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虜屋視聴記 (aka 鳥小屋視聴記 ) - 据え置き再生機器


据え置き再生機器


SOTEC/VH7PC ※RD-VH7+USB/LS-VH7のセット
安定性:★★☆☆☆
拡張性:★★☆☆☆
音楽性:★★☆☆☆
経済性:★★★★★
 ・製造年が古いため、付属のリモコン電池(単3)は消費期限切れとなっている可能 性が高い(私が入手したものでは2002-08)。添付電池は使用せずに廃棄すること。(製造年に起因)
 ・N.B.2(常にドンシャリ)機能を働かせると容易に高低音域が クリップし歪む。PC側で補正を行う場合やスピーカをより良いものに取り替える場合はOFFとするべきで、そのまま付 属スピーカを使う場合もOFFかN.B.1(ラウドネス機能同等、音量を上げると補正量を減らす)に設定を変更すること(RD- VH7PC仕様)。
 本来的にVH7PC型としてはPCへのUSB接続を保証しておらず、これに必要なデバイスドライバやソフトウエアの提供も、個別のユーザーサポートも行 われていない。もし購入を考えているならば「一部機能がリスク含みであるが故の低価格」である点を忘れずに(いわゆる放出品のため)。

 LS-VH7(スピーカ)の方はかなり能率が悪い(公称値で85dB/W/m)。 ニアフィールド向けにフォーカスして設計されているのか、RD-VH7PC(本体)のボリウムをめい一杯に上げても遠目に聴くには辛い音量。広めのリビン グ等に置いて使うというのはちょっとキツイかも。
 Kenwood製オリジナルとの対比では「重量3割増、設計定格3割減」であり、オリジナルよりもさらに至近距離でリス ニングされることに対する対策と怯え具合を窺わせる。

 スピーカネットはデザイン的なインパクトとしては弱く、付けたままでの再生はほぼ考慮されていないため、外した方が 良い。
 但し、滑落などの問題が起こりそうな場合と、高音域を物理的に減衰させたい場合については、装着したままの方が望ましい。

 音質的傾向としては「ニアフィールドに向いたラジカセ用スピーカ」といった感じだが、この価格帯(定価で1万円/本)でニアフィールド向けに作られた パッシブスピーカとしては良く出来ており、定価に十分見合う質感。
 付属のスピーカケーブルはとても細く心許ないが、近接設置するならば必要な長さに切って使用すれば構わ ないと思われる。ケーブルが半分以上余る様であれば2重にして使用するのもいいかもしれない。
 ケーブルの酸化具合はよく見えるわけで、半年程度毎に酸化した部分を切って繋ぎ直すと良い
 くれぐれも、極端に寒暖の差が激しい場所や、湿気にあたる場所には設置しない様 に…特に窓際出入口付近。


 RD-VH7PC(本体)側はオリジナルのCDレシーバ(CD+ラジオ+外部入力)にUSB絡みの機能を追加 したのみで、「HDCD対応」という点を除いては特に目立った特徴はない。

 SN比はライン入力で90dBを確保しているが、内蔵USB回りは6dBほどSN比が悪化している(マ ニュアルp29最下部の記述からの単純な推測では、USBユニットでDA変換まで行い、VH7側にアナログで音声を垂れ流している模様)
 せっかくの「USBデジタル接続」を生かしていない設計っぽい。

 マウスのホイールを使用した場合など、行儀の悪いアプリケーション(InternetExplorerなど)でUSB入力時にブチブチ とノイズが乗る場合がある。
 スピーカで聴く限りはさほどノイズ感を感じないが、ヘッドフォンで聴くとこれが結構目立って出る。HD590めい一杯に歪む程の音量を取れるが、その質については…ノー コメント。
 #スピーカ端子側からアダプタ経由でヘッドフォンへ入力した場合の音質については、現在評価中。

 単独のUSBパワードスピーカとして使うか、パソコンを接続せずに普通にCDミニコンとして使うかのどちらかの使用方法をとるのが正しい使い方と思われ る。
 両方を一緒に得ようとすると、PC的概念と家電的概念とのズレが原因で思わぬトラブル(特にタイマー回りとか…)にあう 恐れがあるので注意。
 #これだけ安いと、普通に2台買ってしまうという間抜けな手も否定しがたい。


 これだけ散々に評価してはみたが、その他に気になる様な点は見つからなかった。USBパワードスピーカとしてみても、CDミニコンとしてみても、常識的 に見ればこの値段ではどうやっても出せない品質であることは確かであり、(MDを必要としない人にとっての)コストパフォーマンスは抜群。
 まさに「生産計画を見誤ってくれたSOTECに感謝」といった所か。

→価格:10,290円(SOTECアウトレット・送料+税込み総重量15kgなの で、足がない人は通販購入したほうが良いかと)

date:2003/01/01
- SOTEC VH7PC -


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