから2頭目。

   おっと一頭故障か、一頭故障なんでしょうか。これはナリタタイシンであります、ナリタタイシンでありますが、
   第3コーナーをカーブして、おっと一頭故障。ネーハイシーザーは故障した模様です
   あと17頭はネーハイシーザーをおいて第4コーナーに向かいます。

   いよいよ第4コーナーでありますが、もう少しもう少し、先頭集団を見てみたいところ。
   おおっと先頭は1番のシュアリーウィンでありますが、ビワハヤヒデは果たしてどこにいるのか。
   ビワハヤヒデ先頭に出てきた! ビワハヤヒデが先頭に立った!
   おおっと! ウイニングチケットはどの辺りにいるのか! ウイニングはまだ後ろか!
   おっと! ウイニングも来ている来ている! おおっと苦しいところに入ったウイニングチケット!
   先頭はビワハヤヒデ! ビワハヤヒデ先頭!
   ウイニングチケット割って来れるか!
   ラガーチャンピオン来ている! ラガーチャンピオン来ている!
   さあウイニング来たぞ! ウイニングチケットが2番手か!
   外からステージチャンプか! 外からステージチャンプだ!外からステージチャンプ!
   完全にビワハヤヒデ! 完全にビワハヤヒデ!
   菊の舞台で無念をはらす! ビワハヤヒデ1着! 2着ステージチャンプ! 2着ステージチャンプ!
   ウイニングチケットは3着ー!!

   ウイニングチケットは3着!
   菊の舞台で春の無念を晴らした岡部と、そしてビワハヤヒデ!
   完勝! 完勝です!
   3分4秒7! 3分4秒7! これはレコードタイムか!
   ネーハイシーザーは故障! ネーハイシーザーは故障です!
   勝ち時計は3分4秒7、上がりの3ハロンは34秒6、レコードタイム!
   ライスシャワーの3分5秒のレコードを破りました! レコードタイムです!」



杉本「完勝です。ビワハヤヒデと岡部騎手。3分4秒7です。
   大坪さん、もう完勝でしたねえ」

大坪「そうですね、道中ちょっと掛かるような、おやっと3番手に上がったとき思いましたけど、
   結果的にはこれで直線突き放したんですからね、やっぱり完勝ですよね」

杉本「はい、そして2着争いがきわどくなっていたようですが、どうやらステージチャンプかなあというところですよねえ。
   もう一度直線を見てみましょう」


大坪「ちょっとウイニングが抜け出すのに骨を折っているんですが、それと同時にタイミング良くステージチャンプが
   追い出しにかかる、南井騎手が必死になって追う。
   それを柴田騎手が叩いてかわそうとするんですが、かわしきれなかったですね」

杉本「結局2強の一角を崩したのはステージチャンプでした。しかしもうこれくらい差が開きましたもんねえ」

大坪「今開催から仮柵をはずしましたから、かなり速いタイムがでるだろうとは思っていましたけど、
   やはりブルボンのタイムを破ったという点ではね、大いに誉めてやっていいと思います」

杉本「というわけで、3分4秒7というレコードタイムでありますが、ねえ」

大坪「はい、今年は本当に皐月賞、ダービー、菊花賞と、本当に1冠づつ分け合いましたねえ」

杉本「しかし嬉しいでしょうねえ、陣営としては」

大坪「これはもうダービーで惜敗し、夏をいかに過ごすかということで、遠征にも出さずにすっと栗東に置きましたよね。
   そして神戸新聞杯からレース間隔を開けての仕上げ。この辺のやはり余裕というんですかね、それが
   いい結果に結びつきましたよね」

杉本「というわけでビワハヤヒデ。着順掲示板に出ました。7番のビワハヤヒデ。
   2着15番のステージチャンプ。3着9番のウイニングチケット。4着に11番のキングファラオ。
   5着17番のタマモハイウェイと上がりました。レコードタイムであります。3分4秒7。
   確定のランプは付いていませんが、間違いないものと思います」



勝利騎手インタビュー
アナ「おめでとうございました」

岡部「どうも、ありがとうございます」

アナ「今までG1のタイトルをいっぱい獲ってきた岡部騎手。
   しかし、それよりもどれよりも、一番嬉しかった菊花賞じゃないですか?」

岡部「そうですねえ、やっぱりあの、今までがこう負けてましたですからね。
   やっぱり3度目の正直じゃないですけど、やっと負かせたっていう気持ちですね」

アナ「それと1番人気に支持されて、しかもレコード勝ち」

岡部「そ〜ですね、え、2番人気じゃないんですか? 1番人気ですか?
   あ、そうですかあ、光栄です。ありがとうございます」

アナ「レースを振り返って頂きたいんですが、スタートしてから良い位置キープしてましたね」

岡部「そうですねえ、やっぱりコンディション良かったんでしょうねえ。
   本人もなんか、レース前からえらく張り切ってて、あんまり張り切り過ぎないように乗ってました」

アナ「ご自分の思い通りの競馬でしたか?」

岡部「そうですね、はい。うまく流れにも乗れましたし」

アナ「流れに乗って、4コーナー最後の直線入り口、先頭で入ってまいりました」

岡部「そうですねえ、やっぱりなんせ相手は切れ味のある馬ですからね。
   少しでももう離しておくしかないなと思ってましたからね」

アナ「ウイニングチケットが2馬身位後ろにおりましたが」

岡部「ええ、それは全然見えなかったんですけど、馬群からちょっと離れたなと思ったから、
   少しでも離そうと思っていました」

アナ「ゴールインの瞬間はいかがでしたか?」

岡部「いや、あの〜、今まで負けてましたですから、やっと番が回って来たという感じで良かったです」

アナ「それでは、最後にファンの皆様に一言お願いします」

岡部「ども、色々ありがとうございました。これからもまたよろしくお願いしまーす」