「ほしのこえ」DVDBOOK


 9/25の発売日。
 何店舗かマニア系のお店を回ったんですが結局見つけられませんでした。

 まあ、マニア系といっても私の職場は秋葉ではないので、「ゲーマーズ」と「まんがの森」と「メロンブックス」
ぐらいなんですけどね。

 結局は大型一般書店で購入しました。

 ゲーム系の本だとばかり思っておいたので、巷にあふれているビジュアルファンブックのような大きさだと
思っていたのですが、なんだか予想していなかったサイズの本でした。

 販売は徳間書店。
 DVDの販売をした「CoMixWave」から出ているわけではないので廉価版というのとは少し意味合いが違うのでしょうけど、
DVD版を持っている身としては少し複雑な気分です。

 私がこの本を購入した動機は、はっきり言えば「絵コンテ集」のためです。
 ぶっちゃけていえば、絵コンテがなければ買ってません(多分・・・)

 気分的には18禁PCゲームがコンシューマーに移植された感覚。

 ゲームにおけるコンシューマ移植の場合は、音声付になったり、追加シナリオの投入で付加価値をつけてPC版購入者に
対しても再度の購入を促すような仕掛けが大抵用いられている。

 ま、わかっていても大きなお友達達は購入してしまうのである(苦笑)

 同様に、この本には「ほしのこえ」のさらなる普及を目指すという以上のものを感じてしまう。
 まあ、売れなきゃいけないのは分かる。
 絵コンテのためだけに購入したのは私だけではないと思うし。

 けれど、DVD版を持っている人間に対しても購入意欲を刺激するような構成を取るのは卑怯な気がしてならない。

 私だって『コレクターだからとりあえず新海作品に関わるものは全てそろえよう』と誓ったわけでもないし・・・。
 ずいぶんそろえてはいるけど(苦笑)

 確かに「徳間書店」と「CoMixWave」の「ほしのこえ」に対するスタンスは違うだろう。

 5000本でペイする計算で発売されたDVD。
 実売25000本以上の販売実績。
 それがあったからこそ、この本が出せた。
 それは分かります、理解できます。

 事実、新海氏もそのような事をHPで書かれていますよね。

 『今回の低価格DVDBOOK版の発売は、現在発売中のDVD(\5,800)が十分な数出荷できたために可能となりました』

 本当の意味で「普及版的な位置づけ」で出されるのであれば、絵コンテをつけずにDVDについていたブックレットも
つけて2500円よりも下げて発売すればいいんです。

 DVDを購入していても絵コンテが欲しいと思った人間は当然2500円を払って購入するわけですよ。

 ま、販売元が「徳間書店」ですから「CoMixWave」とは分けて考えるべきといわれれば仕方がないのでしょうけど・・・。

 DVD販売に関わる経緯で「『ほしのこえ』を聴け」の中でCoMixWaveの川口氏は

「一人でも多くの人に作品を見せたいことだよねと。これで儲けようっていう話でもないし、・・・」

 と、言っていますが、5000本が損益分岐点だった商品が5倍以上売れて『期せずして』儲かってしまったわけですよね。

 じゃあ廉価版的な商品を、という流れは分かります。

 けれど、DVDを購入した人たちに対して、利益の還元は出来ないものなのだろうか?
 たくさん売れたんだから、金返せとかそうゆう意味じゃない。

 少なくとも、18禁PCゲーのコンシューマー移植のように、追加特典、追加要素をを売りにしてもう一度購入意欲を
あおると言う対応は先の川口氏の発言と矛盾しているような気がしてならない。

 値段を下げるからというのは言い訳でしかない。
 それは、追加シナリオがあるから、声優を使っているからという理由で展開されるコンシューマ作品の販売促進策と
なんら変わらない。

 極端に言えば、今後販売されるDVDにはブックレットだけでなく「絵コンテ集」も同梱するべきだと思うし、
せめて過去にDVDを購入してアンケート回答を送ってくれた人に対しては郵送で「絵コンテ集」らしき物を送付するべきだと思う。

 それぐらいの対応して欲しいよな、と少しだけ思った。

 あ、私はアンケート出してないんで、既にそうゆう対応をしているというのであれば「ごめんなさい」しちゃいますけど(苦笑)



 今読み返してみると、オマエは何様だ! ということを書いておりますが当時は私も今より若かったので(苦笑)
 当時の業界における「CW」の位置づけであるとか、流通の問題とか一切考えていませんでしたし・・・。
 (2005.6.14)
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