LOGAN/ローガン

LOGAN
原案・監督 ジェームズ・マンゴールド
出演 ヒュー・ジャックマン  ダフネ・キーン  パトリック・スチュワート  スティーヴン・マーチャント  ボイド・ホルブルック  リチャード・E・グラント  エリザベス・ロドリゲス  エリック・ラ・サール  エリゼ・ニール  クインシー・ファウス
脚本 スコット・フランク  ジェームズ・マンゴールド  マイケル・グリーン
撮影 ジョン・マシソン
編集 マイケル・マカスカー  ダーク・ウェスターヴェルト
音楽 マルコ・ベルトラミ
2017年 アメリカ作品 137分
好き度☆☆☆☆


老いて、どう生きるか。

まさか、X-MENのシリーズで、こんな「エンタメ」よりも「重ため」なドラマに会えるとは。下手をすると地味にも近くなり気味な。

以下ネタばれ。

ミュータントは、ほぼいなくなり、ローガンは体に異変があるらしいが、運転手の仕事をしながら、衰えたチャールズ(プロフェッサー)をかくまっている。
X-MENのミュータントたちの能力は、さまざまで、パワーを発揮するシーンは見ていて楽しいわけだが、ローガンの武器は「爪」だから、彼の場合は格闘戦になる。
本作では彼の他にはほとんどミュータントは出てこないのだから、映画の見映えとしても重々しくなるのは免れない。

老いを扱った映画では、私が最近見たのは「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」だが、自分自身が100歳近くなってくると(多少、冗談)、さすがに老いの問題は身近に感じるものである。
治癒能力のあるローガンが、まさかの生命の危機とは驚く。(しかし、永遠の命を得た者が、逆に死ねないことに悩むなんていう話も映画や小説には出てくるし、人間って、ぜいたくだよね。)

老いのほかには、家族、世代交代もテーマといえようか。
チャールズにとっては、ミュータントたちは教え子であり、家族のようなものだったろうし、詳しくは語られないが悲惨な事件を経て、今は介護されるおじいちゃんのよう。
でも、おじいちゃん、ローガンと娘を結びつける手助け(アドバイス)を果たしている。家族の役割だからね。

映画「シェーン」のセリフの、最後の使い方に感動する。ああ、こんなに、いいセリフ言ってたんだ、と再発見したし。
予告編の雰囲気で、西部劇みたいなイメージをもっていたのだが、まさしく、西部劇の「シェーン」をからめてきたではないか。
ローガンが、シェーンにダブってくる。
「ローガン、カムバック!」、しかし戻ってはこない。




〔2017年6月11日(日) イオンシネマ 大井〕


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