ターミネーター4

TERMINATOR SALVATION
監督 マックG
出演 クリスチャン・ベイル  サム・ワーシントン  アントン・イェルチン  ムーン・ブラッドグッド  ジェイダグレイス  ブライス・ダラス・ハワード  ヘレナ・ボナム=カーター  コモン  ジェーン・アレクサンダー  マイケル・アイアンサイド
脚本 ジョン・ブランカトー  マイケル・フェリス
撮影 シェーン・ハールバット
編集 コンラッド・バフ
音楽 ダニー・エルフマン
2009年 アメリカ作品 114分
評価☆☆☆☆


おもしろかった!
少しばかり期待はしていたのだけど、期待しているときに、それを上回る満足を得られる映画というのは、けっこう、すごいものだと思う。
(だからといって信用して、あまり期待しないように。つまらなかったときの落ち込みが激しくなるから。)

サイバーダイン社が開発した軍事コンピューターシステム「スカイネット」が暴走を始め、人類を敵とみなし、人間の抹殺を始めた。
ジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)は、抵抗軍のリーダーのひとりとして、戦闘を続けていた。
核戦争が起きた「審判の日」から10年が過ぎた2018年。単独でターミネーターら「スカイネット」の機械軍の脅威を切り抜けてきた少年カイル・リース(アントン・イェルチン)は、マーカス・ライト(サム・ワーシントン)という謎の男と出会う。
カイルは、やがて過去に戻ってジョン・コナーの父親となる人物だ…。

まず、マーカス・ライトという男の存在を大きく取り上げたのが、いい
ジョン・コナーについては、いろいろと分かっているし、新鮮味が少し足りないところへ、新しい謎のキャラクターを出してくるのは正解だろう。しかも魅力的だ。
マーカスのほうが、ジョンよりも主役のような印象すら受ける。
ダブル主役といっていい展開でストーリーを引っ張る。

雑誌「TV Taro」に載っていたクリスチャン・ベイルの話では、兄のクリストファー・ノーランとともに「ダークナイト」の脚本を書いた、ジョナサン・ノーランに脚本のリライトを頼んだという。ジョナサンの名前は本作にクレジットされていないのだが、どの程度、彼が関わったのか。

監督は「チャーリーズ・エンジェル」(2000年)、「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」(2003年)などのマックG。スピーディーなアクションシーンは得意で、そこを見込んでの起用ではないだろうか。
実際、シリーズへの敬意を払いつつ(アーノルド・シュワルツネッガーの顔は出るし、お約束の「アイル・ビー・バック」というセリフもあったりする)、人間対機械の未来戦を、すばらしい特撮技術で、しっかりと見せてくれる
新しい機械が、いくつか登場してくるのも楽しい。

ストーリー上は、ツッコミどころが多少あるが、観ている間は気にならなかった。
カイルに対する「スカイネット」の対処方法、マーカスの体の構造や使命、カイルたちに手を差し伸べたおばあちゃんの存在は何でもなかったのか、などなど。

女優陣では、マーカスと微妙な関係になる戦闘機パイロット役のムーン・ブラッドグッドがいい。知らない女優さんだったが、マークしとこう。(笑)
コナーの妻の役で、ブライス・ダラス・ハワード。役は大きくなかったが、お腹が大きかった。(笑)
ジョン・コナーの子どもが次作では活躍するだろうか。
科学者(?)の役が、ヘレナ・ボナム=カーター。病的なサイコドクターっぽいのが似合っていたよ。(ほめてるのか?)

「スター・トレック」でロシア語なまりでしゃべってたアントン君が、若きカイルを演じる。
「スタトレ」とは、雰囲気違うよねー。「スター・トレック」「ターミネーター4」と大作SFに続けて出演とは、この先も行っちゃうのかな?

それにしても、「ダークナイト」といい、本作といい、クリスチャン・ベイルったら、共演相手の引き立て役みたいな位置どり。次作、出てくれるんだろうか。

ラストは泣きそうになった。まさか、最後に泣ける場面があるとは。油断ならない。
…マーカス、次作にも、なんとかして出てきてほしいな!

しかし、審判の日って2008年だったのか。現実では去年通り過ぎちゃったね。




〔2009年6月14日(日) ワーナー・マイカル・シネマズ 大井〕


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