キャスト | 黄飛鴻 | 李連杰(リー・リンチェイ) |
十三姨 | 關之琳(ロザムンド・クワン) | |
梁寛 | 莫少聰(マックス・モク) | |
白蓮教教祖・九宮真人 | 熊欣欣(ホン・ヤンヤン) | |
納蘭元述 | 甄子丹(ドニー・イェン) | |
両広総督 | 任世官(ヤム・サイクン) | |
孫文 | 張鐵林(チャン・ティエリン) | |
陸皓東 | 姜大衛(デビッド・チャン) | |
スタッフ | 監製 | 徐克(ツイ・ハーク)、呉思遠(ン・シーユン) |
導演 | 徐克(ツイ・ハーク) | |
編劇 | 徐克(ツイ・ハーク)、陳天璇(チャン・ティンスン)、張炭(カーボン・チャン) | |
武術指導 | 袁和平(ユェン・ウーピン) | |
音楽 | リチャード・ユェン、ジョニー・ンジョー | |
データ | 製作 | 香港電影工作室 (ゴールデン・ハーベスト提供) |
公開年月日 | 1992.4.16〜5.27 | |
日本公開年 | 1993年 (ニュー東宝シネマ1他) |
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興収 | HK$ 30,399,676 | |
上映時間 | 108分(DVD版) |
医学学会出席のため黄飛鴻一行が訪れた広州は、扶清滅洋を旗印とする白連教団が外国人施設への襲撃を繰り返し、混乱状態にあった。学会で親交を得た孫文から民族革命組織の名簿を託された黄飛鴻は、暴徒と化した白蓮教団と対決、さらに革命組織を追う体制派軍人・納蘭元述とも拳を交えることとなる・・・・・。
日本でも劇場公開されたワンチャイシリーズ最高傑作の呼び声が高い作品。香港電影金像奨では袁和平が最優秀アクション監督賞を受賞。その袁和平の秘蔵っ子である甄子丹が広東省提督・納蘭元述に扮し、李連杰と繰り広げるラストの決戦は香港アクション映画史上屈指の名シーンといわれる。
悩める中国人民代表・黄飛鴻の周囲を急進派・孫文、旧体制派・納蘭元述、盲目的排外派・白蓮教団の3者が取り巻き、高い娯楽性を保ちつつ中国近代史上の激動期を描いた映画であり、完成度の高さはシリーズ中でもピカイチ。
ワンチャイ1ではスタントのみだった熊欣欣が役者として出演。以後徐克映画の常連となる。もっともこの映画ではメイクがきつくて熊欣欣とは言われてもわからない!
孫文を演じた張鐵林は監督もこなす大陸の名優。徐克は当初孫文役に顔が本物の孫文に似ているということで劉コ華を想定していたというが、スケジュールが合わず実現しなかったらしい。張鐵林は、ワンチャイ5で髭面の役人・謝四役で再登場する。孫文の同士・陸皓東はあの姜大衛!ちょっとでも李連杰と手合わせしてくれると嬉しかったが・・・。
李連杰はこの時期マネージャー格の人物に利用され、ゴールデンハーベストと契約問題で揉めており、撮影ボイコットも起こしている。
結局李連杰はこのワンチャイ2完成後、新たにマネージメントを依頼した人物が何者かに射殺されてしまうというショッキングな事件もあって、香港を離れ大陸に隠遁してしまうのだが、そんな裏側のいざこざもこの映画の素晴らしさをまったく損ねていない。逆に李連杰は気合入りまくりで、もしかするとこれが最後の映画という意識があったのではと思わせるほど。
この映画の原題は、ワンチャイシリーズ不滅の主題歌「男兒當自強」のタイトルをそのまま使っている。ところで「女兒當自強」というお笑い映画があるのを知ってますか?そう言えば「男兒當報国」「男兒當入樽」(スラムダンク)などという映画もあった・・・。