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垂直方向・水平方向へ配列を追加するVSTACK関数・HSTACK関数の使い方
更新:2024/11/28;作成:2022/9/6
垂直方向へ配列を追加する
ブイ スタック
=VSTACK(array1,array2,...)
水平方向へ配列を追加する
エイチ スタック
=HSTACK(array1,array2,...)
- VSTACK関数・HSTACK関数がExcel for Microsoft 365 で使用することができるようになりました。(2022/9/2に確認しました)
Excel2024(2024/10/2から市販)でも使用できるようになりました。
VSTACK関数・HSTACK関数の引数
- 関数の引数は現時点では英語表記になっています。
VSTACK関数・HSTACK関数
引数 |
|
意味 |
array1 |
必須 |
セル範囲や配列 |
array2 |
省略可 |
追加するセル範囲や配列 |
VSTACK関数の使用例1(セル範囲を垂直に結合する)
- 2つのデータのセル範囲 B3:E6 と G3:J6 を結合します。
D9セルに =VSTACK(B3:E6,G3:J6) と入力すると、2つのデータリストを結合することができました。
VSTACK関数の使用例2(テーブルを垂直に結合する)
- 上の セル範囲をそれぞれテーブルに変換します。
B2:E6セルをテーブルに変換しています。テーブル名は 鹿児島 です。
G2:J6セルをテーブルに変換しています。テーブル名は 指宿 です。
この2つのテーブルを垂直方向へ結合します。
B9セルには =VSTACK(鹿児島,指宿) と入力しています。引数にはテーブル名を指定します。
テーブルでは先頭行のタイトル行は無視され、データのみが結合されます。
- テーブルにするとデータを追加しても、数式を修正しなくてもデータが勝手に追加されるというメリットがあります。
データの追加や削除に柔軟に対応できますので、テーブルの利用を推奨します。
- データを結合して、商品名順に並べ替えてみましょう。
SORT関数を組み合わせるだけです。
B9セルに =SORT(VSTACK(鹿児島,指宿),3) と入力しています。
- Excel for Microsoft365で使用できるPIVOTBY関数を使うと、クロス集計ができます。
=PIVOTBY(CHOOSECOLS(VSTACK(鹿児島,指宿),3),
CHOOSECOLS(VSTACK(鹿児島,指宿),1),
CHOOSECOLS(VSTACK(鹿児島,指宿),4),SUM)
- 2つのテーブルの商品名が「バナナ」のデータを取り出してみます。
データを抽出するのに FILTER関数を利用します。
2つのテーブルの結合は VSTACK関数を使います。
FILTER関数の引数の抽出条件に「3列目が バナナ と等しい」とするために CHOOSECOLS関数を使います。
B9セルの数式は =FILTER(VSTACK(鹿児島,指宿),CHOOSECOLS(VSTACK(鹿児島,指宿),3)="バナナ") としました。
CHOOSECOLS関数の詳細な説明は 指定された行・列の配列を返すCHOOSEROWS関数・CHOOSECOLS関数の使い方 をご覧ください。
列数が異なる配列を結合すると? topへ
- 2R×3C の配列と 3R×2C の配列を垂直方向へ結合すると、5R×3C の配列になります。
空欄となるセルには #N/A が入力されます。
B6セルには =VSTACK(B2:D3,F2:G4) と入力しています。
- 2R×3C の配列と 3R×2C の配列を水平方向へ結合すると、3R×5C の配列になります。
空欄となるセルには #N/A が入力されます。
B6セルには =HSTACK(B2:D3,F2:G4) と入力しています。
- これらのエラーを表示したくない場合は、IFERROR関数を使います。
=IFERROR(VSTACK(B2:D3,F2:G4),"") としてエラーを非表示にすることが可能です。
- 必要な列だけを取り出すことができます。
なお、数式がわかりやすいように、データB2:E6はテーブル「売上表」に変換しています。
=HSTACK(売上表[日付],売上表[商品名],売上表[販売数])
- 列を入れ替えることもできます。
=HSTACK(売上表[商品名],売上表[日付],売上表[販売数])
- 適切なデータとは思えませんが・・・
B2:E6を「鹿児島」、G2:J6を「指宿」とテーブルに変換しています。
水平方向へ結合する場合は、=HSTACK(鹿児島,指宿) と入力します。
下図のように、水平方向へデータが結合されます。
- 串刺し計算は列見出しと行見出しが同じ順番に並んでいる場合に使用できます。
同じセル位置に4月〜6月のデータがあります。


- これを串刺し計算で行うと、C3:E5セルを選択して、数式バーに =SUM('4月:6月'!C3) と入力して、[Ctrl]+[Enter]で数式の入力を確定します。
- スピルが利用できる場合は ='4月'!C3:E5+'5月'!C3:E5+'6月'!C3:E5 とすることもできます。
- VSTACK関数を使うと、下図のような感じになります。
=SUM(FILTER(FILTER(VSTACK('4月:6月'!$B$3:$E$5),
CHOOSECOLS(VSTACK('4月:6月'!$B$3:$E$5),1)=$B13),
COUNTIF(C$12,$B$12:$E$12)))
かなり面倒ですが、セルの位置が各シートで異なっていたり、行見出しが同じでなかったりする場合には、上記の串刺し計算では計算できません。
そのような場合はこちらの出番となります。(実は、ピボットテーブルの方が楽ですが・・・)
- ただ、串刺し計算はデータの位置関係がすべて同じ位置にある必要がありますが、ここでは列見出しの順番が同じである必要があります。
行見出しが異なっているのが前と異なっています。7月のB5セルはマンゴーとなっています。8月,9月はバナナです。
また、行データの増減にも対応できます。
- ここで使用したデータ
3つのシートのデータはすべてテーブルにしています。データの増減と数式の見易さのためです。 - シート「7月」に「七月」というテーブルを作成しています。
テーブルデザイン タブを開き、プロパティ グループでテーブル名を入力します。
- シート「8月」に「八月」というテーブルを作成しています。

- 同じように、シート「9月」に「九月」というテーブルを作成しています。

GroupBy関数やPivotBy関数を使うと簡単に計算できるようになりました
- GROUPBY関数とPIVOTBY関数がExcel for Microsoft 365 で使用することができるようになりました。(2024/10/29に確認しました)
- これらの関数とVSTACK関数を組み合わせると簡単に計算することができます。
以前に書いた操作手順は非常に煩雑ですが、比較のために残しておきます。
- これらの関数の詳細な使い方は以下のページをご覧ください。
PIVOTBY関数でクロス集計表を作る
GROUPBY関数を使って集計する
- B3セルに数式を入力しています。
B2:E2セルのフィールド名は手入力しています。
=GROUPBY(CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),1),
CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),{2,3,4}),SUM)
- PIVOTBY関数でも同じ計算ができます。引数の列のデータを省略しています。
=PIVOTBY(CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),1),,
CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),{2,3,4}),SUM)
- 8月のデータに パイナップルを追加してみました。
- 追加したデータが計算できているのがわかります。
- 集計するシートのC2:E2セルに列見出しを入力します。
B3セルに3つのテーブルの重複しない行見出しを書き出します。
B3セルの数式は =UNIQUE(CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),1)) としています。
3つのデータの結合は VSTACK(七月,八月,九月)
この結合したデータから行見出しの列を CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),1) で取り出しています。
ユニークな行見出しは UNIQUE関数で取り出しています。
これらの関数の詳細な使い方は CHOOSECOLS関数 UNIQUE関数 をご覧ください。
- C3セルの数式は
=SUM(FILTER(FILTER(VSTACK(七月,八月,九月),
CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),1)=$B3),
COUNTIF(C$2,$B$2:$E$2)))
としました。

数式の説明
結合したデータ VSTACK(七月,八月,九月) から「りんご(B3セル)」のデータを取り出します。
数式は FILTER(VSTACK(七月,八月,九月),CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),1)=$B3) としました。
Filter関数で データ VSTACK(七月,八月,九月),から 1列目が「りんご($B3)」であるデータを取り出しています。

取り出したデータでりんごの合計をするために、2列目の 128〜131の列を取り出します。
FILTER(FILTER(VSTACK(七月,八月,九月),
CHOOSECOLS(VSTACK(七月,八月,九月),1)=$B3),
COUNTIF(C$2,$B$2:$E$2))
,
COUNTIF(C$2,$B$2:$E$2)は{0,1,0,0} といった配列を返しますので、2列目の 128〜131の列を取り出すことを指定しています。
これで 128〜131が取り出せたので、データを合計すればよいので、SUM関数でくくればよいことになります。
- C3セルに入力した数式を右方向、下方向へコピーすれば完成です。
- 8月のデータに パイナップルを追加してみました。

- 数式を 7行目までコピーすると、計算結果が表示されます。
データの追加にも対応しているのも確認できました。
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