Home > Great Occasions Part 1
世、ルネサンス、バロックそしてロココへと続く宮廷社会、上流社会における結婚式、葬儀、入市式、戦争からの凱旋式といった記念行事は、現在では実現不可能といわれるほど豪華で贅沢なイベントでした。それは、まさに、権力の象徴そのものであり,そこでは、当代最高の芸術家達が、その力量を存分に発揮することができる場でもありました。

   オペラ、バレエ、舞踏会、仮装行列、凱旋行列、馬上槍試合、模擬海戦、花火などの様々な奇想天外な行事が行なわれ、それらは、絵画、印刷物として記録に残されました。また、そういった式典を記録した本は Festival Book と呼ばれています。

   建築家の役割は、大変重要なものでした。なぜなら、あらゆる行事には、それに見合った建築物、装飾が、必要だったからです。例えば宮廷オペラには、大スペクタクルを展開するための最高の舞台装置が、凱旋式には、通りに連なる豪華に飾られた凱旋門(Triumphal arch)が、そして、花火を打ち上げるためには、建築物をかたどった発射装置(Firework machine)というように。

   そこでの建築/装飾は、あくまでも、一時的に設けられたあくまでも表層的な構築物であり、記憶としても、実在のものとしても、失われてしまった今、「紙上の建築」として現代まで生き延びることとなったのです。

   ここでは、まず、入市式や葬儀に際して出版された書物を中心に、紙上の建築を紹介します。

Ephemeral architecture
祝祭に際し建てられた凱旋門等の図版を収めたフェスティバル・ブックなどを紹介します。
Funeral decoration
身分の高い人々の葬儀の様子を収めた書物を紹介します。
(c) K. Nakazawa / all rights reserved home Great Occasions Part 1 The Picturesque Classical Revival Imaginary Design Bibliography & Link Part 1 Bibliography & Link Part 2 BBS Great Occasions Part 2