マレフィセント

MALEFICENT
監督 ロバート・ストロンバーグ
出演 アンジェリーナ・ジョリー  エル・ファニング  シャールト・コプリー  イメルダ・スタウントン  ジュノー・テンプル  レスリー・マンヴィル  ヴィヴィエン・ジョリー=ピット
撮影 ディーン・セムラー
編集 クリス・レベンゾン  リチャード・ピアソン
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
2014年 アメリカ作品 97分
好き度☆☆☆☆


アンジェリーナ・ジョリーさんの魔女(妖精?)、似合っていましたね!   

マレフィセントと言われても「眠れる森の美女」の話は詳しく知らなくて、お姫様に呪いをかける「悪い魔女」なんだなとしか認識していません。
それが、この映画では、立派な翼をもった「良い」妖精ということで、おお〜!と、ちょっと感動しつつ観ることになりました。
空を飛んだりするビジュアルも、現在の映像技術で、かっこよく。

以下、ネタばれ。

マレフィセントが人間の男の子と仲良くなって、しかし彼は、彼女の翼を切り取り、それを手土産にして王位を得ます。
傷み、悲しみ、怒ったマレフィセントは、彼の娘に呪いをかけるのです。彼女は16歳の誕生日に永遠の眠りにつくであろう、その呪いを解くのは、真実の愛のキスだけである、と。
呪いをかけられた姫、オーロラは3人の妖精に育てられることになります。
16歳までは無事なんだろうから、それまで両親のもとで暮らしてもいいのではないかとも思いますが…。
マレフィセントがその前にも何か手を出してくるかもしれないから、どこか遠くの、マレフィセントに知られない場所で娘を育てようとしたのでしょうか。その割には、あっさりと知られていましたが(苦笑)。
それとも、呪いをかけられた娘に対して、王様は、もはや育児放棄(ネグレクト)的な気持ちだったとも考えられます。

しかし、3人の妖精は子育てが下手。マレフィセントのほうが心配して、陰ながらオーロラ姫の成長を見守る「母親」のようになっていきます。
オトコ憎さのあまり、彼の目の前で、娘に呪いをかけちゃったけど、娘自身には何の恨みもなく、ただ、「かわいい子ども」なんですね。
見かけは冷たく突っぱねながら、じつは優しく見守るという、ツンデレ状態。これが、またアンジー(アンジェリーナ)にハマるんですよねえ!
大いなる母性の映画です。

カラスの手下も、いい存在です。
ご主人さまの好き勝手に、人間や野犬や竜に変身させられても、たまに文句を言いつつも忠誠を誓っています。ツンデレなご主人さまのことも、よく分かっておりますね。

オーロラ姫役のエル・ファニングさんも、独特の可愛らしさで、以前の出演作「Virginia/ヴァージニア」でもそうでしたが、「物語の中の娘」的な登場人物が合います

本作と同じディズニー映画の大ヒット作「アナと雪の女王」では、単純に「王子様のキス」が「真実の愛」の正解ではなくなっていました。
さて、今度はどうなのだろう。…と観ていたら、なんと同じようなことに!
王子のキスでは目覚めず、マレフィセントが額へキスしたことでオーロラは目を覚まします。

「愛」は相手が誰であっても関係なく、その大きさ、深さ、心からの気持ちが大切なのだということでしょう。

吹替版で観たのですが、最後に声優さんの名前が出ます。
オーロラ姫が上戸彩さんと知って、びっくり。福田彩乃さんが3人の妖精の声を演じ分けていたことも、すごい。
最後の歌は、大竹しのぶさん。
マレフィセントは、アンジーの声の吹替をこれまでも担当している深見梨加さんで、すばらしいです。
ちなみに深見さんの旦那さんは、「アナと雪の女王」でハンス王子の役を吹き替えた津田英佑さんなんですね!




〔2014年7月6日(日) ユナイテッド・シネマ としまえん〕


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