SCMPX

製作者(敬称略)
CH3

概要
MP3プレイヤー、及びWAVEファイル(.wav)←→MP3ファイル(.mp3)変換ツール。ちなみに、ファイル形式の変換をエンコード、デコードといいます。
MP3形式のファイルは既に定着して久しい気もしますが、一応簡単な解説を。
Windowsシリーズ標準の音声ファイルはWAVEファイルなのですが、このWAVEファイルは非常に容量が大きくなってしまいます。Windowsのスタートや終了のときに鳴る音程度なら問題はないですが、たとえば音楽CDから4分くらいの楽曲を取り出し、音質を変えずにWAVEファイルとして保存してみると、だいたい40MB前後の大きさになってしまうというわけです。
このように容量の大きいWAVEファイルですが、それを圧縮した上でそのまま音声ファイルとして読み込める形式がMP3で、WAVEファイルから実際の聴取に比較的影響の薄い部分(極度の高音域など)をカットするなどして圧縮しています。
圧縮後の容量はWAVEファイルのおよそ1/10、音質はほんの少しだけ劣化しているものの、パソコンで手軽に音楽を聴くにはほとんど支障のないレベルで音声が再生できます。
MP3プレイヤーは数多くありますが、その中でも世界標準はWinamp(うぃんあんぷ)というプレイヤーでしょうか。
しかしWinampは、MP3形式以外のファイルも再生できるぶん、容量が大きい(圧縮ファイルで約2MB)という欠点もあります。
一方このSCMPXは、MP3再生に特化(正確にはMP1形式、MP2形式も再生できます)したぶん容量が小さく、インターフェイスもコンパクト、おまけにエンコード&デコード機能もついているということで、日本産のMP3プレイヤーの老舗ともいえます。
なお、対応OSはWindows95、98、NTで、現在のバージョンは1.5.1。
種別 ファイル容量 ダウンロード所要時間 ダウンロード先へのリンク
MP3プレイヤー
WAVE-MP3 エンコード&デコード
解凍前:約350KB
解凍後:約710KB
アナログ33.6kモデム:約1分半
アナログ56kモデム:約1分
ISDN64k:約50秒
製作者HP

LRC
容量はおおよその数値、ダウンロード所要時間は単純計算で算出したものです。
ダウンロード所要時間に関しては、ダウンロード先のサーバの具合によって大きく差が出る場合があります。
以上、御了承ください。

ダウンロード
製作者HPでは、トップのピカチュウをクリックした先のSCMPXのページか「Download」のページから、LRCは「マルチメディア」→「MP3関連」から、「smxwin151.zip」のファイルをダウンロードします。
普通にクリックしてダウンロードするなり、Iriaか何かのダウンロード支援ツールを使うなり、お好きなほうでどうぞ。
Iriaの解説はコチラ

インストール
ダウンロードしてきた「smxwin151.zip」をeoなりLhasaなりの解凍ツールで適当な場所に解凍すればOK。
eoの解説はコチラ

使い方
解凍したフォルダの中にある「Scmpx.exe」をダブルクリックすれば起動します。
↓これ

「LOAD MP-X」のボタンをクリックしてファイルを選ぶか、MP3ファイルをドラッグ&ドロップすれば再生開始。
再生画面はこんな感じ↓

画面右下のあたりのボタンは、
「□」:停止
「| |」:一時停止 
「|<」「>|」:前/次の曲へ(リスト再生の場合のみ)
「<<」「>>」:巻き戻し/早送り
「>」:再生
「REPEAT」:リピート切り替え(リスト再生の場合のみ)
「CONVERT」:MP3←→WAVEのエンコード、デコード
「INFO」:再生中のMP3ファイルの情報(ID3という)を表示
「LOAD MP-X」:MP3ファイルの選択
「INFO」ボタンを押すと、↓のようなウィンドウが出ます。

自分でMP3ファイルを作ったときには、この画面で情報を設定することができます。入力したら「設定」をクリックす
ればOK。

右上のほうは、
「×」:SCMPXを終了します。
「_」:インターフェイスの最小化。
「WS」:ウィンドウシェード。ここをクリックするとインターフェイスが小さくなります。一番上の「SCMPX」のロゴのあたりをダブルクリックしても可。
こんな感じ↓


インターフェイスが見えなくなったのでもう一枚(笑)。

いちばん左上の「▽」の下にあるバーはボリューム。クリックして上下にドラッグすれば調節できます。
そのバーの一番下の右側にくっついている、左右に動く「▽」はステレオの左右ボリューム、要するにパン。これもドラッグして調節。
その上にある黒いウィンドウはグラフィックウィンドウ。下のボタン三つで表示形式を選べます。
また、右側にある、曲名などが表示されているウィンドウの下にある白いバーは、ファイルのどのあたりを現在再生しているかを表示しているもの。バーのお好みの場所をダブルクリックすると、その位置からの再生となります。バーを右クリックすると、具体的なタイムを指定して再生できます。

とまあ、インターフェイスからの操作はこれくらい。
また、各所を右クリックしても操作可能。

青で囲んだ部分を右クリックすると、「出力設定」「マルチメディア」「バージョン情報」「閉じる」が選べます。
「マルチメディア」:Windowsのコントロールパネルのメニューにある「マルチメディア」の呼び出し。
「バージョン情報」「閉じる」:文字通りのそのまんまですね(笑)。
「出力設定」:↓のようなウィンドウが出てきます。

再生レート、音質とも、上記のように設定しておけば最高音質で聴くことができます。
もしパソコンの動作が不安定になるようだったら、任意の設定を外せばそのぶん動作が軽くなります。

赤で囲んだところを右クリックすると、グラフィックウィンドウの設定。これはお好みで。

黄色で囲んだところを右クリックすると、「MPEG情報」「プレイリスト」「ID3タイトル」「スクロール」「表示フォント」が設定可能。
「MPEG情報」:先に紹介した「INFO」ボタンと同じ。
「ID3タイトル」:右側のウィンドウの表示情報を編集。
「スクロール」:チェックを入れておけば、そのウィンドウに表示されている情報がスクロールするようになります。
「表示フォント」:その表示情報のフォントを設定します。
「プレイリスト」:クリックすると、↓のようなウィンドウが出ます。

「追加」ボタンを押してファイルを選ぶか、ファイルをドラッグ&ドロップすれば、そのファイルがリストに追加されます。追加したファイルをクリックして「削除」ボタンを押せばそのファイルをリストから削除、「▲」「▼」を押せば順序移動。編集が終わったら「ファイル」→「名前をつけて保存」しましょう。
このリストは「.m3u」という拡張子で保存されます。再生するときにこの「.m3u」ファイルを選ぶと、リストが読み込まれて順番どおりに再生されます。

その他の部分を右クリックすると。
「Scmpx出力設定」:出力設定。先に説明した「出力設定」と同じ。
「変換ツール」:エンコード&デコード。
「編集ツール」:黄色で囲んだところを右クリックしたときと同じメニュー。
「イコライザ」:↓のようなウィンドウが出てきます。

右上にあるメニューから、各種ジャンルの設定が選べます。手動設定もOK。
「ウィンドウシェード」:先に説明したとおり。
「タスクトレイ」:チェックを入れておくと、最小化したときにSCMPXがタスクトレイ(Windowsの画面の右下、小さいアイコンがいくつか並んでいるところ)に入り、そこからの右クリックで操作できます。
「キャプチャー」:チェックを入れておくと、インターフェイスのどの部分をドラッグ&ドロップしても移動させることができます。
「画面端にスナップ」:チェックを入れておくと、インターフェイスを移動させて画面の四辺に近づけたとき、自動的にその四辺にくっつくようになります。これがけっこう楽しかったり(笑)。
「ダブルサイズ」:チェックを入れると、インターフェイスが倍×倍のサイズになります。小さくて見づらいときにどうぞ。
「常に手前に表示」:チェックを入れておくと、インターフェイスが他のウィンドウの後に隠れなくなります。

また、再生するときにMP3ファイルをいちいち選択するのが面倒だ、俺/私はSCPMXをメインプレイヤーにして使いたいのだ、という方には、MP3ファイルのSCMPXへの関連付けツールもあります。
製作者ホームページ、SCMPXのファイルが置いてあるのと同じページに「smxext01.zip」というファイルがあるのでダウンロード→解凍、解凍したフォルダに入っている「Scmpxext.exe」をダブルクリックして実行すればOK。MP3ファイルをダブルクリックするだけでSCMPXが起動します。
関連付けを解除したいときは、「Shift」キーを押しながら「Scmpxext.exe」を実行すればOK。

だいたいの操作は以上のとおりです。キーボードからも操作できますが、そちらはいかんせん数が多いので、本家のヘルプファイルを御覧下さい。

サバのひとこと
SCMPXの特徴は、上で解説してきたようなインターフェイスのわかりやすさとMP3に特化した機能の豊富さ、そしてその割に軽い容量にあると思います。
最近のパソコンには、最初からMedia Player(めでぃあぷれいやー)やReal Player(りあるぷれいやー)といったプレイヤーが付属していますが、これらは他の形式の音声ファイルや動画ファイルにも対応しているため、とにかく動作が重くなってしまいます。
また、サバ@管理人はWinampも導入しておりまして、スキンの豊富さや対応音源の多さなどはさすがなのですが、しかしやはり重い。そういうわけで、普段はSCMPXを使用しています。

他のMP3プレイヤーを見ても、エンコード・デコード機能を持っているものは少なく、また上では御紹介しませんでしたが、WAVEファイルリサンプリング機能(音質などを変えて保存し直す機能)や、MPEG形式の動画から音声ファイルだけを抜き出す機能(MP1、MP2形式での保存)などもあり、特に目的もないのに遊んでしまうこともあります(笑)。

注意点としては、音質を上げすぎるとCPU占有率が高くなり、動作が重くなることが挙げられるでしょうか。スペックが高い最近のマシンを使っている方は問題ないのですが、やや古めのマシンを使っている場合、作業をしながらSCMPXをかけていると、たまに動作が不審になることがあります。
サバ@管理人は、SCMPXを動かしながらWord2000で作業をしていたとき、いきなりパソコンがダウンして書きかけの論文がパーになったことがあります(泣)。まあこのときは他にもいくつかアプリケーションを動かしていたので、普通に使うぶんには平気ですが。
ともあれ、うちのマシンはスペックがアレである、という自覚がある方は、音質を落とす、イコライザを使わない、などのケアをしておきましょう。

バージョンは、1.5.1にアップしてからしばらく更新されていません。これを決定版と考えても良い、ということでしょうか。
まあそれはさておき、MP3プレイヤーとしての完成度の高さでは他から一歩抜きん出たプレイヤーがSCMPXである、ということができるわけです。
なお、解説画像を取り込んだときに使用したMP3ファイルは、サバ@管理人が音楽CDからエンコードしたものです。違法性はありませんのでそのあたりはどうかひとつ(笑)。