やっぱり泣けた。涙が頬を伝いっぱなし。…川か、これは。(笑)
予告編を見るたびに泣いていた映画。あまりに泣けそうなので、観るかどうか少し迷ったが。
観客席からも、すすり泣く音が、しばしば。
でも、こうやって泣くのって、いろんなものを洗い流すような浄化作用があって、すっきりするような気分も。
白血病に侵された娘をもった、ある一家の話。
ただの難病ものではなく、体のさまざまなものを病気の娘に提供する
ドナーを得るために、両親が新たに子どもを作るというのが、話として新しいところではないだろうか。
姉の命を守るために生まれてきた妹アナを、
アビゲイル・ブレスリンが演じる。
「リトル・ミス・サンシャイン」(2006年)で達者な演技を見せていたが、相変わらずというか、とっても素敵な子役に育ってますね。
この映画は家族すべてが主役といってもいいが、そのなかでも中心的な位置にいる、重要な役。
ドナーである彼女が、もう親のいいなりになって姉に自分を提供するのは嫌だ、と弁護士に相談をもちかけるのだ。
姉と仲が悪いわけではない。それどころか、その反対だ。それでも彼女は、これ以上の協力を断る。
弁護士の仕事をやめてまで、長女ケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)のために生きようとする母親サラには、
キャメロン・ディアス。
ケイトのためなら何でもする。その思いだけで一心不乱に頑張りつづけている。
彼女が最後に長女と過ごすときの感情の描き方は、よかった。ずっと張り詰めていた気持ちが、とうとう違った一面を見せるのだ。ここも大感動シーン。
闘病中の少女を熱演した
ソフィア・ヴァジリーヴァ。テレビを中心に活躍していた女優のようだが、彼女も、じつにいい演技。
病気で苦しむシーンが多いだけに、ほんのひととき、着飾った姿は美しかった。見ている私まで、彼女の家族といっしょに、喜んで、はしゃぎたくなった!
両親、長女、長男、次女、サラの妹。家族それぞれにいいけれど、周囲の人々もいい。
とくに判事役のジョーン・キューザックは素晴らしかった。判事らしい貫禄と、その奥から、にじみ出す慈愛を表現した深み。
次女の訴えを引き受ける弁護士役
アレック・ボールドウィンも印象に残る。
命にかかわる病気になった家族がいたら。
肉親の思い。
お涙頂戴の甘っちょろいドラマを狙わなくても、ここまで泣かせてくれるんだ、という見本のような良作。
素直に泣ける感動作です。
これ書くのに思い出していたら、また泣けた。