■08.03.2000 (Thu):『クールの誕生』

■こんばんは。こちら事実が織りなす時間と空間に一人でありそっと唇に乗せた呪文はspinnですよ。そして例のコンコルドの事故以来考えてたことなんだけど、今の小学生にとって『格好いい』ってどんな形状・どんな状態なんだろう?
■僕は1971年生まれであり、格好いいと思った最古の記憶は巨大ロボとランボルギーニ・カウンタックだった。続いて学研の学習図鑑『飛行機・ロケット』収録の各種戦闘機やコンコルドやタイタンロケットがきて、御存知ガンダムやオーラバトラーといった土曜17:30のサンライズアニメとNASA及びスペースシャトルがきて、やがて超時空要塞マクロスのバルキリーへ‥‥‥って流れになる。さらに(僕はそんなにはまらなかったけど)映画「スターウォーズ」が与えた影響も大きい世代なんだよね。
■乱暴に素因数を分解すると「速い」と「強い」と「尖ってる」てな感じだろうか。実際、音速を意味する「マッハ」って言葉が大好きだったし、ちっともマッハらしくないマッハ文朱にはイライラさせられたよ。尖ってて高速な戦闘機は強かった(とされていた)し、速さ=強さだったのです。そして、僕は強さに憧れていたのだった。
■強さって、たぶん「赤ちゃん=かわいい」にも似た、割と生物の基本仕様に根ざした価値観な気がする。たぶんこの辺りは今の小学生もかわらないんだろう。
■でも有名な話ですが、彼らにとって「強くて格好いい」ことで人気なものの1つが、あの2頭身の「SDガンダム」らしいじゃないですか。東西冷戦による派手な軍拡競争もなく・スペースシャトルが既存技術となった近頃、『強いもの』ってドラゴンボール?ミュウ2?もちろん、そういうコロコロ/おはスタ世界以外でも別な「格好いい」が生まれるんだろうけど‥‥‥なんかさ、僕の手持ちの形状と違う気がするんだよね。20年後に彼らが作る「格好いい」世界はどんな形なんだろう。
■一方で多くのテレビゲームは僕の世代と完璧に同期していて、1年に1歳のスピードで年をとっていきます。『格好いい』のボキャブラリーは相変わらず。その格好よさ自体を否定する気はもちろんないけど、こっちはこっちで手持ちのカードが少なすぎるよね。反省しきりだ。
■‥‥‥なんて図式的すぎる世代論をぶちまけつつ、今回の更新は*ridersにて、会社の先輩でありCULT CLUTをドライブする洗練されたデザイナー・コーノさんが#28にエントリー。年末あたり例のVJチームでイベントやりましょう。僕はレコード回し係やっていきたい。そしてご依頼の相互リンク用のバナー(200x40)作りました。おおさめください。
■以上、今回もだいぶ長くなってしまいました。それでは、またね。