緊迫する場面は、大きなものが2つあって、どきどきしたものの、
全体としては私にとっては、あまり面白さが分からない映画だった。
いちばん緊迫したのは、女優(ダイアン・クルーガー)と連合国側の兵隊が接触する店にドイツ軍もいて…というシーン。
次は、民家にドイツ軍のランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)が来て、ユダヤ人をかくまっていないか調べるシーン。
あとは、ショシャナ(メラニー・ロラン)の正体をランダ大佐が見破っているのか!?というところも、よかった。
もちろん、
メラニー・ロラン、ダイアン・クルーガー、2人のヒロインは素晴らしい「華」だ。
ブロンド美女はタランティーノ監督(以下、タラちゃん)好みか。(私も!)
タラちゃん映画は、
「キル・ビルVol.1」は大好きだったが、その他は、それほどでもないような。考えてみれば。
「キル・ビルVol.1」の何がよかったのか。何が面白いのかって、改めて説明できない私なので、全体的に、としか言えない。
それと同様に、本作も残念ながら好みじゃない、と
感覚で、ものをいっているわけだが、長時間上映は飽きなかったし、まったく否定するのではない。
「頭の皮はぎ」や「撲殺」を見るのは嫌だった、というのは言える。リアルに見せる必要があるのか理解できない。彼の映画で言われる「悪趣味」という面なのだろうが。そこは確かに、私にはマイナス点になる。
ランダ大佐が自分だけの秘密の計画を、第1章の時点から動かしていたりするから、うまいところがある脚本(書いたのはタラちゃん本人)なのは認める。
だけど、なんで女優をやっつけようとするのかが謎。(ネタばれ防止で、あいまいに書いています。)
エンディングシーンも、いいたいことは分かる気はするが、あ、そんなところで終わりなの?とも思う。不思議な感じ。普通じゃないからタラちゃんなのか。
映画館での作戦について。2つの計画は、どちらも自分たちは生きのびようとするものなのか、いまひとつ分からなかった。
それに、史実を無視したって、別にどうということも感じず…。
タラちゃんの
「デス・プルーフ in グラインドハウス」がキネ旬のベストなどで評論家たちに高評価を受けていたとき、何がそんなにいいんだろう? 姉妹編(?)のロバート・ロドリゲス監督の
「プラネット・テラー in グラインドハウス」のほうが、よっぽど面白いじゃないか、と意外に思っていた過去がある私。
タラちゃん映画とは、合わない部分が多いのかな?