フライトプラン ネタばれページ

まず、いちばんの問題だと思うのは、ジョディの娘を誰も見ていない、いたかどうか覚えていない、ということ。そんなこと、まず、ないでしょ。いくら、人間は無関心なんだ、と言っても。

何十人も乗客がいて、少なくとも、近くにいる乗客は、娘を見る確率は大きいはず。
(ちなみに、ラストで、前の席の子どもが「だから見たって言ったのに」と、のたまっていた。親に、そう言ったが信用されなかったのか。子どもが目撃していても、親がもみ消してしまったわけだ。これは、これでいい。かえってリアルである。)

一歩譲って、子どもではなく大人のなかで、娘を見たと思っていた人が、黙っていた、という可能性はある。(としても、映画のなかで、そういう可能性の説明はすべきだと思う。)
その場合でも、客室乗務員が娘を見ていないのは、あまり納得がいかない
客室乗務員の共犯が1人で、彼女が、母娘の席のエリアの担当(そういうやり方なのかどうか知らないが)だとしても、他の客室乗務員だって通りかかるだろうし、その際、とくに子どもは目につくし、気をつけて見るのではなかろうか。

子連れの乗客を優先して先に乗せていたので、ジョディ母娘は、まっさきに乗り込んでいた。娘は元気がなく、窓際でおとなしくしていたので、目立たないといえば目立たない。
だが、もちろん、そんなことは偶然である。絶対的なことではない。
娘が何か騒ぎを起こして、皆の注目を浴びないとも限らない。
もし、そんなことになったら、犯人の計画は中止だったのだろうか。
偶然性に任せた計画など、危険きわまりなく、計画などとは呼べない。

ジョディの旦那を殺せば、母娘がアメリカへ、棺とともに帰ることは確実だったのか。
娘を隠した場所が絶対に捜索で発見される危険はなかったのか。
客室乗務員1人で書類の偽造ができるのか。
娘の手荷物を隠したわけだが、もしもパスポートを別のところに持っていたら、パスポートが出てくれば娘は存在したことが一発で分かる。
などなど。

穴だらけの計画。脚本である。
気にするなといっても無理だろう。





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