人の心にキズを残す「戦争」というものは、してはいけない。…を改めて確認しよう。
当たり前のことだが、「映画」においても、
そうした作品を作りつづけることが大切。
クワイ河という名前を聞いたとき、「戦場にかける橋」(1957年)を思い出した。
そうか、あれと同じ。日本軍がイギリス兵捕虜を鉄道建設に従事させたのだった。
戦争において、どちらがどれほど、ひどいことをしたのかということは、当事者の主観も入れば、情報操作(?)もあるかもしれず、
私はどんな話でも、鵜呑みにはしない。自分で見たわけでもないし。
以下、ネタばれ。
実話であるけれども、ひとつ、引っかかるのは、拷問を受けた者が、敵の通訳を恨むのはどうなのか。
当人の立場になれば、そんな綺麗事は言っていられるか、ということかもしれないし、その場にいた者は同罪と、すべてを恨むくらいの、ひどい経験であるかもしれない。
だけど、本当なら、
恨むべきは、通訳ではなく、命令を下した上官ではないか。通訳が、英兵が不利になるウソっぱちの言葉を訳したわけでもあるまいに。
後日、偶然に消息を知った相手が通訳であって、とにかく、その場の一番身近にいた敵だから、恨みをもって会ってみた。ということかも?
もしも、会ったのが、命令を下していた上官だったら、のちに、友人になれただろうか、許せたか、どうだろうか?
ついでに言えば、
彼の戦友が死ぬ必要があったのか。友人が復讐するのを後押ししようということだが、多少、唐突に思えた。余命が少なくて…というなら分からないでもないが。友人に託すのではなく、自分で実行してもいいんじゃないか?
ニコール・キッドマンさんは、夫を想い、心配する妻を演じて、もう、安定した上手さ。
素晴らしいです。
コリン・ファースとステラン・スカルスガルドが共演しているのを見て、
「マンマ・ミーア!」を思い起こした。
ここにピアース・ブロスナンがいれば、「ソフィの父親候補3人組」!
ニコールも
「ムーラン・ルージュ」で歌えることを証明済だから、いっそミュージカルにしたらどうかな、と一瞬考えたよ。
でも映画のテーマがミュージカルに合わない…。苦笑
それから、何かといえば、日本人役に渡辺謙か真田広之をキャスティングする欧米映画には食傷気味。ほかにいないのか。それとも、まずはビッグネームが欲しいのか。…日本人でない俳優を使うよりは、いいけどね。