こんなロゴもありました ↑
キャスト | 黄飛鴻 | 成龍(ジャッキー・チェン) |
福又祺 | 劉家良(ラウ・カーリョン) | |
黄麒英 | 狄龍(ティ・ロン) | |
イン | 梅艷芳(アニタ・ムイ) | |
譚昌(ジョン) | 盧恵光(ロー・ワイコン) | |
火生 | 錢嘉樂(チン・カーロッ) | |
スタッフ | 導演 | 劉家良(ラウ・カーリョン) |
武術指導 | 劉家良(ラウ・カーリョン)・成家班 | |
音楽 | 胡偉立(ウー・ワイラップ) | |
データ | 公開年月日 | 1994.2.2〜3.16 |
興収 | HK$ 40,971,484 | |
日本公開年 | 1994年(東宝洋画系) |
若き黄飛鴻は父・黄麒英に同行して薬材の買い付けの旅に。高価な人参を仕入れて寶芝林に帰る途中、課税を逃れるため英国領事の荷物に人参を忍び込ませた黄飛鴻。税関検査を無事に通り抜け、人参を取り戻しに貨物車へ忍び込むと、小柄な男が人参の包みを持って飛び出していくところ。男の後を追う黄飛鴻だが、この男こそ高名な軍人武術家・福又祺だった・・・。
成龍に辮髪は似合わない
この超有名映画をいまさら紹介するのも気恥ずかしいが、成龍をスターダムに押し上げた1978年の大ヒット作・「酔拳(ドランクモンキー酔拳)」の続編であり、16年ぶりに成龍が黄飛鴻を演じた「黄飛鴻電影」である。
ワンチャイシリーズを始めとする武侠片ブームに対して、「登場人物がワイヤーワークで空を飛び、スーパーマンのよう。これは本当のアクションではない」と成龍が出した回答がこの「酔拳U」。(・・・・成龍は「グリーン・デスティニー」をどう思っているのだろうか・・・?)
このファミリー構成、李連杰の「方正玉」を思わせる
また、成龍にとっては「ヤングマスター/師弟出馬」以来、15年ぶりのカンフー映画。「カンフー映画の決定版」を作るべく、導演・武術指導に黄飛鴻直系の弟子にして香港アクションの御大・劉家良を、黄麒英役には徐克がワンチャイを作るにあたり当初黄飛鴻役に考えていたと言われる狄龍を、母親役には成龍より10歳若い梅艷芳を配し、さらにチョイ役で劉コ華まで動員する豪華キャスト。
「酔拳3」で再び顔を合わせる2人
黄飛鴻が20歳、母親は後妻で30歳という年齢設定だが、実年齢ではこの時成龍が40歳、梅艷芳は30歳。いくら継母とはいえ梅艷芳が成龍の母親というのは無理ではと思うのだが、見ているとそれほど違和感がないのは2人の演技力のせい?
梅艷芳は成龍から出演依頼を受けた際、「妹では?」と言ったらしいが、成龍の「この映画はコメディ。キャスティングの意外性でまず笑ってもらえる」という説明で出演を承諾したという。
ちなみにこの時狄龍は48歳、劉家良は59歳、二人ともよく体が動く。
劉家良対成龍、狄龍対成龍、夢の競演だ!
劉家良は成龍と意見が対立して監督を途中降板したと言われる。ところがある資料では、前作「酔拳」を監督した袁和平が当初監督だったが途中降板したとの説も。いずれにしても、クレジットはされていないもののかなりの部分を成龍自身が監督していることは確かだろう。
この「酔拳U」の公開からわずか5ヵ月後、内容的にはまったくつながりのない「酔拳V」が公開された。監督・主演(?)は劉家良、このため劉家良−成龍不仲説が根強い。だが劉家良は頼まれて途中から監督を引き受けたものの、予算の制約からスターを拘束できず、仕方なく自分の出番を増やしたというのが真相のよう。
使用前/使用後、まるで別人
そんな裏話はともかく、この「酔拳U」はキャスティングの妙に加え素晴らしいアクション場面の連続で、成龍作品として初めて4,000万HK$を超える大ヒット作となった。
ところでこれも有名な話だが、香港公開版と日本公開版はラストが異なる。日本公開版では最後の決戦が終わり、成龍が泡を吹いたところでNG集になるが、実はこの後もうひとつシークエンスがある。確かに抗議が来そうな描き方ではあるが、寶芝林が再興されて一件落着というこのオチがないと映画的にはかなり中途半端な終わり方。日本語訳をうまくやればカットしなくてもすんだのではと思うが・・・。また成龍が劇中の扮装で行う「年始挨拶」は台湾版ビデオのみ収録されている。↓ 再興なった寶芝林は看板もピカピカ、芸が細かい(上の看板を見よ!)
みんなで記念写真。この後、成龍が・・・。 ↑