女王陛下のお気に入り

THE FAVOURITE
監督 ヨルゴス・ランティモス
出演 エマ・ストーン  オリヴィア・コールマン  レイチェル・ワイズ  ニコラス・ホルト  マーク・ゲイティス  ジョー・アルウィン  ジェームズ・スミス
脚本 デボラ・デイヴィス  トニー・マクナマラ
撮影 ロビー・ライアン
編集 ヨルゴス・モヴロプサリディス
音楽 コメイル・S・ホセイニ
2018年 アイルランド・イギリス・アメリカ作品 119分
好き度☆☆☆★


愛情、地位…3人の女性がからまって(?)、どんなことになるのかが見もの。

女王陛下のアカデミー賞受賞は喜ばしい。
肥満で通風をわずらうアン女王は、かっこよくないし、難役だと思うが、オリヴィア・コールマンさん、よかったね!

助演女優賞は、レイチェル・ワイズさんとエマ・ストーンさんのダブルノミネートになって、票が割れると思っていた。
どちらかにあげて差をつけるわけにはいかないじゃないか!とアカデミーの会員なら考える。なら、別の候補者にあげよう、となる。

ふたりとも、受賞しておかしくなかった。

アン女王と聞いて、「1000日のアン」や「ブーリン家の姉妹」なんかのアン・ブーリンさんかと思ったが、違うのですね。

アン女王のそばには、幼なじみの公爵夫人サラ(レイチェル・ワイズ)がいて、どうやら彼女が実権を握っている。
そこに、サラの従妹で、親が没落してしまったというアビゲイル(エマ・ストーン)が雇ってくださいとやってくる。

さあ、ワタクシごひいきのエマちゃんの怒涛の大活躍が始まります!?
迎え撃つレイチェルさんも素晴らしく、間に存在するオリヴィアさんと、まさに絶妙なトライアングル芝居に。

デブ男が裸でフルーツ投げの的になっている、気持ち悪いシーンは削除してもらいたいし、途中から、少し長いなーと、なぜか思っていたので絶賛とはいかないが、ラストシーンでは盛り返した。
ふたりは何を思っているのだろうと、こちらに考えさせる、含みのあるところが、すごくいいのだ。

原題は、ただ“THE FAVOURITE”なので、「お気に入り」。これ、女王陛下だけのお気に入りじゃなくて、ほかの、いろんな「お気に入り」を指しているのではないかと思う。
アビゲイルのお気に入り(目標?)は何か、だって、観ているうちに分かってくるし。

そうそう、サラのダンス、当時の社交ダンスへの皮肉でギャグになっていたような気がしましたが…。
ほかにも、かなり、毒あるよねえ。




〔2019年2月24日(日) イオンシネマ 板橋〕


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