力作だと思うが、感銘は受けなかった。(といっても星3つ半だからね。)
感動する、とか、おもしろい!というような映画でないと最近の私は「好き度」がぐぐんとは上がらないようだ…。
あくまでも、「好き度」重視で観てるからねえ。
電話主を、車によって捜索活動するあたりから面白くなってきたが、
158分は、さすがに長い。花粉症で鼻の状態は、かんばしくないし。
臨場感という意味では、すごく身近なことでもないせいもあって、
一歩客観的に見ているのかもしれない。
…とは言いながら、映画館で観ているとき、不安になることがあった。
ひとつ置いて隣の席の男が、なんだかゴソゴソやっているのだ。暗いし、すぐ隣じゃないから詳しくは分からない。
映画は自爆テロが取り上げられていることもあり、もしかしたら、この男が爆弾でも…と思ってしまったのだ。
しかも、彼がトイレに行くのか、席を立って出て行った! 自分だけは逃げたのかも!?
かなり冷や冷やした…が、彼は戻ってきた。
よかった〜。
つまり、このくらい緊迫した内容の映画である。(そういう結論かよ!)
爆発や銃撃が、いつ、どこで起こるか分からない。
ビンラディンを追いかけるうちに、敵方に邪魔に思われれば、命を狙われる危険すら生まれる。
殺せば憎しみが生まれ、報復がお互いの間で繰り返される。終わりなく。
リーダーを殺したら、それで終わる…のかもしれない。それとも、組織の根は残り、また違うリーダーが出てくるかもしれない。
相手のほうが悪いんだ、などとは描かず、客観的に出来事をとらえようとした作り方は正解だろう。
アメリカ側からの視点しかないとはいえ、こっちが正義、あっちが悪、と描いたなら、どんな反感を買うか分からないし。
タイトルの意味は、軍事用語で、
深夜0時半のことだという。ビンラディンを急襲した時刻か。
それにしても、キャスリン・ビグローという監督、相変わらず、
硬派でパワフルな映画をつくる。
主演の
ジェシカ・チャステインさんは、私にとっては
「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」での、マリリン・モンローさん風キャラのイメージであったのだが、本作ではガラリと変わって、シリアスでリアル。
すばらしい女優さんです。
彼女の同僚役の
ジェニファー・イーリーさんって、こないだ見た「コンテイジョン」で、ワクチンを人体実験した方じゃないだろうか。