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NEWその他の図版は上のイメージをクリック(計4枚)(Jan.1/03)


Fonthill Abbey

View of the west & north fronts from John Rutter, Delineations of Fonthill and its Abbey, London 1823


イギリスでのピクチャレスク思想は、18世紀のゴシック・リバイバルに代表されるロマンティック思想と深くつながっています。 ゴシック・リバイバルの先達としてホレス・ウォルポールのストロベリー・ヒルとともに並び称されるフォントヒル・アベイは、 ジェームス・ワイアット( James Wyatt 1746-1813)により、小説ヴァテックで有名な好事家ウィリアム・ベックフォードのために建設されました。
その巨大な八角形の塔は、崇高で、劇的な効果を生み出すために造られましたが、 その巨大さゆえに十分な基礎をつくることが出来ず後に崩れ落ちることとなり、今や書物の中にその姿を残すのみです。


クチャレスク(Picturesque)という言葉ほど、18世紀から19世紀の建築や紀行についての書物の題名に使われた言葉は、存在しないかもしれません。それはまた、ピクチャレスク美学が、どれだけ当時の思想の中で大きな位置を占めていたかを示しています。

   建築におけるピクチャレスク美学が、端的に表現されたのは、、庭園そして住宅建築の世界においてでした。建築家達や、庭園設計家は,競ってピクチャレスクを実現するための図案集を出版しました。そこでは、偽の廃墟、支那風パヴィリオン、ギリシャ風神殿など、様々な様式やボキャブラリーがデザインのモチーフとして混在して使われたのです。それらの建築物は、あくまでも見る人の目を楽しませることが目的であり、実用的な機能は,二の次だったと言えましょう。

   また、書物の中のピクチャレスク建築は、多様な印刷手法の登場に伴い、様々な版画手法により表現されました。まさに絵画的ということからでしょうか、彩色された図版が多いこともその特徴です。

  ここでは、下の2つに分けて書物の図版を、紹介します。

Gardens and the Picturesque
庭園建築におけるピクチャレスク

Domestic Architecture and the Picturesque
住宅建築におけるピクチャレスク

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