しかし、その設定があればこその話で、「もしも、こんな社会だったら?」「
もしも、こうした人たちがいたら、彼らの心の中は?」ということから、私たちの感情に鋭く切り込んでくる。
こんな仕組みは、もしかしたら可能になるのかもしれず、それだけに恐ろしい。
キャリー・マリガンの幼い頃を演じた
イゾベル・ミークル=スモールという少女が、すごく、かわいい!
しかも、けっこうキャリーと似ているので、違和感もなし。こんな似た感じの子を、うまく探したものだ。
ベッドに座り、男の子にもらったカセットテープの曲(この曲の歌詞が映画のタイトルだ)を聴く場面は、記憶に残る。
主演トリオの幼い頃の話が最初の数十分で終わるのが、ちょっと、もったいなかった。女優さんが、かわいいだけに!
成長してからを演じる
キャリー・マリガンも素晴らしい。
俳優は、演技上で何かしてやろうとか、大層なことを考えないほうが、いい印象になることは多いと思う。
といってもキャリーが何も考えていないということではない。その作品に合った、やり方をしているのが、いいのだ。
「サイダーハウス・ルール」が印象にある、私の好きな作曲家
レイチェル・ポートマンの音楽も、あいかわらず素敵だ。
映画紹介や、ほかのブログなどでは、舞台設定のことは書いてあるかもしれないが、私は映画のインパクトを大事にしたいので、そこはネタばれしない。
となると、もう書くべきことはないかもしれない。
まっさらな気持ちで見て、感じたほうがいい。
人間の命について考えさせられる、切ない秀作。