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このページは、文章系個人サイト『ニーモニック・スピンSR』の旧記事アーカイブの一部です。もしよかったら、以下の本体サイトもご覧いただけると嬉しいです。






08.15.2000 (Tue):『time and tide』

■そして連日朝4時に起き、暑さと人・人・人の流れに身を任せつつ金曜から日曜にかけて行われたコミケも終わり、昨日はすっかりとろけちまったspinnです。会社が夏休みでよかったし、コミケの感想とか書いてみますか。

■ここ数年のことだと思うんだけど、エロ系同人誌界とリンクしているPC用ギャルゲーの数が増えてきていて、そこで原画を描いたイラストレーターは同人誌でも大成功ってフローが生まれたらしい。で、そこから数多くのスター絵描きが登場し、数千部とか部数が出る人気サークルがいくつもあるみたいなんだ。

■主に狭いスペース(最大で長机2つ分)の関係でたかだか数人のスタッフの手で本を売る人気サークルの本を買うには、長い時間並ばなきゃいけない(1分間で40部さばいたとしても、4000部売るのには100分=1時間半以上かかる)。そして人気の本を求めるマニアの数は発行部数をさらに上回るから、2時間以上並んでそれでも買えないなんて事態もあり得てきて、今回だと4時間並んで買えなかった話も聞きました。こうなってくると、10時〜16時という限られた開催時間の中でいくつもの人気サークルから確実に本を手に入れたいと思ったら、複数の友達と組織的に動き・共同購入しなきゃダメだ!なんて発想が生まれてくるし、実際最近は携帯や無線機で連絡をとりあい・本を購入してるグループがいくつもあるみたいなんだよね。

■そんな事情を反映してか最近よく目にするのが、個人の意志で動いていない「購入ロボ」な方々。これは恐いっすよ。例えばスタッフとして「みんなに迷惑だから○○しちゃダメだよ」とかお願いしても、彼らには購入グループメンバーとして与えられた指命(確実に買うこと!)があるから、無視無視で全然聞いてくれない。勝つためのルールしか守らない。なるほど、人は国のためなら人が殺せたりするのかもとか極端なこと感じたりできます。奇しくも終戦記念日にこの感慨。もちろん、そんな人たちばっかじゃないんだけどね〜。

■そして、本を作る・売る楽しさは変わらず存在していました。いいね。友達から「これ見てください」って本をもらったりしたんだけど、その顔とかいい顔してやがるしよう。羨ましいので次回のサークル参加申込書とか手に入れて、次あたりはニモスピとして何か出すかなーとか画策しています。

■てなわけで、*ridersの更新もなくエッセイのみの*daysはこれでお開き。またね。


08.18.2000 (Fri):『摩天楼はバラ色に』

■そんなわけでカウンターつけてみました。回せ〜大きく〜回せ地球を子供達という祈りをこめながらも実は生まれて初めてのカウンター。WWW上でちょっと設定したらすぐカウンターつけられるdtiに満足度アップ、そして愛がアップ。そんな小技と共にお届けする僕の名前はspinnです。あのう、ご趣味は?

■‥‥‥とか聞かれたときに、現時点で僕がはっきりと言えるさ世界中に叫びだしたい好きだ好きだ大好きなのが『折り紙建築』なんですよ〜。ほら、2つ折りにした紙を開くと立体が飛び出してくるやつ。グリーティングカードとかで見たことある方も多いと思うんだけど。

■僕が出会ったのはたぶん10年くらい前。「デザインの現場」の別冊で出た「画材大全」って本があって、その終わりのほうに載ってた全日空のクリスマスカードが僕の心を撃ったのが始まり。紙を開くと白いおうちが飛び出す‥‥‥激しくシンプルでキュートなジオラマだ。そして僕らパノラマだ。速攻でケント紙つかって見よう見まねで作ってみたのを思い出します。

■そして時は流れ、先日たまたまWWWで見つけた『折り紙建築でつくる幕張の建築』ってページが再び僕を撃ったという仕組みなのです。平面から立体が立ち上がるって動きが楽しい上に、基本的に糊とか使わないミニマルな佇まいも心地よいです。まとめるとコンセプト最高。すごくキレイな数学の証明を見るようで、辛抱たまりません。僕も作りたい!

■そう思ったら、このページからもリンクされてた『3Dカードメーカー』に出会う羽目に。これはWin用シェアウェア(残念ながらMac版は無い)で、泣けるほどシンプルな操作で立体が作れてしまう。そしてプリントアウトするとその立体(および立体を発生させる仕組み)が文字通り手に入る。僕の知る限り、世界で最も簡単な立体デザイン・彫刻ツールなんじゃないかなとか思う端から作るって。涙出るって。

■そんな美しい疑似2D→疑似3D→物体2D→物体3Dの流れ=コンピュータを使って結果を手に入れる楽しいプロセスの極致にはまるこの頃を実況中継しながら、今日はここまで。*ridersの登録もぜひよろしくね。それではまた。


08.22.2000 (Tue):『ラスティング・ファウンデーション』

■こんにちはspinnです。今回は、先日来より書き続けてきたあのドキュメント・人または魂たちの星座こと*ridersに久々の更新ってところから物語ははじまります。それは懐かしくも5年くらい前・まだ日本のインターネットがac.jp主体の小さな世界で、日記書いてる人が300人くらいだった頃の匂いを運んできてくれました。

■最初にご紹介するのは#31のトモロさん。彼とはまさに学生の頃からのWWWつながりです。化学者そしてSF者。なのに「お先に」なんつって結婚しちゃってさ。ほんとにおめでとうだぜ。

■そして恐らく彼が自身のページに書いてくれたおかげさまで、5年前の「津田日記リンクス」系の方々がきてくれてる模様なのです。#33のお茶さん(残念ながら物理存在じゃないみたい)そして#34のナガイさんがエントリー。ごめんなさい、お二人とも以前会ったことあったかもですが忘れてます僕。また何かの機会にお会いしたら、オレの記憶に土足で上がってきてください。よろしくです。

■最後に、#32には*linkageからもリンクを張っているdotimpactさんがエントリー。彼にはまだ会ったことないんだけど、最近書かれていた「Mr.ドリラー」話でもあいかわらずの肩の凝らない明晰ぶりが心地よく素敵なので、全くもって直接会える日を楽しみにしている僕なのでした。

■日曜の深夜にTVをふとつけたら、大貫妙子・矢野顕子・鈴木慶一・奥田民生・宮沢和史ってメンバーのコンサートをやっていました。そこにはもちろんチャート最前線のきらびやかさはない訳だけど、だからってマイナーの生温い空気もなくて。20年とか変わらぬ存在感で音楽を続けている人たちが、圧倒的な揺るぎ無さで音楽を奏でている様に僕は舌を巻き、そして嬉しくなりました。音楽それ自体が良かったこともあるけど、「好きだから続ける」って動機付けはかくも強いものなのかとか思ったり。

■今回、懐かしめの気分とまだ見ぬ期待を同時に感じる*ridersエントリー作業をしながら、なんての、僕も奥田民生や矢野顕子たちのようにいつまでもhtmlし続けていければ素敵だよなとか思ったよ。そんな吐きそうなくらいのロマンチストぶりはお嫌いですか?

■もちろん返事を待たないで、それではまたね。


08.26.2000 (Sat):『スロー・ラーナー』

■こんにちは。相変わらずの一人称はspinnです。5年くらい前・学生のときに「pickles spinn」っていうページをやってたんだけど、先日以来の懐かしい風に吹かれながらHDに残ってるそのときのhtmlとか見て、雑過ぎるところやエゴ満載に笑ったり、荒削りなアイデアを惜しんだり。自分で言うけど最終回は非常に格好良くて驚きました。見られなかった人残念かも。

■そしてそんなこと以上に面白いのが、こういう何年も前のデータでも完璧に現在味で表示されるってことなんだよね。もちろんhtmlの書き方には時代性がある(背景色指定してなかったりするしね!)わけだけど、当時作ってたペーパーが軒並み退色してる一方、表示された感触は今と同じディスプレイ=現在なんだ。そしてきっと、この現在っぷりはデータが残る限り未来まで続いちゃう。不老不死。

■とかって思ってたら同じ話が山形浩生さんの『新教養主義宣言』でさらに洗練され別なアイデアと連結しつつ書かれていたので驚いた次第。99年に出たこの本は他にもアイデア間の連結満載の格好良い本なので、読み終わる前から推奨です。

■更新話にも入りましょう。出会いの広場こと*riders#35にはfujihiroさん。こちらも津田リンクス系で知り合った方。ピクスピ最終回は見てくれてたかな?「民生」はこっそり直しておきましたよ。TNX。

■そして#36にはgonzapさん。高校の時以来の先輩であり、川口・浦和レンジ内に生きてた15の僕にはじめて外(コロラド, US)を感じさせてくれた人。gonzapさん本人は意識してないんだろうけど、演劇やVIC1001やモヒカンや浜辺で日本に向かって××やミッドナイト・オイルやノイバウテンを教えてくれたのです。実は僕が髪を中分けにしてるのは遡るとgonzapさんの真似からなんですよこれが。当時から変わらずの決断早い処理速度に憧れます。これからもよろしくです。

■そして#37にはRNさん。ガンダム・センチネル以来の有名モデラーだ、っていうのは僕が大学のサークルで後輩になってから知りました。僕にとっては面倒見の良い先輩であり、一緒にNHKの番組に出たことも良い思い出です。こちらもご結婚おめでとうございます。奥さん素敵美人。相互リンクぜひしましょう。次回までにリンク張っておきます。

■そんな個人的な歴史体験が連続しておきた週であり、長くなったので以上。またね。


08.30.2000 (Wed):『シリアル・ヒストリー・ツアー』

■spinnが言うにはこんにちは、現在時刻は夜2時半。モスのきんぴらライスバーガーも食べ終わったし、今日の更新・軽く一気に、いってみます。

■まずは*linkageのボトムエンドに、大学時代の先輩・RNさんのページをリンクした次第。これで相互リンク完了の準備できましたよRNさん。よろしくです。

■そして*ridersの#38に、こちらは会社の後輩・いとみがエントリー。映像師としての彼の新作は、おそらく年内にまた1つ見られる筈。彼の社内ページ見た時も思ったけど、キレイなだけでない・凛とした底の深い豊かな蓄積を感じるヤツだぜ。追い込みがんばれ。あとVJもね。

■最近、長年使い慣れたNetscapeからi.e.の5.0に主ブラウザを切り替えてるんだけど、ちょっと楽しいのが「履歴」っていう機能。使ったことない方に説明すると、これは自分がたどったWWWページ(のURL)をずーっと順番に200件とか記憶してくれる、ネット人生航路を記録するフライトレコーダーとも言うべきもの。自分がどんな順番でページを見たのかが自動でリスト化され、ブックマークみたいに使える機能なんだ。

■この機能を使いだしてから、Netscape時代の「ブックマークを開く→ページ→ブックマーク→ページ」とかって割とランダムだったブラウズ行為が、「リストを下から順番につついてページを見る」っていう直線的・連続的な行動に変わってきたんだよね。

■もちろん、何も正直にリストを下から順に見る義務も運命(さだめ)もないわけで、ランダムにページを見ることだって可能なんだ。けれど僕は毎日、ページから受ける気持ち・ページ作者と僕との関係・更新度合いによるページを見た時の残念確率etc.を加味しながら、より最適で気持ちにスムースなブラウズ順序を編み出すべくチューニングを重ねてみるのだった。順につつくのラクだしね。

■というより、「最適で気持ちにスムースなブラウズ順序」について、こんなに意識したことが無かったので新鮮です。しかもこれがまたDJっぽい作業で‥‥‥ってことは、この「最適なブラウズ順序セット」で誰かをもてなすことが出来るのでは?とかね。流れが硬直化してつまんなくなるキケンもあるんだろうけど、コース料理を編み出すシェフのように、誰かのために履歴を考えるのも楽しそうだなとか思ったよ。

■そんなところで、いい感じの長さだしこれにてお開き。それではまたね。


09.03.2000 (Sun):『サマージャム2000』

■こんにちは。僕そしてspinnはお部屋のお片付けにはお限りなくお無為自然。リビングそしてダイニングするこの占有面積22m2は、およそ0.65熱的死くらいにジャムってました。

■もちろんこれじゃいけません。なのでハウスダストにまみれつつ片付けに没頭。持ち前の瞬発的持久力でたまった雑誌や本を整理したら、ドラマチックにスッキリした劇空間がそこに。やった!気持ちいい〜。

■物理的な広さが変わってないから家賃で換算できないけど、勝ち得た素敵なスッキリさには1500円/月くらい払っていいかも。こうやって環境を「払っていいお金」に変換して計量するやり方を仮想評価法(CVM)とかっていうらしいですが、適当かつ野蛮・だけど実は気持ちに近くて良いやり方なので、環境問題だけでなく地獄の淵まで応用していきたい。電車で非常に素敵な女の子が前の席に座っていた15分に195円・それはコンビニおにぎり2個分です等、応用範囲は時間・空間を問わない感じ。

■そんなところで今回の更新内容は、*linkageに会社の同期・タカナベくんのラヴフールを入れました。ピュア極まれる日記にドキドキできるので、みんな訪れて吉かと思います。

■続いてお馴染みの*ridersでは、#39にグラフィッカー・なーおかくんがエントリー。登録時のコメントがなくていまいち自信ないんだけど、前のプロジェクトで世話になったなーおかくん、だよね?違ってたらこっそり教えてください。そして#40にはwAkaさん。お久しぶり。僕のDJは去年のNTSC1の時より多少は上手になったと思うんだけど、またMD欲しかったりする?他のNTSCクルーにも聞いてみようかな。

■最後に#41には転がる石のように生きる敏腕編集者・もりしまさん。何だかんだで古い付き合いになりますな。懐かしのGazaPee(96年2月号・表紙ヤバすぎ)を引っ張りだしたら、あの大森Reijiくんa.k.a.ヲタク評論家(涙)のひとが僕の「100万件リソースハンター」ページを紹介してくれてて泣いた29の夏。

■そして過ぎゆく夏。現在、ここ川崎は朝の4時半ですが、こんな時間まで更新していても外が明るくならなくなってきました。ふきっさらしの夕日のドッグに、海はつながれて風を見ている。それではまた。


09.08.2000 (Fri):『意味するものと意味されるもの』

■こんにちは。最近なんだかメランコリックに夏バテ気味のspinnです。間が空いちゃった久々のフロウ、ちょっと緊張しながらしたためていくぜ。

■昨日発売の「劇空間プロ野球」(スクウェア)って見ました?ファミスタ的なマンガっぽい画面ではなく、TV中継そのままのリアル映像を特徴とするPS2用ゲームなんだけど、野球を知らない僕でもちょっと気になったのが、画面右下の「広0−0巨」っていうチーム名・得点表示なんだ。

■なんかさ、この表示がテレビと完璧に同じ「本物」なんだよね。選手の顔とか動き(モーション)なんかが、スタッフの意図と気持ちと祈りを込め・技術を駆使して画面上に作られた「再現」なのに対して、画面右下の得点は放送局と同じ技術とクオリティで作られた単なる素の「表示」に見える。同じだから同じなんだもん、そんなドライさ加減まで感じられたりして。結構これって、ゲームじゃ初めての事態なんじゃない?

■ところで、80年代に録ったビデオとか見返すと、アナログ感満点の手書きテロップが画面にガンガン表示されるのに驚かされたりします。これって逆に言うと、それだけ現在のテレビがCGによる画面表示で満点なんだってことだと思う。ゲームのグラフィックスが発達してきた過程と並行して、テレビでもCG表現が発達・浸透していたし、そしてついに今年2人は出会ったのですジャーン‥‥‥そんなことを考えてみましたが、どうか?

■一方、来週にはテレビCGの祭典・オリンピックが開幕します。中継ホスト局が威信をかけてデザインしているリザルトや選手名表示は、きっと先進性とクオリティに向けて過激にチューンされている筈だし、CG界の流行とも無縁じゃないはず。今度のシドニーの画面表示には、そうだな、嵐のようなモーショングラフィックスの適用を期待していきたい。

■さーて今回の更新は、恒例*ridersにお二人エントリー。#42・すぎのくんはフクダさんおよびNTSCを通じて知り合った夢みるデザイナー。携帯電話向けに特化させた彼の実験WWWページに期待。またイベントやりたいね。よろしく。続いて#43には高校のときの後輩、転々(←源氏名)。相撲とロックを愛する彼は所属している落研の「明けの明星」と呼ばれ、「オモロイから」という理由ではじめたカバディ部で大学公式チームを破ったりとかそんなニコニコテロリストぶりを懐かしく思い出します。元気?

■久々すると長くなっていけないね。それではまた。


09.13.2000 (Wed):『スター・チェイサー』

■こんばんは。連日判で押したようにシンメトリックな最悪の寝起きに苛まれてお送りするのは僕、僕だよ、spinnです。何らかの栄養素が決定的に欠けてるんじゃないの〜?とか思いを巡らしつつ表情消えたまま電車に揺られる一週間。とはいえ夜にはいつも復活するので、深夜の元住吉をコンビニがてら散歩してみたり。

■しかも昨晩(12日-13日の夜)は旧暦8/15の英名.ハーベストムーンa.k.a中秋の名月だったから、南からの湿った空気に惜しげもなく光を乱反射させ、輝度抜群の月が南の空に高くかかっていたという仕組み。きれいねぇ。気が付けば虫がリーリー鳴いてたりして、秋は本当にすぐそこです。

■‥‥‥なんて月を眺めるのもいいんだけど、もしも午前3時くらいまで起きてることがあれば、各員ぜひ東の空も見上げてみて欲しい。するとほら、あの有名な3連星を持った冬の男、マイメン「オリオン座」が昇りはじめてるのが見えると思うんだ。

■まだ夏が残る湿っぽい暑さと・秋らしく凛とした名月・そして冬を代表する星座という、3つの季節が同時に交錯する9月中旬のこの事態。それは夏至や冬至から2ヶ月遅れで暖まったり冷たくなったりする地上10キロメートル厚の大気と・37万キロ離れた軌道で地球をまわる月・そして何万光年も遠くに位置する恒星という3つの距離の差を持ったキャラによって構成され、生み出された事態だと思うんだよね。

■とかってあーもう全くたまんねーぞコンチクショー。3者が属するスケールの違いを思うだけで、速攻で僕の気持ちは宇宙に飛んでいくよ。みんなはどうか。飛びませんか?飛ばないかなあ。

■さてと、それでは地上に戻って更新話など。今回は*ridersの#44として「あし」さんがエントリー。はじめまして、ですよね?彼のヒネりが効いたページはみんなも見てみて吉かと先生は思います。*riders44番の●をクリックだ。そしてこれからもどうぞよろしく。

■現在、DJ ALEXのミックスCDについてのレビューを書いています。今度の更新のときには、例によって音楽話から違う話にうまく接続できるやつを用意しておくぜ。それではまた。


09.19.2000 (Tue):『クロース・トゥ・ユー』

■こんにちは。ちょっと更新間隔をあけた隙に観測史上初の大雨が降ったり台風が来たりしていたけど、星について書いた直後に全国的に雨がち曇りがちとは何事だろうか。ぷんすか。日本付近を包む温暖湿潤気候(Cfa)らしく透明度の低い夏の空気の隙をみて、あまり涼しくなっちゃわないうちに夏-秋-冬のグランドクロスを見てほしいです先生は。彼らは「暑さ寒さも彼岸まで」と言います(誤訳)。秋要素強くなってきました、そう言ってるのは僕です、spinnです。

■そんな僕の日曜は、栃木県茂木市にあるTWINRINGもてぎで開催されていたのです。より具体的に言うと、「スーパー耐久レース」っていうチューンアップされた素早い市販車による国内耐久レースを観に行ったのでした。42台が84周・400kmを走る、3時間超えの長丁場。

■このレースはたぶん日本で上から7〜8番目くらいに有名であり、言い換えると一般的にはかなりマイナーと言えるイベント。そのせいか観戦料4000円(F1だったら安くても2万5000円とかするぜ〜)+参戦チームの作業場寸前まで行けるパドックパス3000円って破格な料金設定がされていました。いいね。この値段なら、F1とかじゃ考えられないくらい間近で僕もレースが観られます。そして実際、ピット真上から観るレースは車種とかあんまり知らない僕でも存分に楽しめました。

■何が楽しかったって、やっぱり現場の空気・緊張感が良かったんだよね。これはレースに限らず他のスポーツでもライブでもそうだと思うんだけど、やっぱり現場が一番面白いなって再確認した次第。ピットに入ってくる車に給油するとき、壊れた車を修理してるとき、そこで競ってるドライバーやスタッフの緊張感・ライブ感を共有できればできるほど、まことに勝手ながら観てるこっちの気持ちもドキドキできる。そんな20字以内で簡潔に抜き書けそうなドキドキ回路がそこにあったし、逆に言えば、何らかの現場っぽさが伝われば誰でも手軽にドキドキを発生させられるってことなんじゃないかなって思った。

■それはまた、更新が止まると消えるWWWページのかがやきの仕組みでもあって。ああ‥‥‥。今日の更新、行きますか。

■前回予告っぽく書いたレビューはまだ。だけど、*ridersの#45には転がる石のように生きるTV美術デザイナー兼フクダさんの素敵若奥様・いちこさんがエントリー。今度お茶飲みに行きます。行かせてください。またみんなでいろいろ話しましょう。よろしくー。

■一方、素敵なライブ感を持ったテレビゲームってどんなの?そんなことを考えさせられた週末とも言えました。それではまたね。


09.26.2000 (Tue):『ナーバス・ブレイクダウン』

■一週間ぶりでこんにちは。最近ちょっと気分もすぐれず体調も不良だぜセンコー世露死苦ハルヤマ〜トクントクンことspinnですよ。止まった更新の上でカウンターは回っていくのに(みんなサンキュー)、土曜日なんて一日中ベッドの上でTV見て→寝て→TV見て→夜という、お姫さまライクな半死半生ぶり。ええ、とっても簡単に自己嫌悪できましたヨ。

■とはいえ、金曜にはdotimpactさんに初めてお会いしたりなんて素敵なシーンもあったし、日曜には(日暮れ近くになってからだけど)久々に代官山まで行ったりしました。そこで今回は、代官山での一幕を書いて、更新にかえさせていただきます。

■駅前に、最多価格帯も1億円越えという激しく素敵な高層マンション+商業施設、代官山アドレスがオープンしてました。予想に違わず輸入食材が豊富なショッピングセンターを軸に、通路と石畳の空間が立体的に交差しています。さらにそこには、赤や青に光るオブジェが置かれてたり等、控え目ながら味わい深い・僕好みのするバブルのスパイスひとつまみ。恵比寿ガーデンプレイスほどの広さはないけど、気持ちに心地よく散策タイムを実行することが出来ました。

■‥‥‥んだけど、店舗から公園へと抜けるガランとした空間に展示してあった写真に、胸がトクンと言ったのです。パネルになった10枚ほどの写真、それはアドレスが建つ前まで存在していた、取り壊し直前の同潤会アパートの写真だったんだよね。

■枯れたツタが幾重にも絡まり、半開きになったモダンな窓枠にはやわらかく光が当たっています。住民も去り、廃墟となった場所。大正末期〜昭和初期に立てられた当時最新鋭の鉄筋コンクリートの建物は、100年近い時を越え、今静かに終わりを待っている‥‥‥って、え?素敵でキレイなアドレス空間のまんなかで、なんでそんな死の匂いさせてんの?

■さらに同潤会アパートが、関東大震災後の住宅供給政策の一環だったこととか考えたりすると、もうベタに都市や人々の所行無情を思わずにいられないよ。なんて妖術。うっかり拙者も惑わされてしまったのじゃよ。写真の説明が全然表示されてないのも憎い。

■このムード満点のキャッチーな写真たちには、代官山に対して外にいる本来関係ない人の一方的なユメが投影されてる気がする。つーか趣味悪いかもとか思ったがどうか? 現場から遠く離れた場所より発射されたドリームが、余計なお世話になってる事態。そんな危険なトラップに見えて、もって他山の石としたい午後だったのでした。

■とかって更新のない日々にも、生命反応を*open storageこと電子掲示板に書き込んだりしています。みんなも書き込みよろしく。それではまたね。