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決めた順序でアクティブセルを移動したい：Excel基本講座

更新:2025/5/2;作成:2017/11/21

名前の定義を利用したアクティブセルの移動　　　　　topへ

• あらかじめ決められた順序でセル間の移動を行いたい、との質問を受けました。
  それに対して、シートの保護で行う方法と名前の定義を利用する方法を回答しました。
• このページでは、名前の定義を利用する方法を説明したいと思います。

入力を順番に行う

• 入力するセルが固定で、その順番で入力するには「名前の定義」を利用します。
  1. 下図のように(1)〜(4)の順番で入力したいとします。
  2. (2)から順に(4)までを選択し、最後に(1)のセルを選択します。
     (2つ目以降のセルは[Ctrl]キーを押しながら選択します。)
  3. 名前ボックスに『入力順』と入力し、選択範囲に名前を定義します。
     
  4. 「名前ボックス」で『入力順』を選択すると、名前を定義した範囲が選択された状態になります。
     この状態で、[Enter]キーで入力を確定していくと、(1)〜(4)へと順番にアクティブセルが移動していきます。
     
• 移動するセルの数が少ないときは上記のように、セルを選択して、名前を定義すればよいのですが、数が多くなるとセルの選択をするのが面倒になります。
  そのようなケースではリボンのコマンドを使って設定します。
  1. [数式]タブの[名前の定義]を実行します。
     
  2. 名前に「入力順2」と定義する名前を入力します。
     参照範囲に選択するセル番地を絶対参照の形で入力します。区切りは　, (カンマ)を使います。
     ボックス内でカーソルを使う場合は[F2]キーを押して、編集状態にしてから使用します。
     
  3. この方法でカンマと入力して、セル番地を入力していくか、またはシートでセルをクリックして指定していきます。
     ところが、質問は30カ所のセルを選択して、そのセルは65行おきとのことでしたので、手打ちでの作業はあきらめました。
     マクロでセルを書き出すことにしました。
     A1→A66→A131→65行おきですので、最後に　A1を書き加えます。セル番地はすべて絶対参照にします。
     

     Sub test() 　Dim s1 As String 　Dim r As String, r1 As String 　Dim i As Long 　　s1 = "Sheet1!" 　　r1 = s1 & "$A$1" 　　r = s1 & "$A$66" 　　For i = 3 To 31 　　　　r = r & "," & s1 & "$A$" & 65 * (i - 1) + 1 　　Next i 　　r = r & "," & r1 　　Range("E5").Value = r End Sub

  4. このコードを実行すると、E5セルにセル番地を65おきに書き出すことができます。
     
     こんな感じです。
     Sheet1!$A$66,Sheet1!$A$131,Sheet1!$A$196,Sheet1!$A$261,Sheet1!$A$326,Sheet1!$A$391,
     Sheet1!$A$456,Sheet1!$A$521,Sheet1!$A$586,Sheet1!$A$651,Sheet1!$A$716,Sheet1!$A$781,
     Sheet1!$A$846,Sheet1!$A$911,Sheet1!$A$976,Sheet1!$A$1041,Sheet1!$A$1106,Sheet1!$A$1171,
     Sheet1!$A$1236,Sheet1!$A$1301,Sheet1!$A$1366,Sheet1!$A$1431,Sheet1!$A$1496,Sheet1!$A$1561,
     Sheet1!$A$1626,Sheet1!$A$1691,Sheet1!$A$1756,Sheet1!$A$1821,Sheet1!$A$1886,Sheet1!$A$1951,Sheet1!$A$1
     
  5. この文字列を[Ctrl]+[C]でコピーして、参照範囲に　= (イコール)を入力して、[Ctrl]+[V]で貼り付けます。
     
     最後がA1セルになっています。(ボックス内でカーソルを使うときは[F2]キーを押して編集状態にしてください)
     
  6. 名前ボックスで定義した「入力順2」を選択します。
     
  7. A1,A66,A131と65行おきに選択できました。
     この状態で Tabキーを押すと順番にセルを移動することができます。
     
• マクロを使うなら、VBAで名前の定義を行えばよいので、以下のコードを実行すればよいと考えます。
  マクロの記録から作成したものをちょっと修正しています。
  

  Sub Macro2() ActiveWorkbook.Names.Add Name:="入力順3", RefersTo:= _ "=Sheet1!$A$66,Sheet1!$A$131,Sheet1!$A$196,Sheet1!$A$261,Sheet1!$A$326,Sheet1!$A$391,Sheet1!$A$456,Sheet1!$A$521,Sheet1!$A$586,Sheet1!$A$651,Sheet1!$A$716,Sheet1!$A$781,Sheet1!$A$846,Sheet1!$A$911,Sheet1!$A$976,Sheet1!$A$1041,Sheet1!$A$1106,Sheet1!$A$1171,Sheet1!$A$1236,Sheet1!$A$1301,Sheet1!$A$1366,Sheet1!$A$1431,Sheet1!$A$1496,Sheet1!$A$1561,Sheet1!$A$1626,Sheet1!$A$1691,Sheet1!$A$1756,Sheet1!$A$1821,Sheet1!$A$1886,Sheet1!$A$1951,Sheet1!$A$1" End Sub

シートの保護を利用する　　　　　topへ

1. 順番に移動するセルを選択します。
   
2. ショートカットキー[Ctrl]+[1]でセルの書式設定を表示します。
   [保護]タブを選択して、「ロック」のチェックを外します。
   
3. [校閲]タブの「シートの保護」をクリックします。
   
4. シートの保護で[OK]ボタンをクリックします。
   必要があればパスワードを設定することもできます。
   
5. これで、「ロック」を外したセル間を[Tab]キーで移動することができます。
   なお、そのほかのセルの編集が必要なときはシートの保護を解除する必要があります。
   

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