あだち充を考える





 あだち充。みなさんも御存じの超有名売れっ子漫画家である。僕の家には彼の作品がすべておいてある。マニアと言うわれようがアホと言われようが僕の大好きな少年漫画家である。彼の作品は数知れない。めちゃめちゃ多い。

 僕があだち作品に初めて触れたのは「タッチ」である。あれは小学校5年生だったと思う。ちょうど今から考えてみたら週刊誌で大ブレイクしてアニメ化された頃と一致する。くわしい内容については左のフレーム内の「Maniac」をクリックしていただきたい。

 タッチは改めて説明するまでもなく恋愛物のマンガで題材として高校野球が扱われているものだ。あだち充は甲子園に対してかなりの執着心を持っているらしく、野球を題材にしたマンガが非常に多い。「ナイン」「ああ青春の甲子園」「陽当たり良好」「H2」など、どれをとっても主人公が高校野球に関係している。逆に野球以外を取り扱った作品の方が少ないのではないか。「ラフ」は競泳だし、「虹色とうがらし」は時代劇をベースにした恋愛物である。現在連載中の「いつでも美空」はまだ始まったばかりだが野球関係でないことは確かだ。一時期ちょっと絡んでいたが。

 あだち作品の特徴の1つとして良く言われるのは、登場人物の顔がどのマンガでも同じ顔ということだ。これはあだち充自身がネタにしてるくらいだから!(笑)でも実はよく見たら違う…。雰囲気は一緒。でもなんかが違う。それだけ僕が読み込んでる、ってことか?

 僕が好きなのは彼独特の笑いのセンスである。突っ込みを入れるときは必ず足で突っ込むとか、要所要所で自分が登場して自爆してみたり、言葉遊びみたいなものがあったり、映画のタイトルをもじってみたり。
 例えば‥‥
   「13日は何曜日? −お前をスクリーントーンにしてやる!−
              忍び寄る睡魔、寝てはいけない締めきりの恐怖」
 といったもの。

 『あだちプロ』って書いた気球を飛ばしてアシスタントを公募してみたり、話の流れ上誕生日設定を変更してみたり……、とまあ、彼ならではの良い意味での行き当たりばったり!(笑)

 みなさんが御存じの作品の中でどれが一番お気に入りだろうか。
 「みゆき」。これはあだち充とその製作スタッフが少年漫画のeroticismを極限まで挑戦した作品である。ストーリーは血のつながりのない兄妹が同居し、妹と同級生の2人のみゆきの間で揺れに揺れるAB型の主人公・若松真人が結局最後に妹を選んで結婚、っていう話。あだち作品の中で唯一と言って良い結末が完璧な作品である!(笑)これだけスポーツが関連していない、っていうことも特徴的だ。

 ま、題名が「あだち充を考える」だから考えるだけで良いのかもしれないが、これはちょいと僕が思ってるあだち充に関することのほんの一部である(笑)。だから大いに続編もありうる……(爆)


2001.01.02



 御精読、ありがとうございました。


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