不穏な雰囲気が途切れず、とても面白かった!
予告編では、3人の男女が部屋の中でゲームをしていたりして、いったい何の映画なのか?と興味深かった。
女性が外に出ようとするのを必死に止める男。外には何がある?
クローバーフィールドとタイトルに入っている以上、2008年の映画
「クローバーフィールド/HAKAISHA」と関係があるのではないか、との想像がつく。
あれは
街が怪獣に襲われる話だったっけ?
「クローバーフィールド/HAKAISHA」を知らなくてもかまわないが、知っている観客は、男が語る「外の世界」の様子をわりと具体的に頭に思い描くことができる。
以下、ネタばれ。
交通事故にあった女を助けた男。
しかし、そこは地下室で、女が目覚めると、脚が部屋の壁と、鎖でつながれている!
監禁!?
しかし、そのうち、鎖ははずされて、彼女は自由に動けるようにはなるが、地上は汚染されていて、外には出られないという男。
窓越しに地上を見ることはできても、出られはしないから、監禁されたのでは、という女の疑いは消えない…。
この男が、
いい奴なのか悪い奴なのか、わからず、じつにドキドキ(映画的にはワクワク)するのですよ。
本心なんて、隠せば、最後まで、わからないですからね!?
疑心暗鬼の彼女は、もうひとり、この「シェルター」にかくまわれている、若い男を味方にするが…。
とんでもないことになります。
この男が何なのか、解釈の仕方はいろいろできると思うし、決めつけないほうがおもしろいでしょう。
ラスト近くは、
がらりと変わって、その転換も楽しい。
ポスターで、彼女が何かから逃げているような絵柄のものがあるが、あれは世に出さないほうがよかった。一種ネタばれであり、かつ、期待させすぎに終わる可能性があるからだ。
メアリー・エリザベス・ウィンステッドさんが素晴らしい。100パーセントはまり役で、見た後では彼女以外に考えられないよ。
ジョン・グッドマンも、うまかった。グッドマンだから「いい人」なんだ、実は。という意味をもたせてはいないだろうが、おデブが、ジュークボックスの歌で(ちょっとだけ)踊るのはよかった。
…いや、何がよかったって、曲が
「テル・ヒム」なのだ!
私がファンである小泉今日子さんが、
1983年のセカンド・コンサートで歌った曲。この映画を観ていて、そのことを考えた奴は日本中で他に誰もいないだろうな。(自慢か!?)
いたら教えてくださいよ。
不穏。予測不能。謎。恐怖。対峙。戦い。
いやあ、楽しかった!
もう1回観ようかな。
映画の刺激の楽しさのひとつの形を堪能。