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このページは、文章系個人サイト『ニーモニック・スピンSR』の旧記事アーカイブの一部です。もしよかったら、以下の本体サイトもご覧いただけると嬉しいです。






07.17.2000 (Mon):『月食』

■というわけでこれを書いている今(16日の晩)は皆既月食中です。宇宙好きの僕としても夏の夜空に赤黒く消えていく月を眺めて居たら、黒猫が一匹眼前をよこぎつたという稲垣足穂っぽい破目に遭った上、猫は「おい、気をつけな。ありゃあ奴一流の目眩ましだぜ」と云うが早いかヒュッと煙を残して星になつて飛んでいつて仕舞った。というのはウソでした。ウソばーっか。spinnです。しかし今頃あがた森魚はバンドネヲンを弾いて居るのかしら。星と少年を愛した足穂も見られなかつただろう、1859年以来とかって規模の月食らしいしね。弾いてて欲しいなあ。

■一方で今日の更新内容は、*linkage貞奴さんのページへのリンクを追加したという次第。河出書房から先日3冊目の本・『ワタシ困リマス』が出ていて読んでみたんだけど、なんでこんなに格好いいのかよう貞奴はよう。

■形式としては詩ってことにされるのかな?紙の上でも・ページ上でも日々つづられていく日本語が非常に繊細で格好よく、小気味いいです。なんつーか「私小説」って言葉が予想させる類の生温かい人間味とかエゴとかがいい意味で伝わってこない、荒々しいまでのドライさ加減。読んでると色々と刺激されて、いろんな言葉を思い出したり使えるようになったりもするんだよね。なんてありがたい。そんなわけでご紹介なのです。

■さっきもう1度月を見に行ったら、すっかり黒く地球の影に染まっていました。将来月面に人間が住んだとしたら、月を見上げながら「今頃(月に住んでる)あいつの部屋は暗くなってんだろうな」とか思うんだろうね。「そっち暗くなってる?」とかメール出したりして。今の地球上ではあまりないんだけど、相手の街を遠くに見ながら、なんつーの、対話的に相手のこと考えるのって楽しそうだよなと思ったり。ではまたね。


07.20.2000 (Thu):『トーキョーズ・クーレスト・ルーム』

■輝く空・強い日差し。窓の外にホワイトバランス飛び気味の元住吉を見ながら、ああ、ご紹介が遅れました。spinnですよ。今日の僕は東京深夜族らしくもなく、真昼間からの更新活動です。

■しかし夏の醍醐味といえばこのクーラーの涼しい風だ。最高です。昔のニモスピでも書いた話ですが、このシャープでクリアな気持ち良さを味わえるのはこの季節だけなんだよね。もちろん電気代はかかっちゃうけど、レコードなんかと同じく遊興費枠で気持ち良さ買ってると思えば納得の仕様。寝るときはわざとOFF→起き抜けにONで温度差作ってみたり、楽しさ無限大。設定温度は帰宅直後に25度、そして26度とつないでいくオレはクーラージョッキー略してCJ!一人だけのリサイタル!温度が低けりゃいいってもんじゃないぜ!

■いやでも待って。クーラーでもレコードでもゲームでも料理でも・人が楽しくなったり気持ち良くなったりするデバイスなら何だって、つなぎによるジョッキー行為は成立する気がしてきました。つーかそれは「おもてなし」ってことなのかな。抽象化/理想化しすぎ? しょうがないよ、ロマンチストなんだから。

■と開き直る休日の午後にご報告したいのは、恒例*ridersのエントリーについて。#18のさしださんは、*linkageでも紹介させていただいてるオリエンタルテクノロジーをドライブするデザイナー。かわいかったり楽しかったりする雰囲気やテイストの裏で、常に完璧な大人仕事。信頼感あります。今度インタビューとかしてみたいなーと思っていますがどうですか?続いて#19には親娘でエントリーの「ママとみーみ」さん。ママと娘!日頃縁遠い存在なので、やけに眩しいし、しかも上司の奥様でありしどろもどろです(ちょっとウソ)。これからもよろしくです。

■そして#20には織田さん登場。四日市が誇るテクノ獣戦車であり3年前?にリキッドルームでお会いした時も真面目な狂気を感じさせてくれたのに、もー、お幸せに!

■ニモスピを再起動したことで、切れてたリンクが戻ってくるのを感じます。嬉しいなあ。それじゃまた。


07.22.2000 (Sat):『コーリング・ユー』

■こんばんは。これから久々に夜遊びを控えて高速更新作業中のspinnです。南青山にあるLOOP土曜のin the mixに、NYのキングストリートってレーベルからロン・トレントがDJでくるというハウスな仕組み。さっき土曜出勤から帰ってきて、1時間半で人はどこまでやれるのか。挑戦は続きます。あと30分で家でなきゃ。

■ところで昨日、*ridersの#7であるたかなべくんのラヴフールからリンクたどって、「ペリー来航.mp3」を聞きました。きっと聞いたことある人も多いと思うんだけど、凄く良い出来であり僕は面白く6分間を楽しむことが出来たんだよね。

■もう当たり前過ぎてわざわざ言葉にするまでもないけど、こういう楽しい内容へのアクセスが、送るほうも見るほうもほぼ匿名のまんまだってのがちょっと特徴的で面白いと思うし、何つーかこれって大道芸とすごく似てる気がする。格好良く言うとストリート・パフォーマンス?とくればやっぱ欲しくなるのが「おひねり」で、匿名のまま「あんた面白いよ」って気持ちを送出したい‥‥‥んが、そんな機能はブラウザには無かったので残念であり、とりあえず想像だけしておきました。ま、つまらない男のちっぽけな夢っすよ。

■そんなところで、なんかちょっと時間切れっぽくなってきました。ほんとは*ridersにAEROさんとshigepさんの二人がエントリーしてくださってたりするんだけど、そのファイルの更新ができないまま、続きはまた明日。準備中のレビュー記事とあわせて次回更新していきたいと思います。それでは、またね。


07.24.2000 (Mon):『コンティニュー』

■「続きはまた明日」とか言って暦の上では2日後になっていますがこんばんは。spinnです。只今の時刻:午前3時の熱く焼けたアスファルトから窓1枚置いた涼しい室内(ドライ・26度)では、まだ寝る前なので気持ち的には日曜=「明日」の続きです。そう、この『80日間世界一周』ばりのトリックで、読者諸氏の灰色の脳細胞に挑戦状をたたきつけるぜ!(答え:夜更かしさん)

■結局、さっきまでBSでやってた「恋人達の食卓」(アン・リー監督・1994年台湾/125分)を何とはなしに見ちゃった上に振り回されっぱなしの次女素敵〜とか普通に楽しんだので予告してたレビューは書き上がってないんだけど、*ridersの更新はしておきたいなと思い、こうしてhtmlをしたためています。

■#21のAEROさんは会社の先輩であり超優秀グラフィッカーの方。味が無いのが味というか、非常に洗練された大量生産プロダクトのように絵を描きデザインを起こすと見ましたがどうか。そして子供好き。モデラーとしての復活も期待してますよマジで。

■そして#22には高校以来の友人・shigepです。彼には(古い順に)シンクロエナジャイザー・認知心理学・脳・バイノーラル録音の立体音響・サイバーSF・ハイテクの無駄使い・Macintosh・Macの各種ソフトウェア・アニメ「シンプソンズ」・同じく「ビーバス&バッドヘッド」・ソニーのメセナ活動拠点だったSALA・そこで動いてた初期のSGIマシン・ウィリアム-レイサム等のCG・Mac用脳波測定器IVA・SIGGRAPH・合法ドラッグ・メガデモ世界・内外の先鋭的映像各種・そしてこのインターネットやWWWの存在について教わったという、彼がいなかったら僕は何だった?くらいの100%恩人であり、紹介してもらった友達も多く、全くもって影響大。現在は学生のときから彼が狙ってた「西海岸でCGプログラミング仕事」計画を実現した上、かの地にVJ基地を構築中とか。おもろ過ぎるぜ!本当にいつもありがとう。リストアップしてみて自分でも驚くけど、この積年のアイデア輸入超過を解消すべく僕もいろいろ考えます。あーしかもネタは格好いいのに非常に親しみやすい人柄なんだよな全くよー。こりゃ男女にモテる筈。しかもかなり。

■‥‥‥なんて、今回は友達自慢に終始して新規ネタなしだけど許して。思うけど、友達運だけは確実に数値高いんだと思います僕。感謝。そして昨日のロン・トレントは最高でしたと申し沿えつつ、もう5時過ぎたし、それではまたね。


07.26.2000 (Wed):『NEMURENAI』

■こんにちは。100人以上の乗客を乗せた超音速旅客機が墜落したニュースが流れた夜が明けようとして「めざまし天気」もはじまった朝5時であり、僕はspinnです。英仏共同開発でConcorde(調和)と名付けられた、最高に格好良い・着陸時に機首が動く大きな三角翼の名機。就航してからもう25年経ってたのか。

■で、今回の内容なんだけど、7月22日の*daysで紹介したたかなべくんのラヴフールの表記を修正しました。「ラブ・フール」は間違いであり全く申し訳ないです。僕もspinnの「n」を1個忘れられたりとかあるので、その言いにくいような・でも分かって欲しいような気持ちは分かります。気をつけていきたい。

■そして*ridersにはお二人エントリー。#23のvan*さんはメールでも現実でも初対面になるのかな(違ってたらごめん)。「東京→佐渡島まで自転車」など、思い付いちゃったらやめられない実現ホリックぶりが楽しいですね。これからもよろしく。そして#24・あさひさんは会社の先輩であり、仕事面でいろいろ教わった4年間です。しかも子供好き。今度はおいしい店も教えてください。

■しかし、「超音速」とか「月着陸」とか、6〜70年代に生まれたマシンエイジの先端ワードがいまいち像を結ばずに、ノスタルジック方面に解決しつつあるのが悲しく悔しい感じがするぜ。

■凛として明確な内容と、それを素のまま提示する仕様。未来を感じさせるものって、何もビビッドな色使いとか奇抜なフォルムとかだけではなく、「いかに想像が膨らむか」の1点で決まる気がするよ。そしてそこで重要なのは、もちろんブツのポテンシャルもそうなんだけど、そのポテンシャルをいかにみんなに届け・理解させ・想像を膨らませるかに関わる誘導電波というか、良さがちゃんと伝わる「仕立て」の部分なんじゃないかなとか先生は思いますがどうか。

■デザインの世界では当たり前なのかもしれないけど、この2段構えで今後考えていくかなーとか思いながら、昨日3時間睡眠だったこともあり眠さ爆発の午前6時だ。僕は寝ますだ。それではまたねー。


07.29.2000 (Sat):『アウト・ストラーダ』

■こんばんは。この時間を担当するのは私spinnであり、イェエ、spinnイズ・イン・ザ・ハーウス。今回は長いので、速攻前略お騒がせした血のことを話します。

■昨晩のこと。*riders#24ことあさひさんに教えてもらった2chのスレッドで、『文体模写してください』ってのがあって。カフカの『変身』の冒頭部分を他の文体で書き換えよってお題目に、本当にたくさんの人がトライし技をみせあう玉石混交バトルゾーンが展開してるんだ。

■お題目?トライして技みせあう?うわーこいつは!読者投稿・ハガキ職人の血がさわぎます。白状すると月刊アウト(みのり書房)とか投稿してました。してましたとも。2chのスレッドでは投稿数も800を越えてだいぶネタも一巡し落ちついてきてたにもかかわらず、なーんかフィネガンズ・ウェイクなんか本棚からだしちゃったりして。2時間ほど没頭してネタ作っちゃったりして。あー楽しかった。

■しかしやってみて思ったけど、月刊誌のときは投稿→掲載まで2ヶ月かかってたコール&レスポンスが、WWWだとほぼリアルタイムなんだよね。あの頃はなんと牧歌的だったことか(よく知らないけど、ジャンプ放送局でも2週間とかかかってたんでしょ?きっと)。そしてさらに、そんな当時でも何らかのコミュニティ的なつながりがあったことにも驚かされます。

■さて、そんな今日お届けする更新は、*solutionsに新型レビュー、『田園都市線』を上梓した次第。非常に素敵なブレークビーツ/ハウス/ジャズ?のアーティスト・CALMのCDについて書いてみました。記念碑的だった前回よりはずっと短いので、ぜひ読んでみてください。

■そしてまた*ridersにも素敵なお客様が。#25ウマシカオさんは、非公開コメントもなく多分完璧にはじめましての方だと思います。これからもよろしくお願いします。そして#26はあのスタヂオ世界機械をドライブするNLKさん。お互い長くやってますよね世界機械さんっつー感じな上、本当に昔からコンスタントにやってるのが内容と共に凄いですよ全く。しかも現在の職業は他社なれど同じバトルフィールド上だとか。お互い振興につとめましょう。おもれーの頼むぜ。最後に#27には同期のうでつくん。新人研修のときから感じてたんだけど、すごく心意気のある人だし、生き様からもうデザイナーです。ファミ通のみずしな孝之のマンガにも出てましたな!努めようぜ振興。僕もがんばるよ。本当に公私にわたってよろしくという気持ちです。

■それじゃ、長くなってきた更新情報を脱兎のごとく切り上げます。ま・た・ね。


08.03.2000 (Thu):『クールの誕生』

■こんばんは。こちら事実が織りなす時間と空間に一人でありそっと唇に乗せた呪文はspinnですよ。そして例のコンコルドの事故以来考えてたことなんだけど、今の小学生にとって『格好いい』ってどんな形状・どんな状態なんだろう?

■僕は1971年生まれであり、格好いいと思った最古の記憶は巨大ロボとランボルギーニ・カウンタックだった。続いて学研の学習図鑑『飛行機・ロケット』収録の各種戦闘機やコンコルドやタイタンロケットがきて、御存知ガンダムやオーラバトラーといった土曜17:30のサンライズアニメとNASA及びスペースシャトルがきて、やがて超時空要塞マクロスのバルキリーへ‥‥‥って流れになる。さらに(僕はそんなにはまらなかったけど)映画「スターウォーズ」が与えた影響も大きい世代なんだよね。

■乱暴に素因数を分解すると「速い」と「強い」と「尖ってる」てな感じだろうか。実際、音速を意味する「マッハ」って言葉が大好きだったし、ちっともマッハらしくないマッハ文朱にはイライラさせられたよ。尖ってて高速な戦闘機は強かった(とされていた)し、速さ=強さだったのです。そして、僕は強さに憧れていたのだった。

■強さって、たぶん「赤ちゃん=かわいい」にも似た、割と生物の基本仕様に根ざした価値観な気がする。たぶんこの辺りは今の小学生もかわらないんだろう。

■でも有名な話ですが、彼らにとって「強くて格好いい」ことで人気なものの1つが、あの2頭身の「SDガンダム」らしいじゃないですか。東西冷戦による派手な軍拡競争もなく・スペースシャトルが既存技術となった近頃、『強いもの』ってドラゴンボール?ミュウ2?もちろん、そういうコロコロ/おはスタ世界以外でも別な「格好いい」が生まれるんだろうけど‥‥‥なんかさ、僕の手持ちの形状と違う気がするんだよね。20年後に彼らが作る「格好いい」世界はどんな形なんだろう。

■一方で多くのテレビゲームは僕の世代と完璧に同期していて、1年に1歳のスピードで年をとっていきます。『格好いい』のボキャブラリーは相変わらず。その格好よさ自体を否定する気はもちろんないけど、こっちはこっちで手持ちのカードが少なすぎるよね。反省しきりだ。

■‥‥‥なんて図式的すぎる世代論をぶちまけつつ、今回の更新は*ridersにて、会社の先輩でありCULT CLUTをドライブする洗練されたデザイナー・コーノさんが#28にエントリー。年末あたり例のVJチームでイベントやりましょう。僕はレコード回し係やっていきたい。そしてご依頼の相互リンク用のバナー(200x40)作りました。おおさめください。

■以上、今回もだいぶ長くなってしまいました。それでは、またね。


08.04.2000 (Fri):『このまま、どこかとおく』

■ハロー、僕はspinn。未来の世界へようこそ。

■つーわけで行ってきましたよ「21世紀夢の技術展」。有明ビッグサイトを舞台に、国内の各企業・事業体・研究機関が持ってる未来につながるテクノロジーを大展覧。環境保全、情報・通信、生命科学、宇宙・海洋開発、生活基盤の5つのホールに分かれているんだけど、昨今のヒネリ過ぎた「考え落ち」のテーマ設定がされた博覧会にくらべてまさに直球、定冠詞をつけてthe博覧会と呼べるストレートな内容でした。それも奇跡的なくらいダークな商売ムードがなくて、(来週にはコミケだというのに)快適快適だったことも特筆しておきたい。僕も夏休み中の子供たちと一緒に、気持ちよくクローン牛(「Cビーフ」って名前はどうなのよ?)や宇宙に行く液体燃料ロケットエンジン・LE-7の複雑かつ美しい配管構造など、さまざまな技術に触れてきました。楽しかったー。

■しかし、やっぱり白眉はホンダ・P3実歩行デモンストレーションでしょう。あのCMでお馴染みのロボットが実際に目の前で歩くんだ。1日に13時と15時の2回しかないこともあって、会場となるホンダブースは本気で30分前から観客がぎっしり。子供も大人も、おとなしく彼の出番を待っていました。もちろん僕も長い長い時間待ち続けたよ。

■そして時間がきて、コンパクトな説明のあと、P3が舞台わきの階段をのぼって登場。その瞬間に会場のテンションが一気にあがる。凄い。もう圧倒的な説得力。ネット系企業がお芝居や映像使って伝えよう伝えようとして無様に失敗気味の未来が、ここではたった数歩の動歩行でみんなの頭に2発・気持ちに2発づつ確実に撃ち込まれていくのを感じたよ。つーか僕にも撃ち込まれた。たまらん。ちょっとホロっときちゃったよ。14年かけてここまできた研究者・スタッフたちに拍手だ。やりましたね。

■ところでだ。そんな興奮冷めやらぬ僕に届いたのは、*riders「sqash!」をドライブする唐木 元さんが登場との素敵な報らせであり、さっそく#29に登録してアップロードしました。唐木さんも昔の僕ページを知ってる方なんですよね。これからのやつもよろしく。そして今年どっかで会いましょう。きっとね。

■そして他にもう1通メールいただいたりもして、ニモスピを再始動したんだなって感慨またひとしおです。#25のウマシカオさんからも後日コメントいただいたしね。そんななんだか良い1日でありました。

■「21世紀夢の技術展」は6日の日曜まで。土日混むのがイヤなら、あした金曜に会社休んででもいくべきかも。いいよー。それでは以上、またね。


08.07.2000 (Mon):『ゼロ・グラビティ』

■ツー・ト・ツー・ト_ツー・ツー・ト・ツー。ツー・ト・ツー・ト_ツー・ツー・ト・ツー。ハネてファンキーなモールス信号の意味はCQCQ(各局各局)であり、電波の届く限りに広く広く放たれるプッシュ型のコール。一方の僕はdtiのサーバの影にそっと咲いた一輪の花。言い過ぎでした、spinnでも。

■今日はコミケのスタッフミーティングに行って来ました。今年の夏も館内担当業務であり、いつもの仲間と現場できるのが楽しみですよ。ナチュラルボーン文化祭実行委員って感じですか。しかもコミケのカタログ読んでたらなんか僕まで絵描いたり本作ったりしたくなってきました。WWWやる以前はペーパーとかやってたしね。うん、ぐんぐんしてきたしてきた。

■以前読んだ宇宙飛行士の向井千秋さんの話だと、無重力環境から地上にかえってきた直後って、メモ用紙1枚でも手に重さを感じるんだそうだ。重さゼロの世界に慣れたことで、生まれてから地上に暮らしてた間は意識してなかった数ミリグラムの紙でも、そこに確かな重さを認識できるらしいんだよね。

■そして一方、こうしてWWWページとかやってると、手にとれる本とかペーパーの「重さ」に以前にも増して魅力を感じます。ページをめくる・紙を裏返すとかって触覚的なアクションが面白くてしょうがないし、なんか仕掛けてみたくなるよ。

■だけど今は、そう今はまだ、ここ重さ0グラム・無重量ニモスピの更新をしていきたいと思います。まずは恒例の*ridersの#30にはSACHIRUさんがエントリー。はじめは大学で同級生だっただけの彼女とより親しくなったのは、確か夏の晴海C館前で会ったのがきっかけだったよねー。ちょうど8年前になるのか?早いなおい。また表参道の美味しい店教えてよ。

■そしてもう1件、*linkageでは、キゴシさんによるポップ万国博覧会からニモスピまでリンクした旨の知らせをいただいたので、そのキュートさに感銘そして相互リンクという次第。

■さっきの向井さんの話には続きがあって、せっかく感じてた紙の重さも、寂しいことにすぐ慣れて感じなくなっちゃうんだそうだ。そんなこともあって、本やペーパーの重さについてここに書いておきます。それじゃまたね。


08.10.2000 (Thu):『ブルーにこんがらがって』

■現在朝の9時36分。おはよう。目が覚めて、とりあえずあなたにおはよう。spinnです。

■昨日は会社で使うパソコンの周辺機器を買いに一人で横浜へ出かけました。平素より格別のずれた時間帯で生活しているから、夏休み・平日夕方の当たり前さが心地よく、懐かしくもあり・情けなくもあり。男の子・女の子・おじさん・おばさん。最近なんだか調子悪いのを逆に楽しんで、文字どおりフラフラと暑気にまみれてみたりしました。

■なんての、メランコリーってやつ?生来の気分屋に自慢の妄想癖が加わり、僕はダルさのネクストステージ=陶酔状態へ‥‥‥。うーん楽しすぎ。ここはジャズでしょ。ジャズ聴くでしょ。パソコンショップと同じビルの地下にある、HMVに直行〜。

■そしてハービー・ハンコックの「SPEAK LIKE A CHILD」とドナルド・バードの「FUEGO」を買いました。実はこんなこともあろうかと、親切極まるジャズ紹介サイト・「サダナリ・デラックス」を前の晩に見ておいたんだよね。

■音楽・映画・本と文化系の様々な内容を扱ったこの素敵サイトの白眉のひとつが、「はじめてのJAZZ」ってコーナー。厚い経験に裏打ちされながらもマニアックを非常にわかりやすく・やさしく紹介している。その懇切丁寧ぶりがとにかく半端じゃないし、なにより全編から対象への愛情が感じられて心地いいんだ。こんな先輩が身近にいたら‥‥‥と思うし、こんな話をWWWで読めるアイティー時代にいるんだ‥‥‥と感慨さらに。こういう風に何かを伝えたいもんだなとか、勝手ながら妬ましくもあります。しかしさっきから聴いてるドナルド・バード格好いいなー。デューク・ピアソンのピアノって好きさ。

■そんなわけで、*linkageからもリンク張ったというのが今日の更新内容なのです。*ridersは今回更新なし。残念。

■そして、明日から(正確には今日の前日設営から)マニアックの祭典・コミックマーケットがはじまります。僕は今回も朝からスタッフ業務なので、石岡とか石田とか遊びに来るがいいぜ(私信)。

■夜帰宅してコンタクトはずしたら、右のレンズが裏返しでした。どうりでフラフラするはずだ。光学的な酔いからさめた僕は、珠玉のブルーな音に包まれて速攻眠りに落ちましたとさ。どうやら心理学的な酔いは続いてた模様。それではまたね。