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まず差が存在する

その差が優越感と劣等感を測る物差しになり、競争という言葉が生まれる

そして、それは比較という概念を生み出す

比べて、比べられて、競争意識があって、プライドがあって、競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して競争して

高校生のとき、僕の頭の中はぐるぐるしていた気がする

世界は狭くて、もちろん視野も狭くて自分が何を何のためにどうしてやっているのかわからない

中学は強制坊主だった

坊主になって強くなれるなら苦労はしない

坊主が嫌でやめた素質のある人はたくさんいるのではないか

何のためにやっているのかを理解させて欲しかった

やる気を引き出すこと

パフォーマンスに直結したこうすればこうなる、このトレーニングをするとこうなれる、この練習メニューはこうするための

もし、大麻をやらなければ完成することはなかったメロディーがあったとして

もし、僕がそんな状況にあったらどうするだろう

薬に頼って書き上げるのか

出来上がったその曲は薬にまみれているもので、その曲を待ち遠しく待っていた人はそういうことを知らないから

それでも、もしその曲で救われる人がいっぱいいて

なにもかも、本当のことはまったくわからないけどそういうことはたくさんあるんだろうなと思う

僕が大好きな音の中にそういうのがいっぱいあるんだろうな

そんな風に考えるとき

かんじるままにもっといい曲を作りたいという欲望

べんかいする余地もなくあったら





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