ふきげんな過去

脚本・監督 前田司郎
出演 二階堂ふみ  小泉今日子  山田望叶  兵藤公美  黒川芽以  梅沢昌代  高良健吾  板尾創路
撮影 佐々木靖之
編集 佐藤崇
音楽 岡田徹
2015年作品 120分
好き度☆☆☆★


舞台挨拶つきの上映をゲット! ネットで発売日に買えたのだ! 奇跡!

新宿での舞台挨拶つき上映の2回目は、上映前の舞台挨拶。この回はマスコミ取材が入って記事にもなっている。
司会は、伊藤さとりさん。彼女は進行が上手だから好きです。

小泉さんは、白い模様が入った、黒のワンピース。「とても楽しく、いっしょに、ひと夏を過ごしたような気持ちになれる映画になっていると思いますので、どうぞお楽しみに」「監督が書かれている脚本の中に、まぎれもなく親子感のようなものが描かれていたので、それを忠実にやれば親子に見えるかな、っていう感じだったのかなと思います」

二階堂ふみちゃんは小泉さんと共演して「幸せでした。ずっと同じ空間で、同じ空気の中で感じていたい方だなあと思って、ほんとにごいっしょできて、すごく勉強になりましたし、うれしかったです」。小泉さんのどんなところが魅力だと思われましたか、の問いには「すべてです」。

小泉さんは、ふみちゃんについて「映画俳優として頼もしい存在だなって、お仕事させてもらって改めて思いましたし、ほんとに歳相応のひとりの女の子っていうか、人間としても、ほんとにきちんとしてて魅力的で、あと、なにより可愛いです。こないだ会ったとき、わりと肌の露出の多いドレスを着てたんですけど、このへん(腕のあたりを指して)がピチピチしてて、さわってしまいました。ご利益がありそうでした。とっても可愛いです、はい」

取っ組み合いのシーンについて。小泉さんは「一応、アクションの先生とかにアドバイスをいただきつつも、カメラが回ってしまえば、やるしかないっていう感じでしたよね。緊張はしましたね。でも遠慮してやるのも、相手にも悪いし、映画にも監督にも悪いなという感じで、やるしかなかったですね」
ふみちゃんが、「リハーサルのときに小泉さんがプロレスの技をかけるのがすごくお上手で…」というと、小泉さんが話を引き取って「四の字固めが得意なんですね。古いですけど。技的に」。ふみちゃん「それで緊張がほぐれて」。小泉さん「本番ではやらなかったんですけど、リハーサルのときは四の字固めを。…古い

高良健吾が「本番の緊張もあるんですけど、待ち時間中の緊張も多々あった」というと、小泉さんは「私が怖かったというのはある?」とツッコミ(笑)。

監督は脚本を書いた後に、プロデューサーから、この役は小泉さんがいいんじゃないかと勧められたそうで、断られなくてほんとによかった、と言っていました。
出演者陣について、自分のまんまを出してくれる人がよかったとのことで、(役に)はまっても面白くない、と。

どんな未来を思い描いていたか、これからの未来をどうしたいか、という問いには、小泉さん、「来るべき21世紀に向かって夢が広がるという概念を植え付けられるような感じで、21世紀になったら、すごくなってるという未来ばかりを想像していましたね。21世紀を普通に越えたと思ったけど、ちっちゃいころに思い描いていた未来化というものが、ちゃんとそこにあったんだ、っていうような気分があります。(この先の未来は)どう、きれいに終われるかですね、人生が。(だいじょうぶ、と客席から声がかかって)だいじょうぶですかね。がんばります。(自分が仕事をして)あとの人が歩きやすい道ができればいいなと思います」

小泉さん。「とても好きな映画です。既視感がない、見たことがないような映画。監督の映画を次も観たいような。感想など、いろんなところで言っていただいて、盛り上げていただけることが重要じゃないかと思っているので、もし観て気に入ってくださったら、私たちの仲間になってください」

映画は、二階堂ふみちゃんの「かこ」と、小泉今日子さんの「みきこ」のふたりがメイン。
「かこ」ちゃんが、ふきげんな「かこ」なんだな、というのは気づくが、「みきこ」の場合は「未来子」と書くのだと知って、はじめて、ああ、なるほど、とわかる。過去と未来。「かこ」ちゃんは過去とは書かないが。

会話がトボけた味があって、ユーモラスというか、オフビートというやつなんでしょうかね?
「何言ってんの」「何それ」と実際にツッコミがある会話が多いことから、まあ、どんなもんか想像してください。無理?

二階堂さんと小泉さん、ふたりの顔立ち、似てますよね。はっきりくっきり系?
親族の役として違和感なし。
小泉ファンの私は、そうすると、二階堂ふみファンにもなる。

すごく、いいわ、ふみちゃん。
なんかヘンな映画に出てるのが多くて(ごめん)、あんまり見てこなかったが、いいですね!

エンディングも気に入ってる。
かこちゃんの表情演技で終わる。意味するところは少し違うだろうが「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」を思い出した。

山田望叶(もちか)ちゃんも上手いよ! 「花子とアン」でヒロインの幼少期を演じていた子。

まあ、これ、ストーリーを書いてみても、味は伝わらず。観てもらわないことには、どうにもなりません。




〔2016年6月25日(土) テアトル新宿〕


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