ネタばれページ

座頭市の目が見えてる、と思っている人が、けっこういるようだ。
これは、最後のほうで、ワルの親分と対決したときに、目を見開いて「見えないふりをしていたほうが何かと都合がいい」みたいなことを言うからだろう。
私は、これは、親分をびっくりさせ、その隙をついて、やっつけたのだと思っていた。
目を見開いてみても、目そのものは見えていないのだと。
ラストでは、つまずいて転んで、「いくら目ん玉ひんむいても、見えねえものは見えねえんだよなあ」のようなことを言ってましたね。これはつまずいた理由であり、親分と対決したときの状況のことでもあり、見えてなかった、と解釈したい。

…と最初は思っていたのだが、さて、目が見えていないのに、親分の目だけをめがけて見事に斬りつけられるものだろうか、と考えた。
目が見えないふりをしてれば、あんまの仕事にありつける。普段から目をつぶっていれば、感覚を鍛錬することもできるかもしれない。斬り合う相手を油断させることもできる。
考えてみると、いいことだらけ。
卑怯にも思えるが、そこが、たけしらしい皮肉な設定だったりして?
そうすると、最後のセリフは、つまずいた石が見えてなかったことに加えて、「目が見えてるヤツも、人生に大事なことは、なかなか見えてないもんなんだよ」という意味にも深読みできる。
なんとも、あいまいにとれるんだねー。

見えてない、っていうほうが、すっきりしていいのだが。

ご覧になった皆さんは、どう思われましたか?
掲示板に書くとしても、ネタばれ注意になっちゃいますが…。


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