ターン ネタばれ編

交通事故に遭った瞬間、1日前の同じ時間に戻ってしまい、そこから1日経った時点で、また1日前にターンする、その繰り返しという異常な事態に放り込まれた真希。
そして、自分のほかには誰も存在しない世界
電話も通じない。テレビも映らない。他とのつながりを一切断たれた世界。

そのなかで彼女は、どのように生きていこうとするのか。

必ず元に戻る世界では、何をしても1日後には元に戻る。たとえ何かを作っても、それは無くなる。無駄になる。そうした世界での希望は何なのか。

真希は孤独感や無力感と必死に戦う。

そんな暮らしのなか、これまで通じなかった電話が、どうしたわけか鳴り出す。
つながった1本の電話から、真希の生活に希望が生まれ、自分の置かれた状態をも知ることになる。

まるで不思議な、世にも奇妙な物語だが、真摯に生きる真希に心を打たれ、応援したくなる

そして、一人ぼっちだと思っていた世界に、もうひとりの人間がいた。
彼は真希とは対照的な「悪い人間」だった。
彼は、真希がターンして戻る場所と時間を知り、そこで待ち伏せることにするのだ。
しかし、生きることへの姿勢の違いが、2人の運命を分けることになる。

ラストシーンは、原作を読んだときと同じく、幸せな涙が流れるのをこらえることはできなかった。

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