ワンダー 君は太陽

WONDER
監督 スティーヴン・チョボスキー
出演 ジェイコブ・トレンブレイ  イザベラ・ヴィドヴィッチ  ノア・ジュープ  オーウェン・ウィルソン  ジュリア・ロバーツ  ダニエル・ローズ・ラッセル  エル・マッキノン  ミリー・デイヴィス  ソニア・ブラガ
原作 R・J・パラシオ
脚本 スティーヴン・チョボスキー  スティーヴ・コンラッド  ジャック・ソーン
撮影 ドン・バージェス
編集 マーク・リヴォルシ
音楽 マルセロ・ザルヴォス
2017年 アメリカ作品 113分
好き度☆☆☆☆


ジェイコブ・トレンブレイくんが、こういう役を! と知ったときから、観ようと考えていた。

WOWOWの映画情報番組で知った、泣けそうなファミリーもの?
それだけだと普通は観ないはず。
でも、「ルーム」の、あの子だから興味をもった。どんな演技をしてくれるのか。

ほかの人とは違う顔の「見た目」を、目前にして、小学生のクラスメートが、どう反応するのか。
彼と友人になった子の気持ち、また、姉や姉の親友の気持ちも描いていて、せつなくて、あたたかい気分になる。
彼自身のことだけでなく、そうした周囲のあたたかな「外堀」をきちんと観客に知らせてくれるのがいい。
両親役のオーウェン・ウィルソン、ジュリア・ロバーツも素晴らしい。
いちばんの親友になるジャック(ノア・ジュープ)。この子もよかった。
姉ヴィア(イザベラ・ヴィドヴィッチ)の親友ミランダ(ダニエル・ローズ・ラッセル)。すごい美人! でうれしい。

とくに、こういう「特別」な弟をもった姉自身の生活は、大きく影響を受けて、精神的な部分でも特別なところがあるはずで、そこを描くのが素晴らしい。
かといって、過剰なことにはならず、地に足をつけたような暮らし、その日々に、ほんとに、いいお姉ちゃんだなあと感心したり、応援したりしてしまう。もう、応援しないわけがないでしょう。

基本的に、悪くてどうしようもない人は出てこない。
それが甘いと言われれば、ええ、そうですかねえ、と答えるしかないけれど、いいじゃないの、人間こうありたいんだから。
映画や小説では、これでもいい。心あらわれて美しい気分になって。
そのうえ、もしも、もしも、実際にも、そうだったら素晴らしすぎて、うれしいのである。

ただ、ジェイコブくんが演じる子の顔、見慣れてしまえば大丈夫、な程度であることは重要かもしれない。
親友になる子も、すぐに慣れた、と言っていた。
しかし、あまりに凄い顔だったら、どうだろう。仲良くなれるだろうか。

顔のことから話はそれるが、たとえば、奇声をあげて喋る人など、いますよね。
私自身は、仲良くなれるかわかりません。
こういう映画で感激していても、いざ、自分が渦中に置かれる場合、実践するのは難しいように思います。
でも、できれば、オープンマインド、開いた心、でいきたいものですね。




〔2018年6月24日(日) TOHOシネマズ 新宿〕


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