her/世界でひとつの彼女X

HER
脚本・監督 スパイク・ジョーンズ
出演 ホアキン・フェニックス  エイミー・アダムス  ルーニー・マーラ  オリヴィア・ワイルド  クリス・プラット  マット・レッシャー  ポーシャ・ダブルデイ
声の出演 スカーレット・ヨハンソン
撮影 ホイテ・ヴァン・ホイテマ
編集 ジェフ・ブキャナン  エリック・ザンブランネン
音楽 アーケイド・ファイア  オーウェン・パレット
2013年 アメリカ作品 126分
好き度☆☆☆☆


かなり、きました。ナケマシタ。

なんで泣けるんだろうって考えると…もともと涙もろいのはあるけど、こういう、あったかい、やさしい、楽しい恋愛気分になりたいんだなあと…。

コンピューターのOSで実体がないとしても、それが感情をもった異性の素敵な声だったら、思いやる気持ち、ときめきなどを感じて、電話で話してるような感じでもあって、なんだか長距離恋愛と同じようなふうかもしれない。
もちろん、実体(肉体)がないから、将来的にはどうにもならないことだけれど…。

以下、ネタばれ。

イヤホンのようなものを耳に入れると会話ができ、ケータイにOSを入れれば、ケータイのカメラを通してOSの「彼女」は世の中の様子を見ることができる。
「彼女」は学習し、進化する…。

「彼女」サマンサの声がスカーレット・ヨハンソンさんなので、あのハスキーボイスには、もう、たまらない!
姿がなくて声だけだから、なおさらその声に集中して聴くことになって、そりゃ惚れるなってほうが無理。
「彼女」も恋愛感情を知ることになると、必然的にラブラブ関係になってしまいますとも。

もし、OSの声がスカちゃんでなくて無名の女優だったら、「彼女」について、もっと想像の幅が広がったと思うけれど、よっぽど魅力的な声でないとね。
有名女優と無名女優の声、どちらが映画としての価値は上がっただろうか。
…でも、OSということなんだから、実像の女優を想像しても意味ないか。

彼自身については、この恋愛が、実際の恋愛に進むための手助けになったんじゃないかな…恋愛シミュレーションみたいなふうに、ひとつの経験をしたわけだし。

コンピューターの近未来的な発達のもとでの、奇抜なSF的お話ともとれるけど、語り口がやさしくて、あったかくて。音楽もよかった

スパイク・ジョーンズ監督、やっぱり、「かいじゅうたちのいるところ」で私が感じた「あったかさ」は、今回も通じるものがあるのかな〜と、心地よい気分。

そうそう、大好きなエイミー・アダムスさんも良かったし!
もう1回観てもいい。




〔2014年6月28日(土) 新宿ピカデリー〕


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