新撰組総括!

*なお、これはあくまでたかはしの偏向した知識による、自分だけのイメージです。お叱り、ご批判はこの際ご容赦下さい。汗。
*順々に各隊士のイラストを
追加していく予定です。

 新撰組、は好き。でもマニアという気もしないし、いろいろ調べようという気もないですね…。バカ…。
 幕末が好きなのでして、その中での新撰組のあり方が好き。
新撰組のあり方、といっても、「士道に散った青春群像」みたいなのは嫌です。美化・悲劇化・正当化したのは嫌い。
 新撰組は基本的に食い詰め浪人や非武士の集まりなのだから、
臭い・汚いに決まってるやん。しかも素性が怪しいみたいな、それで野心でぎらぎらしているみたいな。
 そういうのを集めて「働けば何ぼでもいい思いさせてやるぞ。でも勝手な真似したら殺すぞ」と脅しかけて、屈服させてできたのが新撰組であって、でなければあれほど強かったわけがない。
 幕府という政府機関が非合法的にも用いた特殊警察、軍隊という性格の集団であって、まさに討幕派や一般人にとって
恐怖の的。そういう連中のトップだからこそ、近藤・土方や沖田はむちゃくちゃかっこいいのではないでしょうか。
 「さわやかなお友達青年達」のトップじゃぜんぜんかっこよくないよね。一歩間違えたらキレまくる危ない連中を従わせてるからこそ、近藤も土方も沖田もかっこいいのですよ。うんうん。
KONDOH ISAMI 

近藤 勇

 近藤さん。この人も好き。というか、めっちゃかっちょよくないとあかんやん。なんでかゆうと、土方さんが惚れ込んだ男なら、土方さん以上にかっちょよくないとあかんやん。

 この人は土方と対照的で、結構堅実な人生を経てきた人ですよね。十代で道場の跡取として養子になり、ちゃんと若先生して縁談のままに結婚、娘もできて一応きちんとした人生。そこに幕末の風雲というか、コレラ流行で道場も成り立たなくなったりして、浪士団の話にのっていくのですが、この人のそれまでの安定した人生を考えると「決断」だったろうなぁ、とも思います。妻子がいるのに。独身でふらふらしてた土方とかと違うのに。
 残された妻子の気持ちも考えると、いろいろ大変だったと思います。そのへん、近藤本人・妻つね・娘たまの三者の各立場から、以前描いたことがあります。(「ファミリー」)近藤の人生を考えると、「男の美学」とかいうよりも、「男が人生を理想で生きたいと思ったら」どうなってしまうか、みたいなことの典型になるような気がします。

 この人の悩みや野心も勝手に想像してみました。安定した人生って、やはり男にとっては魅力ないのだろう。案外、近藤はふらふらしてる土方に、実はコンプレックスもあったのかも、とか勝手に想像したりします。

 で、沖田、土方や斎藤に比べてあまり人気がない近藤ですが、実際はきっと魅力的な人だったと思う。写真みても、無骨な顔だけど笑顔がすごくよさそう。男達がついていくんだから、柔剛使い分けできる人だったのでは。うーん。かつこいいよね。

HIJIKATA TOSHIZOH

土方 歳三

この人はやはり私の人生の最大のアイドル。きっかけは中学2年の時読んだ「燃えよ剣」。中でも死ぬほどかっちょいいと思ったのは箱館時代。フランス人に「オゥ」とか感心される土方さんにクラクラでした。あまり京都時代とか興味なかったっす。ちょんまげと着物、苦手なんです。実は。だから軍服に総髪の箱館時代がベストなの。やはり写真効果でしょうか。顔がいいのは得やなぁ。若いころの田村正和に似てると思うのは私だけ?

 いろんな人が土方を描いてますが、かっちょいいのは司馬遼太郎の土方、浅田次郎「壬生義士伝」、草森紳一「歳三の写真」、あと漫画の「赤い鳩」のと(内容はともかく、土方と沖田はかっちょいい!)。

 基本的に、なんで土方さんなんでしょう、私。顔?笑。というか、悪役&頭のよさ、ですか。粘着気質で、自分のものにこだわる人。10代20代と、所帯も持たず、まぁ家業の薬屋はしててもふらふらちゃらちゃらしていて、それが30と同時にいっきなり「最強組織作り」にブレイクして、突進して死んじゃったみたいな。近藤みたいな堅実な人生地盤の人と比べると、「あんた、実はそんなこと考えてたの?」、大暴発、みたいな人ではないか。笑。

土方の戦死について

 一般的には箱館で(場所はいろいろ言われてるけど私は気にしない人なの)、「死ぬ気で」単身騎馬で敵陣に突進していって撃たれた、となっているけれど、史実ではあれは創作です。土方は死ぬ気はなく、おそらく勝つつもりで何百名の部隊を率いて、しかも後方にあって進軍した。そこで狙撃されて死んだ、ということです。
 私は「死ぬ気」も「新撰組と運命をともに」する土方も嫌でして、土方はもっともっと強い男でいてほしいわけです。新撰組というのは、あくまでこの人にとって手段、最強になるまでの一過程。だから洋式軍隊も積極的に取り入れ、蝦夷へも行ったのではないでしょうか。
  「俺はこの旗がすべてなんだー」とか誠の旗を抱えて叫んでたどこかの土方なんて、ぜんぜんかっこよくないやん。それよりも、
誠の旗を平気で足場にして敵を斬っていく方がずっと土方らしいと思うんですが。
 だから、勝つつもりで大部隊率いて進撃していって戦死した、という方がずっと納得するのでした、私としては。

メージ:とにかく私にとって「かっちょよさ」の象徴ですので、私にとっての「かっちょいいもの」でしか構成していません。ご了承を。
ナイフ。冬。黒&メタル。ベースギター。UKインディーズ。

OKITA SOHJI

沖田 総司

  永遠のアイドル剣士・沖田総司。美青年で、労咳で、心が優しい薄幸の人という、そのイメージがどうしても好きになれず、まっったく興味なかったし描けませんでした。で、描くにあたってもう徹底的に自分の好きに処理しました。沖田のあらゆる面を逆解釈するというか、悪意で処理してみるというか。そうすると俄然楽しくなり、自分でとても好きなキャラになりました。

 それに、沖田ってほんとはすごくでかくて、
色黒で、「ひらめ顔」。どう考えても体育会系ですよね。労咳だからはかなげというのは短絡過ぎかも。

 でも沖田ファンって多いし熱狂的だろうから、絶対ひんしゅくのはずー。とびびってたたら、意外と好評で驚きました。

 私が描くと、沖田はチャラ男、楽しいことしか好きじゃない、誰にでも馴れ馴れしくタメ口、笑ってごまかす、笑顔にアクマが入ってる男、AB型です。少し前ならテンション高すぎの江口洋介、今なら中居くんと香取くん足して2で割ったようなキャラがイメージです。
 なぜそんななの、といえばそれは彼の処世術。子供のころから苦労してる彼は、人から好かれることを第一としているから。そのためなら心になにを持っていようと、どんな辛いことがあっても、生き延びるために、かくしてかくして相手に笑顔、みたいな。でも
目は笑ってないよ、みたいな。だから結構平気でどんどん斬れちゃう。笑顔で。という本当はとても孤独でとても怖い人

HARADA SANOSUKE

原田 左之助

ハラダ、とカタカナで書くのが好き。この人のイメージってあまりなかったのですが、かつて伊東成朗さんの講演を伺って、「こんなバカがいた」と一気にハラダファンになってしまいました。伊東先生のお話がとても上手いせいもあって、以来ハラダは私にとって「新撰組のパンク野郎」。
 とにかくゴーカイ、バカ一直線、不良、派手好き、パンク・パンク。その上妻子もちというのがかっちょいいじゃないですか!しかも18歳のピチピチギャルと結婚、息子も生まれて子煩悩なパパ。もう理想のヤンキー。つうか、ロッカー。ハートには愛とかいっぱいで、激情でがーっと突っ込んでいって、
暴れて玉砕。

  この人のキャラを作るとき、奥さんのまさこさんも一緒に作りました。イメージは永遠の恋人、シド&ナンシー(古い…)。だから、まさこさんも可愛く。(ナンシーになってないって…)まさこちゃん、です。まさこちゃんは私の理想の奥さん、つうか、「こうだったら幸せだろうなぁ」という理想の女性。無邪気で、献身的で、楽天的で、しっかり者で、永遠のコドモ。

SAITOH HAJIME

斎藤 一

 ファン多いっす。この人は。しかも熱烈な。以前、この人を書いた時すごい非難の手紙もらったし、他の人もそういう体験あるらしいです。いったいどう描けば怒られないのやら。

 今までいろいろ見た中で、一番かっちょいい斎藤は「るろうに剣心」の斎藤と浅田次郎の「壬生義士伝」の斎藤。ことに浅田・斎藤は「あっ、そうなのか」と思うほど、斎藤という人の性質を解き明かしていてかっこいい。

 基本的に、斎藤ファンということでもないので…。すみません。描く者としては、描こうとすると、そのキャラにいろいろスタンスを設定しなければ描けないんです。なので、斎藤にもスタンスをつけたんですが、それは「自分がわからなくて、自分が大切で、いつも迷ってしまう者」「とりあえず人のせいにして逃げてしまう者」「しかも反省して自己嫌悪して自分を許してしまう者」…。つまり私自身の投影なのですが、斎藤ファンにはめちゃ怒られるです。ごめんなさい…。

 会津の間者だった説もあり、本当はどうなんですか?間者じゃなかったとしたら、なぜ会津に残ったのか。案外簡単な理由だったのかもしれないし。でも、理由はどうあれ、斎藤は会津の落城と、斗南まで行ってるわけですよね。会津の地獄絵図と、餓死者が次々と出たという斗南の会津武士達の悲惨。もしかすると逃げ出すこともできたかもしれないのに、ずっとそこにいたということは、私的にはまるで「ビルマの竪琴」のように思うのでした。人間が同じ人間達の地獄を目の当たりにしてしまったら、人間であるがゆえに目をそらすことはもうできないのではないでしょうか…。

NAGAKURA SHINPACHI

永倉 新八

永倉です。なんとなく地味という印象はあるのです。新撰組を途中離脱したことや、晩年結構自分をかっこよくアレンジして世間に新撰組を語ったとか、そのへんで色々言う人もいるそうですが、私は結構好きです。一番に好き、というのではなく、「五番目くらいに好き」感?みたいな?笑。たとえばメニューに迷って、なに食べようかな、今日は気分変えてみたいな、あっ、これ以前食べたらおいしかったから、目先変えてこれにしよう」というときに選ぶメニュー。…なに言ってんだ私は。

新撰組幹部の生き残りは、この人と斉藤だけ。でも斉藤はなにも語らず死んで、この人は結構語ってくれて、それで後世に新撰組というものが伝わったのですよね。その際、自分をかっこよく語ったとのことですが、そういうあたり、すごく人間的でいいですよね。この人のエピソードとしては、もうお爺さんになって、孫とどっか行った時に、無礼な若者達に「なんだ、このジジイ」とかからかわれて相手にしなかったら、相手が図に乗ってきたので一喝してびびらせて退散させたという話。それをそのお孫さんが「いつもは普通の小さい爺さんだったのに、そのときばかりは驚いた。すごい爺さんだと感心した」というようなことを語ってらして、ナガクラ、かっちょよすぎー!^.^

そう、ナガクラです。ハラダのツレ、というスタンスです。爆。ハラダのツレという一言で、この人のイメージは俄然一定方向に走ってしまいました。ハラダとともにバカなことをするが、ハラダよりは賢い、ハラダよりは世渡り上手、というキャラ付け。まぁ、実際はそんなことはないんでしょうが…すみません。
でもある意味、ナガクラは一番世渡り上手ですよね。新撰組と別れて、以後はいろいろな仲間と組んだり、どこかの藩にまじって、ちゃんと戦っていたわけです。けして戦うことを放棄したわけじゃない。近藤たちと別れたのは、臆病とかじゃなく、本当に「こいつらと一緒では勝てない」と見た…いや、そうじゃないよな。そういう発想は土方だよな。どちらかというと「こいつらと一緒では、俺のやりたい戦い方は通してもらえない」から別れたのかもです。

SERIZAWA KAMO

芹沢 鴨

 …ふっ。ここまで来て、いきなり芹沢かよ、みたいな。笑。もっと先に描くべきキャラはいるでしょうに。すみません。芹沢、好きなもので。
 この人との最初の出会いは木原としえ(「としえ」時代の)あの「天まであがれ!」でした。土方がかっこよかったのもそうなんですが、「鴨」のキャラがめっちゃよかったの。腹を突き出したサディスティックな親父だったんですが、ゴーカイでお茶目で、本当はお人よしでいい人。とても愛すべき人で、以後私は芹沢に対してそのイメージが先行してしまうのでした。で、役者さんでこの人のイメージは、勝新太郎(笑)。
 

 悪役として扱われる芹沢ですが、それは近藤一派を正当化するためではないかなぁ、とか思っています。要は権力闘争で、土方あたりが芹沢一派撲滅のため策を講じたのではとか想像します。いや、だって土方その方がかっこいいし(バカ)。もともと芹沢がいなければ新撰組は成立しなかったわけで、悪役扱いされる新見も実はきちんとした人物だったと聞きます。豪放な芹沢と、そのブレインだった新見。それは近藤と土方の力関係と似ているのでは。土方が余計燃えたような気がする…笑。
 
 とにもかくにも、たとえば芹沢らが京で乱暴やゆすり・たかり行為をしていたとされますが、多分近藤の配下の者も似たようなことはあったのでは。とにかく貧乏だった初期、資金集めに必死になっていたことは簡単に想像できますし、いわば田舎出の無法者でしかなかった彼らが、名を上げようと虚勢もはっていたのでは、とも考えられます。それらを芹沢一派にすべて押付けて粛清した、とも考えられますよね。

知ってる方は知ってると思うのですが、私は「芹沢・土方」派です-.-:。…いえ基本は「近藤・土方」だけど。「山崎・土方」もあるけど。笑。芹沢と近藤の闘争というより、芹沢と土方の闘争やん、とか思って、そこからつい…。知りたい方は本で。って、通販まだ作ってないやん…。

SUSUMU YAMAZAKI

山崎 蒸

芹沢ときて、次が山崎…。私を知ってくれてる方なら「まぁそうやろうな」とお思いでしょうが、普通、やっぱ変だよな。笑。

山崎については、語り尽くせないという気も。笑。土方の右腕、土方の眼、土方の耳、土方の…ああ、なんか書いてて違う方向に行きそうだったっす。今。
とにかく、土方にとってはなくててはならない人。土方へのその献身的な愛と忠誠は、思わず同人の萌えをそそります。私はやっぱ土・山じゃなくて山・土。当然。

そもそもこの人に惚れた発端は「新撰組血風録」の土方と山崎の場面です。山崎に、土方が火鉢で餅を焼きながら、「(その件に)手をだしな」と言うと、山崎が餅をくれるのかと手を出すシーン。土方の命令なら、焼いてる熱々の餅でも素手で受け取るのね、山崎ってば!みたいな笑いと感動でした。以来、そういう山崎像がしみついて離れません。

    

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