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エラー処理:Excel VBA入門

はじめに　　　topへ

• VBAコードの実行中にエラーが発生するときの対処法です。
• 例えば、A1/B1の結果をC1に入れる　という計算をしたいので以下のようなコードを書きました。

  • Sub test() 　　Dim x 　　　　x = Range("A1").Value / Range("B1").Value 　　　　Range("c1").Value = x End Sub

  • A1,B1が未入力であると、以下のようなメッセージが表示されて止まってしまいます。
    
  • B1に0が入力されていると、以下のようなメッセージが表示されて止まってしまいます。
    
• このようなエラーで止めないようにする方法について以下に書きます。

On Error Goto 行ラベル　　　topへ

• エラーが発生したら[行ラベル]へ進めて処理します。
  • なお、エラー処理のための行き先[行ラベル]の前には Exit Sub　を入れ、エラーがないときはエラー処理の前で終了するようにします。
  • 行ラベルには後ろに「:」(コロン)を付けます。
• コードの例

  • Sub test() 　　Dim x 　　On Error GoTo ErrorHandler 　　　　x = Range("A1").Value / Range("B1").Value 　　　　Range("c1").Value = x 　　　　MsgBox "計算が終わりました" 　　Exit Sub 　　ErrorHandler: 　　　　MsgBox "エラーが発生しましたので終了します" End Sub

  • エラーが発生すると、ErrorHandler:へ進み「エラーが発生しましたので終了します」とメッセージボックスが表示されて、終了します。
    
  • エラーがなく、計算が終了すると「計算が終わりました」とメッセージボックスが表示されて、終了します。
    

エラーの種類を表示したい

• コードの例

  Sub test() 　　Dim x 　　On Error GoTo ErrorHandler 　　　　x = Range("A1").Value / Range("B1").Value 　　　　Range("c1").Value = x 　　　　MsgBox "計算が終わりました" 　　Exit Sub 　　ErrorHandler: 　　　　MsgBox Err.Description End Sub

  • エラーが発生したらそのエラーに関する情報を表示して終了します。
    エラー情報の表示例
    
    
    
• コードの例

  Sub test() 　　Dim x 　　On Error GoTo ErrorHandler 　　　　x = Range("A1").Value / Range("B1").Value 　　　　Range("c1").Value = x 　　　　MsgBox "計算が終わりました" 　　Exit Sub 　　ErrorHandler: 　　　　 MsgBox "エラー" & Err.Number & Chr(13) & Err.Description End Sub

  • エラーが発生したらそのエラーに関する情報を表示して終了します。
    エラー情報の表示例
    
    
    
• Errオブジェクト

  • Err.Number	エラーを指定する数値を設定します
    Err.Source	最初にエラーを発生させたオブジェクトまたはアプリケーションの名前を示す文字列 (String) 式を設定します
    Err.Description	エラーを説明する文字列を取得または設定します
    Err.HelpFile	ヘルプ ファイルへの絶対パスを含む文字列 (String) 式を設定します
    Err.HelpContext	ヘルプ ファイルのトピックを表すコンテキスト ID を含む整数 (Integer) を設定します
    Err.LastDLLError	ダイナミック リンク ライブラリ (DLL) の呼び出しにより作成されたシステム エラー コードを返します

• エラーコードとメッセージ(一部抜粋)

  • エラーコード	エラーメッセージ
    3	Return に対応する GoSub がありません。
    5	プロシージャの呼び出し、または引数が不正です。
    6	オーバーフローしました。
    7	メモリが不足しています。
    9	インデックスが有効範囲にありません。
    10	宣言が重複しています。 (バージョン 5.0 および 7.0)
    10	この配列は固定されているか、または一時的にロックされています。 (バージョン 97)
    11	0 で除算しました。
    13	型が一致しません。

  • 詳細は下記サイトをご覧ください。
    Visual Basic for Applications でのエラー トラップ
    http://support.microsoft.com/kb/146864/ja

On Error Resume Next　　　topへ

• 連続で処理している時、途中でエラーの後も処理を続けたい時はOn Error Resume Nextを利用します。
  • マクロの例
    

    Sub test() 　　Dim x 　　Dim i As Long 　　On Error Resume Next 　　　　For i = 1 To 5 　　　　　　Cells(i, 3).Value = Cells(i, 1).Value / Cells(i, 2).Value 　　　　Next i 　　　　MsgBox "計算が終わりました" End Sub

  • 途中でエラーになってもエラーは無視して最後まで処理されました。
    

On Error Goto 0　　　topへ

• コードの作成中にOn Error Resume Next　を書いてエラー処理をしていると、途中で他の処理のエラーを見過ごすことがあります。
  エラー処理を無効にするときはOn Error Goto 0を使います。
• 作成時などで想定外のエラーを見つける時など、適宜使用するのが有効と思われます。
  • マクロの例　(適切な例ではないかもしれませんが・・・)
    

    Sub test() 　　Dim x 　　Dim i As Long 　　　　On Error Resume Next 　　　　　　For i = 1 To 5 　　　　　　　　Cells(i, 3).Value = Cells(i, 1).Value / Cells(i, 2).Value 　　　　　　Next i 　　　　On Error GoTo 0 　　　　　　For i = 1 To 5 　　　　　　　　Cells(i, 5).Value = Cells(i, 1).Value / Cells(i, 2).Value 　　　　　　Next i End Sub

  • 実行して、緑の部分でエラーが発生すると、エラーメッセージが表示されコードの実行が止まります。
    この緑色のコード部分でもエラーが発生することが分かります。

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