新海誠を巡る旅(2004/8/7) 全ては「みなみよもぎた」からはじまった
2004年8月7日夜。
「雲のむこう、約束の場所」の予告編映像がにネット上にUPされました。
予告編に写しだされた「今秋」という文字の意味するところは色々と解釈の問題があって、正確な公開日がはっきりしないままでの予告編の公開は
それはそれでアレでしたけどね(笑)
私も早速ダウンロードして、新海氏が直接製作した120秒バージョンをエンドレスで鑑賞してました。
パイロット版から色々と変更点はあるようでしたが、モニター上に描き出された物語世界は見るものを圧倒するものでした。
物語の序盤、舞台となるのはおそらくは青森県の小さな町。北海道の地にそびえたつ巨大タワーが見えるその場所は、はるか遠くまで南から北へ
一直線でレールが引かれている路線が存在する街。
これで、背景担当が草薙だったら実在の場所を探し出すことは困難ではあるけれど不可能ではないと思った。
実際に「fate」ではそうゆうことをやったのだから。
しかしこの街は「あくまでも」架空の町。
新海さんの作品自体は実在の場所をモチーフにして作られていることの方が多かったのは事実だけれど、今回もそうだとは限らない。
そんなことを思いながら予告編映像をみていた僕の目に飛び込んできたのは、「みなぎよもぎた」という駅名の看板。
ちなみにネットで検索してみましたが現実の世界に「みなぎよもぎた」という駅名は存在していませんでした。
そのかわり「よもぎた」という名の駅を持つ路線がひとつだけありました。
それが、JR津軽線。
つまりは、それでけの理由で僕は青森へ向かったのだ。
(かわさきさん、あなたは軽率です)
もちろん、それなりに葛藤はありました。
南北にまっすぐのびる路線、北海道を目前に控えた立地。
正解とまではいかなくても、それなりにそれっぽい場所だろうとは思ってました。
けれど場所は青森県。
列車の運行は、時刻表などで調べた限りではほぼ2時間に一本。
私が行かなくても、いつかはきっと誰かが行く・・・、そうも思いました、ねぇすずしょさん(笑)
でも、予告編が出た翌日に、たいした根拠もないのにわざわざ行く人間は多分いないだろう・・・。そうも思いました。
で、きっと僕もそのうち我慢しきれずにいっちゃんだろうな・・・なんて思っていたら「そのうち」も「明日」もそれほど変らないような気になってきたから不思議、不思議。
あいかわらず、心の棚のキャパだけは大きいかわさきさん。
結局、翌朝には津軽線の「よもぎた駅」を目指し自宅を出発していました。
つまり「予告編」だけをみた状況でこの旅は行われたのです。
というわけで、以下の写真はあくまでイメージ写真なのです。

青森駅前の風景。
当初は往復で列車を利用し青森へ向かう予定でした。が、時刻表を確認したところどうしても津軽線との乗継が悪く、青森駅で2時間ほどロスが出ることが
判明したため、急遽行きは飛行機に乗り込むことになりました。
もっとも、この日はねぶた祭り期間中ということもあり、飛行場からバスで青森駅にいくのも予想以上に時間がかかり、危うく飛行機でのアドバンテージがなくなる
寸前まで渋滞にまきこまれておりました。
それでもギリギリで予定していた青森発、蟹田行きの列車に乗り込むことが出来ました。

一直線に続く線路。
たしかに時間をかければもっとそれらしい場所を見つけられたかもしれませんが、とりあえずこんな感じの路線です。
ちなみに写真は進行方向南向きで、左手側には海が広がっていたりします。

蟹田駅です。ここに至る途中に蓬田駅はありました。ありましたが・・・。
実際の「蓬田駅」はかなり小さな無人駅と思われる場所でした。なので降りることなく通過しただけで、写真を撮ることもできませんでした。

これも、駅から降りて撮ればもっとそれらしく撮れそうな場所はありましたが、写真撮った後2時間以上やることもなかくその場所で
たたずむ根性が私にはありませんでした。
あと、どの駅にも予告編映像に出てきたような、ああいう形のクズカゴは見当たらなかったと思います。


これも蟹田駅のホームからの風景。
コレをとった後に、大急ぎでホームをわたって青森行きの列車に乗ったのですが危うく乗り過ごしそうになりました。
もし乗り遅れていたら次の列車が来る2時間後まで、駅にたたずむことになっていたかと思うと・・・。
個人的にはこれが一番イメージ近いかな、と思うのです。

津軽線の列車です。撮影地は青森駅ですけど。
首都圏ではほぼ見ることのない、ボタン式開閉扉です。乗降客が自分でボタン操作をしてドアの開け閉めをしなければいけないという代物。
わたしはコレがうまく開けられずに、前述の蟹田駅で列車に乗り遅れそうになりました。
さて、津軽線の終着駅は三厩駅といって蟹田駅から40分ほど北へ向かった駅になります。
しかし、蟹田駅から先は無電化地区のためディーゼルエンジン搭載の「キハ」に乗り換えることになります。
が、何度も言っているように時間の関係で私は蟹田駅から大急ぎで青森へ戻らねばならず、蟹田駅から先のエリアについては、
後の機会を待たねばなりませんでした。
この時点で、また青森へ来ることが決まっていたわけですね・・・。
列車内の風景。

こんな風にして蟹田駅滞在時間10分。総旅行時間約12時間にわたる青森撮影旅行は終了する。
ちなみに、今日青森はねぶた祭りだったようです。
かわさきさん、あなたはやっぱりバカだと思います・・・。