ちょっと真面目めな話2nd。
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・大まかなストーリー
・何故におもろいのさ?
・英雄とは?
・力・欲望の定義。


〜大まかなストーリー〜

「WILD ARMS 2nd Ignition」
 前作の世界観をそのままに、まるで違う話になった「WILD ARMS」の2作目。始めは緊急任務遂行部隊「ARMS」と、全世界を統合し、独立国家を打ち立てようとする革命的原理集団「オデッサ」との戦いが主だが、過去の伝承(かつて世界の危機から人々を救った英雄・「剣の聖女」の伝説)を機軸に物語は意外な展開を見せる。「英雄とは何なのか」「人々の心は1つになるものなのか」という問題を問い掛けるRPG。

・・・・とまぁ、こんな感じです(俺のつたない文章ではこれが精一杯)。

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 ・何故におもろいのさ?〜1から2に至る際に、前作をプレイした人間は「前作以上のもの」を期待すると思うのです。あくまで個人的見解としては、世界観・「らしさ」はほぼそのままに、新たな「WILD ARMS」を見せてくれたと言う、1からのファンとしての喜びがありました(だからここに書いているのですが)。

 まずストーリーの中に根付くもの。「自分の存在意義」を始めとして、2ならば「英雄とはどういうものなのか?」「人の心は一つになるのか?」そして「欲望の定義」。これらの疑問から物語が始まり、プロセスを経てそのキャラ自身が自分で必ず答えを見つけるのです。ここは1と同じ。ただ始めは2ndではキャラが3人から6人に増えたので「ちょっと薄くなったんじゃないの?」と思ったんですが、んなこたぁ有りませぬ。(隠しキャラ扱い(笑)のマリアベルまで。)例え「ここはこうなるんだろう?」と分かってしまっても引き込まれてしまうのは、やはりストーリーの中に細かい前振りがあり、全体がしっかり形作られているからではないかと思うのです。(勿論自分で想像することによってさらに面白くなると言う部分もあるのですが)。分かり易さはそのままに、更にウエスタン色が強くなったと言う感じが2ndにはあります。

 キャラは、主人公はおろかその辺のガキンチョですら何か良い台詞をはく。若しくは良いキャラしてるのは相変わらず。前作よりちょっと恋愛感が顔を出している気がしますが(笑)。追加として2で新たに気づいた事は、敵キャラに必ず「男気にあふれた奴」と「偏執狂」・そして「カリスマトップ」がいるということでしょうか。対決する上で憎むべき敵・敵ながら信念を感じる奴(若しくは愛すべき敵)・そしてそいつらを統括する男のカリスマ、若しくは野望が崩壊する瞬間と言うものは、一番分かりやすく話を膨らませるファクターではないでしょうか?

 そして今回の主役級キャラに大抵言える事は、皆「宿命の犠牲者」ではないだろうか?と言う事です。時として宿命は、正義を行うためにですら暗い影を落とし、その人を縛り付けるものです。一応表の主役がアシュレー君であれば、影の主役はアーヴィング(2における緊急任務遂行部隊・ARMSの指揮官)だと思うのです。「守りたい大切なものあるなら 優しささえ失うのだろう 激しさだけ振りかざして」という歌詞はこの男に一番強く捧げられた物だと俺は思います。

 ミュージック・1と同じく、これは本当に自分の好みになってしまうのですが、良い、本当に。「凛々しき孤独」というコンセプトに基づいた音楽。口笛・サックス。曲に関してのうんちくをたれられるわけではないので、一番分かりやすい言い方をすれば、「最後のシーンは鳥肌が立った」と言うことです。「ここでこの曲かけるかぁ?」ってところでしっかりとかけてくれるのですよ。基本的にこのゲェムで曲に裏切られた事は無いです。

 そして最後に遊び心。これも1から変わっていない、俺がこのゲームが好きな要因です。前回使われた戦闘システムを改善して見たり(フォースゲージの項を参照)、前回のゼットよろしくベタなやられキャラがいてそのかけあいに大笑いして見たり(トカゲ星人2人組・トカとゲー。ある意味影の主役・お笑い担当。)、敵を倒すとアルバムに敵キャラカードが集まる仕組みになっているので、全敵キャラを倒す為に世界中を回って見たり、前作と同じく隠しボスを倒す為に修行の旅に出たりと、クリアーしてからもできる事が山ほど有ります。また相変わらず、昔懐かしい所をパクってみたりしてもいます。攻略本の「作った人に聞け!」みたいなコーナーは笑いながら読ませていただきました。昔レビュアーに「色々な所から引用していてオリジナリティが感じられない」と書いていた人がいましたが、そんな「色々な物」を引っ張ってきて無理なくストーリーの中に収め、ファルガイアと言う世界でそれらを出しきった時点で、俺はそれが立派な力であり、オリジナリティだと思います。決してパクりばかりでは有りませんし。

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 英雄とは?〜このゲェムに述べられた重要なファクターの一つ。それが「英雄とは何なのか」と言う事。恐らく「一般人がどうにもならない全ての危機を解決してくれる偉い人 」+「カッコよく、憬れるもの」というイメージがあるのではないでしょうか?しかしこう言う「英雄」がいて、なんでも解決してくれたら他の一般人はどう思うでしょう?「あんたに任せとけば安心だ、後は頼んだぜ。」って思いませんか?それってどう言う事でしょう。要するに目の前に危機に対し、自分で何とかする事を放棄して、代わりに英雄サマを差し出しているのです。これがこのゲェムの英雄論「英雄とは目の前の危機に差し出された生贄である。」と言う事です。

 主人公のアシュレー・ウインチェスターは「好きな英雄・レッド全般」なほど、英雄に憬れる19才。銃士隊として日々の任務をこなしていた彼は、とある事件がきっかけで憬れていた存在「英雄」をいきなり押しつけられてしまいます。勿論始めは「自分が人を守る事が出きる、そう、僕は英雄になれたんだ」と思いが強かったに違い有りません。しかし、英雄として事あるごとに差し出され、心身ともに、時には恋人との確執という形で彼は傷ついていきます。そんな中で「英雄」だった人、「英雄」の名に縛られた人々との出会い・その悲劇を経て、「1人の英雄の力や犠牲の上に成り立つ平和なんて要らない、必要なのは皆が心を一つにする事なんだ」という結論に行きつくのです。

 「ストーリー内における主人公達のメンタル的な成長」そして「その上に成り立った心に響く言葉」がこのゲェムにはあるのです。

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力・欲望の定義〜「力その物に善悪なんて無い、大事なのはそれを振るう人の心なんだ。」と言う台詞があります。始めてこの台詞を見たとき俺は「よくぞ言ってくれた」と思ったものです。力と言う概念存在はそれだけでは何の役にも立ちません。使う人がいるからこそ、力は脅威にもなり、大切な人を守る為の方法にもなり得るのです。それと同じことが「欲望」と言う言葉にも言えるのです。欲という言葉がつくと何か越後屋と悪代官(爆)と言うイメージがありますが、それならば「自分の周りの人々を守りたい」とか、「平和な生活を取り戻したい」と言うのは欲望では有りませんか?何かしたいと欲する事、それが欲望なのです。前回敵であった欲望のガーディアン「ルシエド」が今回は味方になってくれた事からも、「欲望=力その物に善悪は無い」ということが現れているのではないでしょうか?欲望も生きるためには必要なのです。

 俺らの普段の生活にもこんな事があったはずです。力を「自分が手に入れた知識」と言いかえれば分かるのではないでしょうか?「少年犯罪の犯人はゲェムをしていた」とか。関係無いじゃんと思うのですよ。

 持ち主の俺より素晴らしいコメントを書いてくれた友人君に敬意を表して俺も書いてみました。駄文ですが。

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