Lhaplus

製作者(敬称略)
Schezo

概要
ファイルの圧縮&解凍ツール。
ファイル解凍に関しては、以前にeoを御紹介しましたが、今回は解凍に加えて圧縮機能も備えたLhaplus(ラプラス)の御紹介です。
基本的な使い方は、かのLhasaをベースにしたもので、eoとほとんど変わりません。ショートカットにドラッグ&ドロップするか、圧縮/解凍したいファイルを選んで右クリックメニューから選択する形式です。DLLの類は一切必要なく、ダウンロードしてインストールすればそのまま使えます。
対応形式は次の通り。
解凍・・・ace、arc、arj、b64、bh、bz2、cab、gz、lzh、lzs、mim、rar、tar、taz、tbz、tgz、uue、xxe、z、zip、zoo、及び各自己解凍形式
圧縮・・・b64、bh、bz、cab、gz、lzh、tar、tbz、tgz、zip、uue、xxe、及びzip、lzh自己解凍形式
圧縮&解凍ツールとしては、ダウンロード時に約940KBと若干重い感じもしますが、多機能なのでこれくらいは、といった感じでしょうか。
最新バージョンは1.26。以下、例の如く解説です。

種別 ファイル容量 ダウンロード所要時間 ダウンロード先へのリンク
ファイル圧縮&解凍 解凍前:約940KB
解凍後:約1.3MB
アナログ33.6kモデム:約4分半
アナログ56kモデム:約3分
ISDN64k:約2分半
製作者HP

Vector
容量はおおよその数値、ダウンロード所要時間は単純計算で算出したものです。
ダウンロード所要時間に関しては、ダウンロード先のサーバの具合によって大きく差が出る場合があります。
以上、御了承ください。

ダウンロード
製作者HPからは、「Lhaplus Version 1.26」をクリックするなりIriaで落とすなりお好きなほうから。「lpls126.exe」というファイルをダウンロードします。
Vectorからは、飛んだ先の右下の「ダウンロードはこちらから」をクリックして新しいページを出し、そこの「ftpダウンロード」「httpダウンロード」のどちらかを適当に選択し、ダウンロード終了を待ちます。
Iriaの解説はコチラ

インストール
ダウンロードした「lpls126.exe」をダブルクリックします。当然といえば当然ですが、解凍ソフトは不必要。ダイアログでReadMeとインストール先が表示されるので、特に問題がなければ「次へ」を押し続けてインストール完了です。

使い方
インストールが完了すると、↓のような初期設定画面が表示されます。

「ショートカット」は、どこにショートカットを置くか。解凍用と圧縮用のショートカットが別なので注意しましょう。このショートカットをダブルクリックすると、後述する設定画面が出てきます。
「関連付け(解凍)」は、おなじみの関連付けについての設定。ここで選択しておくと、その形式で圧縮されたファイルはダブルクリックするだけで解凍されるようになります。デフォルト(初期状態の設定)ではデスクトップにフォルダが作成され、その中に解凍されます。
アイコンを変えたくない場合は、「以前のアイコンを使用」にチェックを入れておきましょう。
「コンテキストメニュー」は、ファイルを右クリックしたときの設定。
「ドラッグアンドドロップメニュー」は、ファイルを右クリックでドラッグ&ドロップしたときの設定。
この二つは、変えないでそのままにしておくことをお薦めします。
終ったら「OK」ボタンをクリック。これで使用可能になります。

使い方は簡単。先にも書いたとおり、圧縮ファイルを解凍するときには、関連付けしてある場合はダブルクリックのみでOK。
または、圧縮ファイルを右クリックして「解凍」を選択、解凍したい場所を選んでクリック。
もしくは「Lhaplus 解凍」のアイコンにドラッグ&ドロップすれば解凍完了です。
解凍場所を細かく指定したいときは、圧縮ファイルを右クリック→「解凍」→「出力先を指定して解凍」でもいいですが、圧縮ファイルを解凍したい場所に右クリックでドラッグ&ドロップし、「ここに解凍」をすると簡単でいいでしょう。

圧縮の場合は、圧縮したいファイルを右クリック→「圧縮」で形式を選択すると、デフォルトではデスクトップに圧縮ファイルが作成されます。
または、「Lhaplus 圧縮」のアイコンにドラッグ&ドロップしてもOK。
圧縮場所を細かく指定したいときは、解凍のときと同じように圧縮したいファイルを右クリックでドラッグ&ドロップし、「ここに圧縮」→形式選択でOKです。

さて、設定について。
デスクトップのショートカット(圧縮・解凍どちらでも良し)をダブルクリックするか、スタートメニュー(画面左下の「スタート」ボタン→「プログラム」)に登録している場合はそこからLhaplusを選択してクリックすると、設定画面が出てきます。
ショートカットも作らず、スタートメニューにも登録していない場合は、インストール先(変更していない場合は「C:」→「Program Files」→「Lhaplus」)にある「Lhaplus.exe」をダブルクリックすればOK。 こんな感じ↓です。

だいたい見たとおりですが・・・。
圧縮ファイル作成や解凍したファイルがいちいちデスクトップに解凍されるのが面倒だという場合は、 それぞれ圧縮/解凍したい場所を設定しておきましょう。サバ@管理人は「アーカイブと同じフォルダ」に設定しています。

Lhaplusには、圧縮ファイルどうしの形式変換機能があります。たとえば、zipで圧縮したファイルをlzhに変換する、といった感じです。いちいち解凍して圧縮し直さなくてもいいということになりますね。
設定画面を出して、上のほうにある「アーカイブ変換」のタブをクリックすると、↓のような画面になります。

「変換元」に、形式を変換したい圧縮ファイルを指定(テキストボックスにドラッグ&ドロップでOK)。「変換先」に、形式を変換した圧縮ファイルの保存先を指定。
そして、「変換先アーカイブ形式」で変換後の圧縮形式を指定して「変換」ボタンを押せば完了です。

さらに、文字列変換機能も付属。設定画面の「文字列変換」タブを押すと、↓のような画面になります。

パソコンでの文字の表示(異常に大きいくくりですが)には文字コードというものがあって、書いたときの文字コードと表示させるときの文字コードが違うと文字化けを起すわけですが、この機能を使うと文字化けした文書がある程度正しく変換することができます。文字化けしたHTMLメールの解読などに使えそうですね。
変換方法は、テキストボックスに文字化けした文書を入力し(コピー&ペーストがいいでしょう)、「変換」ボタンを押せば良し。
各文字コードの説明は長くなるので、総当りでやってみてください(笑)。

さらにもう一つ。zip圧縮のパスワード検索までついています。普通の人はあまり使うこともないでしょうが(笑)。
設定から「ZIPパスワード探索」をクリックすると、↓のような画面になります。

「探索するZIPファイル」に、パスワードをクラック(笑)したいZIPファイルを指定。
で、「探索範囲」パスワードに使用されていそうな文字列の範囲を指定し、「開始」ボタンで検索開始です。 CPUパワーに依存しますが、まあ時間はかかるでしょう。さすがに辞書機能まではないようです(笑)。

主な機能は以上のとおりです。アンインストールは、「マイコンピュータ」→「コントロールパネル」→「アプリケーションの追加と削除」から「Lhaplus」を選択してアンインストール。フォルダを削除するだけではアンインストールできないので御注意を。

サバのひとこと
サバ@管理人は、解凍ツールにはeoを使っていたのですが・・・。うちの環境だと、rar解凍のときにバグが出てしまうことがあるのですよねえ。ということで、最近はこのLhaplusを使っています。
圧縮に関しては、右クリックから選択して一発なので使いやすいですね。Winrarなどは圧縮率を指定できるのですが、シェアウェアだし設定も面倒なので、普通に使うぶんにはLhaplusでじゅうぶん用に足りるでしょう。
さて、圧縮の理屈ですが。ファイルの中身は基本的に文字列です(バイナリエディタなるツールでファイルを開いてみるとよくわかります)。「0F 13 A6 9B」とかいうやつですね。
詳しいことはよく知りません(笑)。が、よく使われる例で説明すると。
たとえば、「00 12 22 AA」というファイルがあったとして、圧縮をかけると、これを「0*2 1*1 2*3 A*2」といった具合にデータを書き換える作業をしているようです。まあ、この例はあくまで便宜上のもので、実際はもっとややこしいことが起こっているみたいですが。
で、各圧縮形式によって、こういった書き換えの規則や手続きが違うらしいと(笑)。
圧縮形式でよく使われるのは、まずzipとlzh。ついでrarやcab。圧縮率がいいのはrarですが、対応している圧縮&解凍ソフトはまだ少ないようです。メールに圧縮ファイルを添付して送る場合は、やはりzipかlzhがいいですね。相手のPCにLhasaが入っていればOKですし。
また、「圧縮とか解凍ってなんやねん!」という超初心者の方に送る場合は、自己解凍形式にして送信すれば良いでしょう。「.exe」の実行ファイルに圧縮され、相手方に解凍ソフトがなくても、ダブルクリックするだけで解凍される優れモノです。
ただし、ファイルサイズは少し大きくなります。また、ウィルスは「.exe」の形式で配布されているので、まだあまり親しくなっていない相手に自己解凍形式で送信する際は注意したほうがいいかもしれません。
また、あまり圧縮率が良くないファイル形式もあります。たとえばMP3ファイルだとか、MPEGやRMの動画ファイル、JPEGやGIFなどの画像ファイルがそうです。
これらは、元の音声ファイルや動画ファイル、画像ファイルのある部分(音声だったら高・低音域、動画や画像だったら画質の解像度や色数)を削る、つまりあらかじめある程度圧縮された状態になっているので、これをさらに圧縮しても、それほど効率は上がりません。同じ理屈で、ZIPファイルをさらにLZHに圧縮したりしても、サイズはほとんど変わりません。
逆に、WAVEファイルやBMPファイルは、元の音声や画像に近い形で保存されているので、圧縮率は高くなります。文書ファイル(メモ帳、ワープロどちらも)やMIDIファイルもそうですね。
メールなどでファイルを添付する際、圧縮をかけるのは既に礼儀ともいえるでしょうが、手軽な圧縮ツールはなかなかないのが現状。その点、このLhaplusは非常に簡単に圧縮ファイルを作成できる優れたツールだといえるでしょう。