妊娠への近道はやはり排卵日を把握してタイミングを掴むことです。

排卵日を知るためにはまず、生理の事から理解できているか確認していきましょう。

生理のメカニズム

昔、小学生の頃、女子だけ集められて「生理」のお勉強とかしましたよね。 あの時から当たり前のように受け入れてきた事ですが、当たり前になりすぎてわからなくなっている事はないですか? ここでおさらいをしてみましょう。

排卵まで

脳の中の視床下部と言うところから「卵胞刺激ホルモン」が分泌されます。このホルモンの指令を受けるといくつかの原子卵胞が左右どちらかの卵巣で育ち始めます。2週間前後の時間をかけて1つの卵胞へと成長し、2センチ程度の成熟卵胞となるのです。この成熟卵胞からは「エストロゲン」という内膜を厚くするホルモンが分泌されます。妊娠しやすい環境が整ってくると脳の方では卵胞刺激ホルモンの抑制態勢に入り、今度は「黄体ホルモン.(LH)」の分泌を促します。このホルモンの刺激を受けて成熟した卵胞から0.2ミリ程の卵子が排卵されます。

排卵後から生理になるまで

排卵された卵子は卵管の先の卵管采というところで取り込まれ、しばらく卵管内で待機します。ここで精子と出逢い受精すると子宮内に送られ妊娠になるわけです。排卵が起きた後の卵胞は黄体化し、さらに「黄体ホルモン」が分泌されるようになります。これは子宮内膜を厚くする作用があり、受精卵を着床しやすくします。しかし、着床が起きないとホルモン分泌が減少して、子宮内膜が剥がれ落ち生理到来となるのです。生理が来るとまた新たなサイクルが始まり、次の妊娠のチャンスへと準備が始めらるのです。

ワンポイントアドバイス

・排卵の時に飛び出す刺激で出血したり痛みを感じたりするのが、「排卵出血」「排卵痛」です。      

・妊娠が成立した場合は、受精卵が細胞分裂しながら子宮内に降りてきて子宮内膜に潜り込みます。受精から着床までが4日〜1週間と言われています。着床すると、妊娠を継続するために「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)」が分泌されます。これが妊娠検査薬に反応するホルモンです。

・何となく理解できましたか?専門書には図解で詳しく書かれている物が多いので、ちょっと専門雑誌などの1冊もあると良いかもしれないですね

排卵日を知る方法

管のはじっこまで辿り着いた精子は3日〜1週間近くも生存すると言われています。それに比べ女性の卵子の寿命は24時間。そのうち受精能力があるのは6時間しかないと言われる先生もあるようです。

それゆえに、排卵直前に夫婦仲良しをすると妊娠しやすいことになります。
では、どうやってそれを知るか、ですね。

基礎体温+おりもの(子宮頸管粘液)

基礎体温をつけることで生理周期が安定していれば排卵日がわかる、はず・・・。でも、『ビンゴ!』と自信を持てる方は多くないんでしょうね。勘違いしてはいけないのは、必ずしも「一番低くなった日=排卵日」ではないことです。下がった日に排卵の時もあれば翌日体温が上がってから排卵の時もあります。
基礎体温に合わせておりものを観察しましょう。排卵日が近くなるとおりものが増えてきます。ネバネバ系になりそれが“卵の白身”のようになったり、急に量が増えたときがT排卵前Uの状態です。おりものが多いときは、精子も進入していきやすい状態に女性の体が整っているサインですから、早めに仲良ししましょう。おりものが少ない方は膣から清潔にした状態の指を挿入し、粘液を採取してみて『ビヨヨーーン』と5〜10センチくらい伸びるようなら排卵近しです。

基礎体温+排卵検査薬

これも最近は薬局でよくみかけますね。排卵検査薬は「黄体ホルモン(LH)」に反応する物のようです。しかしこれが少ないとしっかり反応しない場合もあるのが現状です。使い方は説明書をよく読んで欲しいのですが、妊娠検査薬と一緒で尿をスティックにかけるだけです。陽性反応が出てから24時間から36時間以内に排卵するとされています。病院でも調べて貰うことが出来ます。市販の物より、病院で検査するタイプの方が感度は数倍良いようですので、わかりにくかったら病院に相談するのも1つの方法です。コスト的には市販と変わらないようです。

基礎体温+ 超音波診断(エコー)=タイミング指導

これは産婦人科でエコーによって卵胞の大きさを診てもらいます。排卵間近まで成長したかどうかをエコーで確認して貰って、夫婦関係をもつ日のアドバイス(指定)を受けます。自然妊娠が可能な状況の方がこのタイミング指導は効果があると思われるので、タイミング指導を受けるときは精査の必要があるかどうか最初に診断を仰いだ方が良いでしょう。

ワンポイントアドバイス

・おりもので排卵日を知ることが出来るようになるには、敏感に観察するようになって2〜3ヶ月はかかると思います。ちょっとした違いでも記録に残しておくと次の時に役に立ちますよ。                  

・排卵検査薬は私は「難しい」と思いました。くっきり陽性ラインが出ることがなかったので、前回より濃くなったのかor変わらないのか判断ができなかったのでした。朝・夕の1日2回測るとわかる人もいるので、試してみると良いかもしれませんね。                                        

・タイミング指導は内診をすることになるので、婦人科を受診したことがない人には大きな抵抗感があるかもしれないですね。ここまでやってみるつもりになったら、きちんと不妊精査について相談することをオススメします。

いずれの方法にしても、緊張してしまったり妙に意識しすぎると、体が拒否したり驚いたりして排卵が狂ってしまうこともあるようなので、1日中そのことばかり考えてしまう、ことだけは止めましょうね。何よりも旦那様と素敵な時間を楽しむ事を忘れないで下さいね。。。って言うのは理想論ですね。でもリラックスしたら妊娠できた!というのはよく聞く話です。自分流のストレス解消法を持つようにしてポジティブにいきましょう(*^.^*)。